@chablis777
シャブリ

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♪~
♪「泣いて 生まれて 響く命」
♪「きっと嬉しくて 笑っているんだ」
♪「僕らはきっと 出逢うでしょう」
♪「手を引き 背を押し 出逢うでしょう」
♪「きっといつか今日の日も意味を持って ほら」
♪「耳をすませば」
♪「星の見えない日々を 超えるたびに」
♪「互い照らすその意味を知るのでしょう」
♪「愛する人よ」
♪「親愛なる友よ」
♪「遠くまで 響くはエール」
吟は婚約者の鏑木と共に豊橋に帰っていました。
・(戸が開く音)・(音)ただいま~。
(吟)えっ?(光子)音?あっ… どうしたの? 急に。
それが…。あっ 入り。
お姉ちゃん うまくいったんだね!
少々 堅いところがある姉ですがよろしくお願いいたします。
もっと褒めてよ!
(鏑木)そこがよいところと承知しております。
こちらこそ よろしくお願いします。
それより どうしたの?
実は…。
難しい問題ね。
どうしたらいいか分からん。
(梅)私は 裕一さん 大丈夫だと思う。どうして?
だって 才能があるじゃん。それは分かっとるけど発揮できんの。
認めてもらえんの。もっと待っとったら?
待てん。 契約金だって思っとったお金前払いなんだって。
つまり?借金。
ええっ!?
でも… それよりも何よりも…このままじゃ裕一さんが裕一さんじゃなくなる。
鏑木さんは どう思います?
あっ いや… 私は軍人ですし音楽の世界は存じませんが軍人が命を懸けて戦えるのは誰かのためだからです。
祖国 両親 友人 戦友のために戦うのです。
裕一さんは どうですか?
(久志)こんなことで呼び出したの?
(裕一)こんなことじゃないよ 一大事だよ!
豊橋 行ってくるわ!ちょちょ…。
何?ちょっと… 座れって。
こうなった原因は何だ?
早稲田の応援歌 断ったからだと思う。
なぜだ? なぜ書かない?
書かないんじゃないよ 書けないの!
西洋音楽なら書けるよ。人から依頼されたものが書けない。
西洋音楽なら書けんのか?うん。
ほら。
これ いつの間に?
3日で書いた。
あの小山田先生にも見せたんだ。
何て?ひと言。
「…で?」。
ふ~ん。
そこまで悪くないと僕は思うぞ。
いや… いいよ それはいいんだよ。音だよ 音! 音!
応援歌が原因なら応援歌 書くしかないだろう。
だから… だから 書けないんだってば!
彼女を取り戻せるとしてもか?
懐かしい?えっ?
何か そんな顔しとったから。
まだ一年しか たっとらんのにどうして懐かしいんだろうね?
音の心が ここ 離れたからよ。
鏑木さん いい人だね。
ねえ。 やっとよ やっと。 フフッ。
ただ お婿さんだけど一緒には住めんのでしょ?
軍人さんだからね。
あっ… 梅も 東京行きたいみたいだからよろしくね。
お母さん 寂しくない?
このうち 誰もいなくなっちゃう。
うん! 娘が元気で愛する人と幸せに暮らしとるなら十分。
本音?
フフフ…。
なるべく帰ってくるようにするから。
じゃあ… 帰ってくるなら孫 連れて帰ってね。
(2人)フフフフ…。
♪~
ねえ 音って実力どうなの?
(久志)学年で2番目だ。え~ すごいね!
(久志)まあ 1番との間は かなり開いてるがな。
へえ~ そんなすごい人いんだ。
環の再来だって言う人もいる。
双浦 環か~。 オペラ作ってあんな人に歌ってほしかったな。
おいおい 作曲やめるようなこと言うな。
昨日ね あれから努力したんだけど…やっぱ書けなかった。
もう無理だよ。
無理じゃない。(田中)やけど…。
「やけど」じゃない! あなたしかいない。あなたのために作ってもらうの!
やけど… 応援歌は みんなのもん…。
分かっとる! だけど 今の裕一さんには心を動かす言葉が必要なの!
俺は 頭も悪かやし 口下手ですけん!
分かっとる!えっ?
口下手でもいい。あなたの思い 気持ちを伝えて!
裕一さんの心を動かして!
凝り固まった頭を吹っ飛ばして!
いい? 早稲田の勝利 古山家の未来古山裕一の音楽人生の全てはあなたの双肩に懸かってます。
頑張って!
♪~
・(戸の開閉音)
シュークリーム買ってきたぞ。おっ いいね!
あれ? が… 学校は?
君が書くまで帰らない。
その割には 無理にすすめないね。
自分で気付かないとね人は変わらないから。
僕は変わったから書けなくなったんだよ。
違うよ それは。
うん?
・(田中)古山先生は おりんしゃあですか?
ま… まずい。 だ… 団長だ。
あれ? うん?
相変わらずの逃げ足。 久志?
・(田中)失礼します!いや… ちょ… あの…。
先生 話があるったい。
し… 試合 明日でしょ? あ… 諦めて。
そげなわけには いかんたい!
俺は… 九州の片田舎で生まれました。
中学時代は 野球ば やっとって甲子園行けるかって期待されとりました。
そん原動力が…幼い頃から一緒に遊びずっとバッテリーを組んどった清水誠二でした。
雨で… 練習がなくなった時の出来事です。
俺たちは 公園で…キャッチボールば しておりました。
その時 俺は わざと…遠くに… フライば投げたとです。清水は そん球ば捕ろうとして足に… 大きな…深い傷ば負ってしまいました。麻酔が うまく効かんで 清水の口には手拭いが押し込まれました。
「何か必要なもんは?」と聞くと清水は… 「ラジオ」っちゅうとです。早慶戦ば 痛みに耐えるために聞かせてくれっちゅうとです。
清水は 手術ば耐えました。
ばってん… 足は元どおりにならんで…学校も やめました。
しばらくして 清水に会いました。
「俺に何かできることなかね?」と聞くと清水は言いました。
「別になかっちゃけど… 強いて言うなら早稲田ば勝たしてくれや。それが一番の楽しみやけん」って。
(田中)俺は そん時 気付いたとです。野球ば頑張っとる人のラジオば聞いて頑張れる人がおる。
(ラジオ)「三塁打 三塁打!」。
頑張ることは… つながるんやって。
そしたら… 俺にできることは何か?
野球の技量はなか。
選手が活躍するために…応援することしかないんじゃないかって思って。
(田中)なのに… 全く勝てん。
清水に申し訳のうて…。
♪~
何で 僕なんですか?
あっ…。
俺は… 器用なやつは好かん。
先生は… 不器用やけん。
何だ… 賞取ったからじゃなかったのか。
何ですか?いやいや… いいんですよ もう。
忘れて下さい。
先生… 書いて下さい。
清水のために。
明日までだね?
はい!
はい。
・(笑い声)
先生…。はい。
ちなみに…。はい。
こん食べ物は何ですか?
・シュークリーム。 食べてみて。
・(田中)アハハ。
どう?
うまか~!うまか~!(笑い声)
(田中)うまか…。フフフフフ。


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