土質力学について分からないところがあります。
2010/4/2417:39:09
ベストアンサーに選ばれた回答
編集あり2010/4/2721:46:01
ご質問の土をもっと広く以下のように定義し直します。
・過圧密土→過圧密な状態の土(つまり良く締まっており密な状態の土)
・正規圧密土→緩い状態の土
過圧密土は密な状態にありますので、排水条件でせん断すると体積が膨張します。
これを正のダイレイタンシーといいます。
反対に正規圧密土では負のダイレイタンシー(つまり収縮)を示します。
ここで、非排水条件にしてみます。
非排水ですので、せん断中に土と外部との間隙水の流入、排出は行われません。
つまり、せん断中の土の体積は一定となります(定体積条件)。
過圧密土を非排水条件でせん断したときをイメージしてください。
土は膨張しようとしますが、非排水条件下ですので体積が一定に保たれています。
したがって、土を構成する土粒子間の間隙水圧は減少することになります。
分かりやすい例え話をすると、注射器の中に水を入れ、先端を指で押さえた状態でピストンを引いてみると、注射器内の水圧が減少するイメージが湧くかと思います。
ちょうど、そんな状態になります。
間隙水圧が減少する訳ですから、当然、土粒子間の有効応力は増大することになります。
(有効応力)σ’=(全応力)σ-(間隙水圧)u ・・・・・・・・・式①
間隙水圧uが減少すると、上式から有効応力σ’が増加することが理解できると思います。
したがって、せん断強さτfも増大することになります。
τf=σ’tanφ ・・・・・・・・式②
次に正規圧密土について考えてみましょう。
先述のように正規圧密土ではせん断にともなって体積が収縮します。
よって、非排水条件下ですと、間隙水圧は上昇します。
これも注射器の例でイメージすると分かりやすいかと思います。
この場合は、式①で間隙水圧u>0ですから、有効応力σ’は減少します。
よって、式②より、せん断強さτfも減少します。
排水条件、非排水条件をどの土に適用するかは、対象とする土に生じるせん断速度と、その土が有する透水性との関係で決定されます。
したがって、過圧密土なら非排水条件、正規圧密土なら排水条件というのは間違いです。
過圧密を密に締まった状態の土、正規圧密をゆるい状態の土と定義するとしますと、前者は相対密度Dcが大きい土、後者はDcが小さい土ということを表しており、せん断に伴う体積変化(ダイレイタンシー)の違いを指すと言えます。
これに排水・非排水条件が加わると、せん断中の有効応力経路が異なってくるため、発揮されるせん断強さが変化することになります。
ご質問者が仰られている“過圧密土”とは、例えば、非常によく締まった砂質土、礫質土、過圧密粘性土(特に過圧密状態が著しい重過圧密粘性土)等が挙げられます。
反対に“正規圧密土”とは、緩い~中位な締まりの砂質土、礫質土、正規圧密粘性土などとなります。
砂質土、礫質土は透水性が非常に高いので、一般的な地盤の破壊問題では、せん断速度の方が遅いため排水条件と仮定されます。
一方、粘性土はその逆で透水性が著しく小さいため、非排水条件と仮定されます。
正規圧密土で非排水条件として考えられる代表例は、地震時の液状化の状態でしょうか。
土の透水性よりも非常に速く短時間の間に土が繰り返しせん断される特殊な状態です。
液状化を生じるには土を構成する土粒子同士が独立し易く、また、せん断されると収縮し、非排水条件下だと間隙水圧が上昇する、緩い飽和砂質土が良い例です。
以上の内容は色々な土質の知識が組み合わさっていますので、最初は理解し難いかもしれません。
例えば文中に出てきた「有効応力」、「全応力」、「有効応力経路」、「相対密度」などの用語について調べてみてください。
理解の手助けになると思います。
この辺が分かってくると、解決しなければならない実際の地盤現象と適用すべき地盤の強度定数、また仮定しなければならない室内土質試験条件との関係も見えてくると思います。
よく砂質土なら(c=0としてφのみ考える)、粘性土なら(φ=0としてcのみ考える)として扱われていますが、これは、上記の透水性とせん断速度との関係から有効応力法で考えるか全応力法を適用するかという条件設定の問題と関係しています。
以上、長文で失礼致しました。
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