没データから考察するBloodborne:本編ボスの開発名とか

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今回はブラボの没データの話です。

 

Bloodborneの考察は発売当時から国内外問わずファンコミュニティで盛り上がっているのですが、カットコンテンツのようにゲームデータの内部側から考察してる人って国内だと殆ど居ないんですよね。

去年の時点でBloodborneデータマイニング界隈の盛り上がりが凄かったので前々から何らかの記事を書きたかったのですが、いかんせん情報量が膨大過ぎてどっから手をつけたものかといった感じでそのまま機を逸してしまいました。

なんとも旬を逃した話題なのですが、先日ヤーナムの石関連のカットコンテンツが見つかり日本でも話題になっていたのを見て国内でもある程度の需要は感じたのでSEKIRO発売前のこのタイミングで記事にしておきたいなと。

 

今回は初めの取っ掛かりとして没になった開発中のボスのネーミング等からあまり知られてないBloodborneの側面を紹介できたらなっていう記事です。

 

 

生き肝とは

元々Bloodborneはソウルシリーズ中でも例外的にボスソウルに相当するアイテムは存在しない作品です。

しかしBloodborneの発売前に公開されたalphaビルド版(NT版)にはそれに相当するアイテムが存在し、更には没になったものを含め製品版のほぼ全てのボスの物まで揃っていました。

 

それが"生き肝"と呼ばれるアイテムです。

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それがどのような物かというのは上記動画を見れば一目瞭然なので特段解説する事もないのですが、従来のソウルシリーズで用いられていたボスソウルと何ら代わりはありません。

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しかしアイテムに記されてるボス名は製品版とかなり異なっていて、そこから開発中のボスのネーミング等を知ることが出来ます。

今回はその"生き肝"の説明文から各ボスのアルファネームを推察して当て嵌めていき考察を深めましょう、といった感じの記事を書くつもりでしたが、少し調べたところ製品版の内部データでも現在のボス名とIDが相対する形でアルファ時代のネームリストが残っていたので特に推理などすることもなくそのまま紹介していこうかと。

 

紹介順は基本的にアイテムリストの順番です。

この並び順はボスの内部実装順とは異なり、作為的に順番が決められているようで、恐らく実際のゲームプレイで配置されていたであろう並びになっています。

そこから当時のゲーム進行もおおよそ想像出来るのでこの並びも考察における需要なファクターと言えるでしょう。

 

あとアイテム説明欄は恐らくこの頃の開発者向けメモ欄として使われているようで、こちらに書かれてる名前は基本的に各ボスのコードネーム(内部名)となっています。

 

ガスコイン神父の生き肝

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まずはガスコイン神父ですが、これは製品版そのまま過ぎて特に語ることもありませんね。

この時点のビルドでも今と変わらないネームを持つキャラはNPC含め珍しいです。

 

一応没になった会話イベントも彼には存在するのですが、特に製品版と全く違う配役といった感じではなく、アイリーンの初回イベントのように狩人として助言をしてくれるといったものです。

まぁ製品版でも協力者として彼を呼ぶことは自体は出来るので、現状のストーリーライン的にも無理もなくどうせだったら実装して欲しかったというのが正直な感想です。

おそらくNPCとして実装した際に敵対時の処理に困って最終的にこの会話イベントは削除されてしまったのかも。

 

一応その頃の会話イベントのセリフは全て日本語ボイスが収録されています。

ゲームデータにも今のセリフと混ざった感じで没セリフが置かれているので収録側も気がつかなかったのでしょう。

立木文彦の”アンバサ...”は一聴の価値あり。

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どうやらLance McDonald氏(冒頭で触れたヤーナムの石絡みのカットコンテンツを発掘した方)が近い内に会話イベントの動画をあげるみたいです。

 

医療主教ヘルベルトの生き肝

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早速知らない名前が出てきましたね。

アイテム説明から教区長エミーリアを思い起こさせますが彼女ではなく、医療主教ヘルベルトは製品版で言う”聖職者の獣”です。

 

彼は固有名を持たないその辺の非攻略必須ボスの割に初期からメディア露出が多かったり聖杯に出現しなかったりと、少し扱いが特殊な事もあって製品版では妙な存在でしたね。

 

彼はとある没会話だとヘルベルト神父とも呼ばれ、恐らくOPムービーの通り大聖堂で戦うボスだったと考えられています。

彼と戦う大橋には何かと話題になる例の開かずの扉があるのですがどうやら開発当初はガスコイン広場からオドン教会へのルートは無く、その扉から聖堂街へ向かう道筋だったようです。

