サラウンドには5.1chの場合は中央、右前と左前、右後と左後に音があり、指向性を持たない重低音だけの音(0.1ch)がある。
中央に置くセンタースピーカーからは、主に人のセリフが流れる。つまりセンターチャンネルだけ抜き出せればノイズやBGMを消す必要がないので綺麗で楽なセリフ合わせができる。
というのをある年越し番組(5.1ch制作)をいじっている時に実感した。
しかしサラウンドが発明されて半世紀以上が経つのに、未だテレビ放送の主流はステレオであり、ニュース番組はモノラルである。アニメもほとんどステレオで5.1chで作ると話題になるほど。
一方、据置型ゲーム機ではサラウンドがスタンダードになっている。
数少ないサラウンドコンテンツはポテンシャルの高い素材であると思うので、なんとかセンターチャンネルを取り出したい。いろいろ調べてみた。
・ゲームの場合
HDMIキャプチャの場合。ゲーム音声はHDMIに乗り、録画と同時に録音するのが一般的だと思われるが、現状HDMIに載ったサラウンド信号(リニアPCM)をキャプチャできる機器は調べた限り一部のハイエンドのものしかない。大抵はゲーム機側で2ch出力に制限され、仮に5.1chで出力できてもキャプチャボード側で2chにしか対応していないのでまともな録音はできない。ハイエンド機でもサラウンド周りは不安定らしいので、なかなか手が出しづらい。
もう一つ。HDMIまたは光/同軸デジタルから出したAC3(Dolby Digital)で圧縮されたビットストリームをリニアPCMとして録音して、後処理でまともな音声に変換する、というのもあるらしい。非可逆圧縮された音になるが、大きな問題ではないのでこれは後で試してみたい。
上記の手段がダメな時。最終手段としてHDMIのサラウンド信号から個別チャンネルのアナログ音声を出力する機器を使って、アナログで録音する。AVアンプの中にはアクティブスピーカーに接続する為のRCA端子があったりする(ほとんど無い)のでそれを使ったり、ICsilのHDMI-AEX7.1chみたいな分離器を使う(こういうのを探した中で一番安かった、というかこれくらいしか見つからなかった)。
・放送の場合
ARIBの言うことを聞かないようなヤツで生成されるTSデータをなんらかのツールでDemuxする。