VALUの詐欺・インサイダー騒ぎですっかり有名になった、YouTuberヒカル氏。過去に、情報商材を販売していたとの噂が流れていますが、調べてみるとウェブサイトの全体像が分かりました。扱っていた情報商材・下克上は詐欺的だったのでしょうか?
VALU騒動のヒカル 情報商材の販売サイトはこちら
ヒカルの情報販売サイトはこちらです。すでに閉鎖されていますが、ウェブ魚拓が残っていました(その後、消えていました)。
高卒。事業に失敗し、800万円の借金。ネットビジネスで再起した、一生金髪宣言の起業家とのことで、ややワンパターンな自己紹介です。1度挫折して這い上がるストーリーは、古来からおなじみの物語のプロットですが、「ミニストップのバイトを2ヶ月でクビになったコミュ障が……」で売り込んでいる八木仁平氏をはじめ、彼のサロン参加者も愛用していると思われます。
さて、ウェブ魚拓をよく見ると、商材名が書いてありました。下克上です。この商材は、簡単に言うと、不倫ネタなど芸能系の記事を書かせる、トレンドアフィリエイトの商材です。アフィリエイトと言っても、キャッシュポイントはGoogleアドセンスです。
最近は、Googleによる低品質ペナルティが進み、減ってきましたが「〇山〇代が不倫? 相手の名前は?職業は?卒アルは?住所は?離婚するの?」のような、馬鹿なの?と突っ込みたくなるウザイ記事は、たいていこの商材に沿ったものです。
この教材の販売価格は16,800円。アフィリエイト報酬は、時期によって8,000円~14,784 円程度の幅で変動するようです。仮に、1万円だとすると、800本販売したヒカルの利益は800万円となります。
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ヒカルが販売していた情報商材・下克上の悪質度
ヒカルが販売していた情報商材・下克上の、悪質度はどの程度と見ればよいのでしょうか? この教材には、正しい点が1つ、問題点が2つあります。
- [正しい点①]常にユーザー(検索)ありきを意識し、自己中心的な記事を書かない。リサーチ、結果検証、次の記事執筆という手順を踏むこと。
- [正しい点②]新しい事件は、競合記事が少なく、検索で上位表示されやすい。
- [問題点①]飽和状態。公表前は、競合がなく、ワイドショーの報道などに便乗し、1日万単位のアクセスを集められたが、徐々にレッドオーシャン化。
- [問題点②]Googleのサーチクオリティチームにスパムとしてマークされている。独自性・専門性がなく、検索エンジンのためだけに書かれた記事と断定され、検出されると、品質ペナルティ(全記事の検索順位50ランクダウンなど)を課される。
こんな感じです。情報商材には、スマホを1日3タップするだけで月50万円稼げるなど、無茶苦茶なものも目立ちます。下克上も宣伝のコピーが派手すぎる面がありますが、総合的に見て、ブラックでもホワイトでもなく、その中間あたりと判断するのが妥当でしょう。なぜそう言えるかというと、根幹の理論は普遍性があり正しいものの、発売当初に比べて、運営環境が格段に厳しくなっているからです。
下克上の購入層は、初心者です。初心者の方には、書くことがない、書くべき経験や知識がないという方も多く、間口の広い芸能ネタは、確かにとっつきやすい面があります。一方、初心者に対し、面談したうえで、あなたの知識・経験・能力では、サイト運営は無理ですとはっきりと言う指導者もいます。この方向性と下克上の方向性のどちらが良いのかは、簡単には言い切れない面があります。
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ヒカルの今後のビジネスの見通しは?
VALUに上場しようとするも、売り出し前に、秒速で規約違反認定を食らった与沢翼氏(笑) ギャグのセンスも、ワールドワイドです。VALUでは、運営にNGを食らった上場者のプロフフィールに赤い帯がつき、揶揄と敬意を交え、通称「赤帯」と呼ばれています。
さて、情報商材屋のイメージがあった与沢翼氏ですが、FXや株を経て仮想通貨に軸足を移しているようです。情報商材の販売手法が陳腐化し、商売が難しくなったことも、背景にあるでしょう。そう言えば、イケハヤ氏(プロブロガー)も、サロンから金融関連商品のおすすめ業へシフトとしています。界隈の、流れがここにありそうです。
- 与沢翼氏 ファッション関係 → 情報商材・塾 → 金融関係(現在は仮想通貨)
- イケハヤ氏 書籍・生き方 → サロン(塾の変形) → 金融関係(仮想通貨)
- 八木仁平氏 大学生の生き方 → サロン(塾の変形) → ???
どの方も、はじめは関心が高い分野からの社会貢献をめざし、こんなチマチマ商売やってたら大きくなれんぞと気づき、利益の大きな塾を経由し、さらに間口が広がる金融関係に行く流れでしょうか? 大きな善をなすには、1度悪を通り、もう1度善に戻るルートが定番です。例えば、若い頃の与沢翼氏なら、アジアの学校に文房具を送るのが精一杯だったと思いますが、今なら、1つ2つ、学校が作れます。
一方のヒカル氏は、上の3人(全員早稲田)に比べて、学歴は弱い面があり、関心が高い社会貢献的な分野を経ずに、いきなり情報商材でデビューします。情報商材販売も、競争自体は激しいので、ここで頭角を現したのは、能力があった証拠です。しかしその後は金融関係には行かずに、YouTubeに行きます。上の3人と比べると、頭よりはキャラを使って稼ぐという方向性でしょうか?
ヒカル氏は、一時期荒れたとはいえ、まだまだユーチューバーとしては人気がありますので、YouTubeで稼ぎつつ、AbemaTV(アベマTV) などへ進む方向性が、考えられます。