その名残かアルファ版のガスコイン神父は"大橋の鍵"というアイテムを落とします。

おそらくガスコインを撃破し鍵を入手した後大橋の鍵を開けて聖堂街へ進出するというのがヤーナム市街というエリアの目的だったのでしょう。

ヘルベルトが大聖堂から大橋に配置を変更されたときにはそういうルートが生きていたので攻略必須ボスの一人だったものの、その後墓場からオドン教会へ攻略ルートが変更された為に今作の顔の一人である彼が完全なサブボスになってしまった経緯だったりするのかなと自分は推測しております。

 

まぁ栗本チャレンジには必須ですが

 

己皮剥ぎの生き肝

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まぁアイテム説明の通り製品版の"血に渇いた獣"と同一です。

匂い立つ血の酒の有効性に気づきやすくする為に今の名前に変更されたのでしょうか?

 

個人的に気になるのはこのボスを倒すとオドン教会のリフト扉が空き大聖堂に行けるようになるのですがその際、特に鍵とかをドロップするわけでもなく完全にゲーム側の都合によって扉が勝手に開いちゃうんですよね。

自分としてはこの辺に開発者側の都合を物凄く感じるのですが、現状調べた限りだと特に何か見つかったりするわけでもないのでちょっと残念だったり。

 

聖杯に言及する没NPCも複数居ることから固定聖杯ダンジョンが本編に組み込まれてた頃の名残だったりするのかな、とか勝手に思っています。

 

ヘムウィックの魔女の生き肝

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これに関しては本当に何も変わってないようで言うこと無し。

 

強いて言うなればこの頃はヘムウィックのボス戦後の小部屋からメンシスの悪夢に飛ぶ予定だったみたいです。

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当時のメンシスの悪夢はラスダンでも無かったようなのでヘムウィックから連なる分岐ルートの一つだったのでしょう。

蛇玉の生き肝 

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これは既プレイヤーだったら察しがつくと思いますが禁域の森のボスです。

つまりヤーナムの影・・・と言うわけでもなく、これはゲームからカットされたボスの物です。

 

名前もその通り"蛇玉"と呼ばれており、実際にゲーム上に実装された動画も上げられています。

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動画を見る感じほぼ完成間近と言って良い程度には作り込まれてますが正直なところカットされた理由もここまで完成度が高いと逆に察しがついてしまいます。

多分技術的な問題やレベルデザイン的な問題は関係なく只々単に面白いボスに出来なかったんでしょうね。

最終的にヤーナムの影の口寄せ攻撃にこのボスの攻撃が一部流用されてたりと何とも作り手側の苦悩を感じさせる没ボスです。

 

ちなみに製品版に出てくるザコ敵の方の蛇玉は内部データだと"蛇玉(子)"と名付けられてます。(小さい方は”蛇玉(子) 小”) 

そしてヤーナムの影の方は"闇の旅団"と呼ばれています。

多分本当に全く関係ない所のエネミーから引っ張ってきてボスに改造したんでしょうね。

 

余談ですが面白い事にBloodborneのアートワークスにはこのボス蛇玉まんまの画が載っています。

エネミーの方と名前が被っているので編集が取り違えたのでしょうか。

夢魔の生き肝

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(説明が見切れてますが~のソウルで終わりです)

一見全く検討もつかないような名前ですが、こちらの正体は"メルゴーの乳母"です。

 

当時はメルゴーという上位者の設定も無かったのか特に固有名も付けられてないようで。

夢魔といえばサキュバス又はインキュバスを想起させる名前ですが特にそれらに関連するわけでもなく、ただ単純に悪夢の世界のデーモンという事で夢魔と名付けられたのでしょう。。

説明文にあるレッサーデーモンというのは和訳すると下級の悪魔の事を指していて、製品版の乳母という名称もこの頃の身分の低い存在というイメージから転換して名付けられたのだと思います。

 

一応今で言うメンシスの悪夢(開発名:トラップロード)に居たのは変わらないようです。

生き肝の並び順的にも今みたいな準ラスボスではなく上の方で言及した分岐ルートの終端ボスだったのでしょう。

 

他にも雑魚エネミーに"死と闇の眷属"という名前のモブが居たらしいのですが製品版でいうどのモブに該当するのかは残念ながら特定出来ていません。

メンシスに居る鉄仮面とか如何にもっぽいんですがネームリストを見る限り一点物のモブっぽいのでバリエーションがあるそれらとも違う気がしてます。

完全な見た目のイメージだとヘム婆が呼ぶ狂気者とか凄いそれっぽいんですが。。。

 

殉教者ローゲリウスの生き肝

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こちらはこの頃付けられた名前が現在まで変わっていないので一目瞭然ですね。
カインハースト(開発名:古城)のボスであったことまで現状と変わっていないようです。

 

彼はアイテム説明の通り"王の死神"と言われていましたが、他にも"王の幽霊(下級)"と"青の王"というボスらしきモデルとムーブセットが見つかっており、恐らく元々一つのボスであったものが切り取られて今の形になったのではないかと考えられています。

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今でいうアンナリーゼの女王という設定もこの頃の名残だったのでしょうか。

 

ミコラーシュの抜け殻の生き肝

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これは一見すると鉄檻の彼を思い起こさせますが、アイテム説明文を見る限りどうやらこの生き肝の持ち主は製品版でいう"ウィレーム学長"のようです。

 

ウィレームは製品版だと湖を指差す程度しか動くことが出来ない正に抜け殻のような存在なのですが、没データ内には照射ビームのような魔法を使ったり椅子ごと宙に浮いたりといった奇妙なモーションが複数含まれており、実際にプレイヤーが戦う事が出来たことを示唆しています。

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気になるのは”ミコラーシュ”という名前ですが、この名前を持つキャラはBloodborneでも開発中二転三転しておりこのアルファ版が作られた当時はこの大学教授にミコラーシュの名前が与えられていました。

今で言うメンシスの悪夢もミコラーシュの悪夢と呼ばれており、この頃のプロットだとこの教授が作り出した悪夢があの世界だったようです。

 

そして現在ミコラーシュを名乗っている鉄檻の彼ですが、恐らく彼は元々ローレンスだったのではないかとも考えられています。

根拠としては没会話に色々あるのですが少々長くなってしまうのでその話はまた別の記事で。。。

 

白痴の蜘蛛 ロマの生き肝

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これに関してはそのままでしか無いので名前に関しては特に言及なしです。

 

ただ一つ言っておきたいのはビルゲンワースについて。

前々からよく噂されていますが、やはりビルゲンワースは悪夢エリアに追放された教室棟エリアも元々含まれていたようです。

現状の建物とは大方の予想通り例のハッチで接続されて居たのか、床下にその残骸も残されています。※諸説あります

https://2.bp.blogspot.com/-uWhebR8Ntbw/Wuf61-jdu_I/AAAAAAAAX0c/ZolRTWIc89EzQDhfsBQkYQBj05tR085EgCLcBGAs/s1600/IMG%2B42.png(Bloodborne WikiのDateMiningページより)

 

そして実は教室棟はビルゲンワースのエリア空中に浮いています。

www.youtube.com

同一マップに2エリアが介在しているのはゲーム中でビルゲンワースのみらしく、何らかの事情でエリア構成が変更された事を伺わせます。

製品版のビルゲンワースはいくらなんでも寂しすぎる現状ですのでここはあまり変えて欲しくなかったな、というのが正直な感想です。

なりそこないの邪神の生き肝

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いきなりダークソウルの様な名前が出てきましたがなんとなく気づく方も居ると思います。

こちらは"再誕者"のものです。

後述するのですがこのボスはとあるボスを模した存在になっており、造形にもそういう意匠を感じるのですが製品版本編だと特に言及されることも無く、埋もれた設定になってしまったようで少し残念です。

 

このボスは相変わらずヤハグル最深で戦う予定だったようで、ヤハグル最深部の篝火には"生贄広場"という名前が与えられています。

ヤハグルの開発コードも"生贄の街"となっていて、恐らくこのボスを構成する人体は生贄にされた者たちという設定だったのでしょう。

 

失楽使徒の生き肝

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 こちらは先程触れた邪神のソウルになります。

もうお分かりでしょうがこれは"アメンドーズ"の事を指しています。

あの見た目と"邪神"というワード、まさしくクゥトルフそのものですね。

先述した再誕者についても、両者を見比べるとどことなく似通った部分を感じるのではないでしょうか。

ヤハグルで崇められているのもアメンドーズなので世界観的にも違和感は無いかと思います。

地味にこの頃の設定の残骸が今でもゲーム内に残されており、手記メニューで"邪神"というワードを見ることができます。(隣にある"邪眼"は恐らくメンシスの脳みそです。)

 

他にもアメンドーズには面白い話がありまして、彼の棲む悪夢の辺境はこの頃には"故郷"と呼ばれており、恐らくラストダンジョンでした。

一応ネーム番号的に月の魔物が後に控えていたのでラスボス、というわけでもないのですが今で言うメルゴーの乳母のようなポジションだったのでしょう。

BGMがやたら壮大なのもその点に由来するのかも。

 

悪夢の辺境のアクセス方法も現在とは異なっており、"拠点から飛び降りる"と開発資料に記されています。

まるでデモンズソウルの楔の神殿からのラストダンジョンへの道を思い起こさせますね。

 

聖女ラウラの生き肝

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説明文からしてそのまんまですね。

そうです、現在で言う"教区長エミーリア"の物です。

現在の教区長という名は上記で解説した神父ヘルベルトから受け継いだもので、当時は只の聖女という設定でした。

ここで少し考えて欲しいのがアイテムの並び順です。

既に解説した通りこの生き肝のアイテム順はある程度作為的に決められており、おおよその進行に沿ったものになっています。

そう考えるとここにエミーリアが位置づけられてるのはちょっと不可解に感じます。

 

これに関しては、この直後に位置づけられているボス事を踏まえると当時のエミーリアは聖堂街上層の何処かに割り振られていたボスなのではないかと考えています。

また没になったキーアイテムに"孤児院2Fの鍵"というのも存在しており、今とはマップ構成もだいぶ異なっていたようです。

聖女が孤児院に居るのも個人的には違和感を覚えないので自然に思えます。

 

もしくは単に旧市街の黒獣パールの場所の居た可能性もありますが、並び順的に血に乾いた獣の隣か再誕者の隣に居ないのも少し腑に落ちないので個人的にはあまり有力には見てません。

単に深く考えすぎな気もしますが。

 

月の落とし子 ゴースの生き肝

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上で若干触れましたが、これは今で言う"星の娘、エーブリエタース"の生き肝です。

 

という事はつまり、かの有名なミコラーシュの発言にある「ああ、ゴース、あるいはゴスム…」という発言はただ単に今で言うエーブリエタースの事を指していたということになります。

例のミコラーシュの発言はこの頃のテキストをこのまま利用してるのでチェックミスでそのままになってる可能性もありますが、ディレクターの性格を鑑みると意図的に残したものな気がします。

ゴースの構想自体この頃にあったのかと言われると、他テキストに一切情報がない辺り怪しいところですが。(このボイスの演技良いから消すの勿体無いよね、とかそういう理由な気が)

まぁ単純なチェックミスがユーザーの妄想を呼び、ゲーム内に新しい上位者を登場させたって考えもそれはそれで楽しそうですけどね。

 

本当に急な設定変更だったのか、面白いことに実際のゲーム中でもゴースから瞳を授かったという設定になっている筈の白痴の蜘蛛ロマにも何故かゴース自身が適応されない対眷属のダメージ補正が掛かったりします。

実際に対眷属補正が掛かるエネミーを調べると星界からの使者、脳喰らい、瞳の苗床、蛍花、学徒、星の子ら、失敗作、そしてエーブリエタースとなっており明らかにエーブリ由来のエネミーに対して厳格に設定されています。

この辺も当時の設定の名残がそのまま残っているのでしょう。

嘆きの祭壇にロマのオブジェクトがあるのも元々彼女がゴース(エーブリ)の眷属だった事に由来してるから、と言いたいところなんですが正直開発者もそこまで考えてゲーム作ってる気がしないのでなんとも言えないですね・・・。

 

他にもゴースの名前は秘技にも使われており、

・ゴースの先触れ(名前が置き換わっただけ)

・ゴースの怒り(今で言う彼方への呼びかけ)

という名前でした。

 

あと地味な相違点として、この頃は”月”が出身地になってます。(落とし子設定も何故かアメンドーズに拾われてたり)

 

この頃はそもそも上位者が全部月由来だったのかも。 

 

エーブリエタースを継ぐもの

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これは最初の狩人ゲールマンと思わせて、実は"月の魔物"の生き肝だったりします。


自分も詳しく調べるまで「元々のエーブリエタースの名前を持っていた上位者が今で言う月の魔物で、それを継ぐものだからこれはゲールマンの生き肝だろう」と思っていました。

しかしイベントスクリプトのコードネーム等を調べるとどうやら月の魔物は"Inherit The Nightmare"、つまり”悪夢を継ぐもの”と呼ばれているようで。

一応この当時からラスボスということは決まっていたみたいです。

某聖杯文字で最終形態と戦うことが出来るのも既に有名ですね。

 

名前に書かれている”エーブリエタース”についてですが、これに関しては正直自分もよく分かっていません。

ゲーム冒頭の契約者の没セリフに

今度こそ、暗く優しい泥濘が、等しく我らにもたらされますように

エーブリエタースの目覚めを

というのがあったりするので一応何かしらの存在を指してるのは確かなようです。

個人的には幼年期のはじまりEDに出てくる主人公が進化した例の青いナメクジがそれなのでは無いかとほんのり考えているのですが。。。

名称と宮崎氏の趣味的に星を継ぐもの辺りからも着想を得てそうなのでその辺になにかヒントがあるのかもしれませんね。

月からの使者の生き肝

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継ぐものの方をゲールマンと考えてた頃は名前的にこちらが今で言う月の魔物なのかなと思っていましたがこれも調べてみると全然違いました。

これは今で言う"星界からの使者"です。

 

どうしてこんな末尾に置かれているのかと疑問に思うでしょうが、多分この頃にこのボスが実装されることが決まったのだと思います。

説明文が未実装なのもこいつだけなので可能性は高いかと。

 

何故こんな後になってこいつが作られたのかという話なのですが、恐らくこのビルドが出来る直前にヘルベルト神父が大聖堂から橋に移動され、空いた大聖堂に聖女ラウラが割り当てられる事が決まり、聖堂街上層のボスが空いてしまったためこのボスを急造する必要があったのではないかと考えています。

(聖女ラウラが居たのが単にヤハグルだった場合、単に聖堂街上層のボリュームアップとも考えられる)

 

一応ネームリストを確認すると星界からの使者という名前の雑魚モブは早期から存在していたようでして、実際のゲーム中でも特にボス専用の挙動なども見られないのでやはり元々予定していたボスでは無かったのでしょう。

 

余談ですが、星界からの使者といえば最近になって面白い物が発見されましたね。

 

 

補足とか

本編ボス相当の生き肝は以上になります。

あとは製品版と比較して抜けている物を少しだけ書こうかと。

悪夢の主ミコラーシュ

鉄檻の方のミコラーシュの生き肝は存在しません。

アルファの内部ネームリストで末尾の方に"トラップロードの中ボス"という名前を確認できますが恐らく製作終盤になってこちらの予定していたボスの実装が出来なかったため今のミコラーシュに置き換えられたのでは無いかと考えています。

ミコラーシュがボスとは名ばかりの実質ただの敵対NPCのような存在であったり、アートワークスではボスとしての彼の画稿が残されてないことからもかなり急いで作られてたボスのようです。

カットされてしまったボス、あるいは製作が追いつかなかったボスの為に既に居たNPCを無理矢理ボスに改造したように自分は思えます。

 

そのNPCが果たして誰だったのかは定かではありませんが。。。

 

最初の狩人、ゲールマン 

こちらも生き肝は存在しません。

アルファのNPCリストにも名前が全く無いので彼も開発終盤で作られたボスだと思うのですがその割に製品版では完成度の高いボスの立ち振舞いをしているので自分としては正直不思議です。

 

一応調べたところ、彼の装備品は元々”貼り紙貼り”シリーズと呼ばれていました。

察するに今の拠点の老人を務める前の彼は"貼り紙貼り"というNPCだったのでしょう。

ゲールマン装備が”狩装束”を標している割にボス版の彼と比較して見た目がだいぶ異なるのも、恐らく"貼り紙貼り"時代の装備品をそのままゲールマン装備としてリネームして製品版に実装した事に理由があるのかもしれません。

 

張り紙といえば旧市街を思い起こさせますが何故そういう名前が付けられてたかは解っていません。

一応カットされた旧市街のNPCも居たようですが会話ログを見る感じ聖杯の火で旧市街が焼かれてしまった旨を伝える背景説明用の市民キャラであってあまり重要な人物では無かったようです。

実際NPCとしてのゲールマンの見た目やゲールマン装備を見返してみると確かにただの市民キャラにしか見えないので案外そういう小さい脇役だったのかもしれません。

 

しかしゲールマン自体謎が多いキャラなのでこの辺を紐解くのは難しそうですね。

 

黒獣パール

これに関しては生き肝もしっかりと存在するのですが並び順的に恐らく元々聖杯用のボスだったようです。

この記事とは別に聖杯ボスの生き肝に関しての解説記事も書こうと思っているので後々語っていこうかなと。

 

 

 

おわり

つい長くなってしまいましたがひとまずはこれで以上です。

この記事で聖杯ボスの方も紹介したかったのですが、いかんせん収まりが悪くなってしまうと思うのでここで一旦切らせて頂きます。

SEKIRO発売前には間に合わせたいのですが・・・。

 

※追記

聖杯ボスの方も書きました。

inbksk.hatenadiary.com