和風音楽をテーマに募集いたしました「未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト」の
受賞作品が決定いたしましたので、募集部門ごとに発表いたします。
今回は「優秀賞」を17作品、「敢闘賞」を3作品選出しております。
おめでとうございます!
受賞作品1作品ずつに審査委員長の稲毛 謙介 氏よりコメントをいただきましたので、
合わせてご覧ください。
また、審査員の皆様より、本コンテストへの総評コメントをいただきましたので、
是非お読みいただければと思います。
皆様の「和の心」の詰まった、たくさんの作品のご応募、誠にありがとうございました!
該当作品なし
該当作品なし
作品としてとてもよく纏まっていて聞き応えがありました。尺八のコンチェルトを意識して描かれていると思いますが、尺八と言うよりも笛(篠笛や能管、龍笛など)を使った方が合いそうなフレーズになってしまっているのが惜しいですね。尺八らしい旋律とはどういうものなのか?を徹底的に研究してみましょう!
和楽器を使っているのに、曲調は中東風という斬新なアイディアが高評価でした。箏のフレーズも中東風でとても面白いのですが、実際の箏では演奏が難しそうな点が惜しかったですね。アプローチは非常に良いので、生演奏した場合にどうなるか?を意識してみると、より説得力のある楽曲に仕上がると思います。
前半の物悲しい雰囲気がとても素敵です。日本らしい憂いのある雰囲気は是非生の和楽器で聞いてみたいと感じました。非常に素敵な楽曲に仕上がっている反面、サウンドクオリティ面での荒さが目立ってしまっているので、今後は作編曲だけでなく、音そのもののクオリティアップにも力を入れてみてください。
映画にぴったりな壮大な楽曲で、オーケストレーションも上手です。和楽器こそ積極的に使われていますが、どちらかというと中国テイストに聞こえてしまっているのが惜しいですね(特に前半部分)。日本らしい和音の使い方を研究してみると、より和風なテイストに仕上げることができるでしょう。
EDM+和楽器というアプローチと、サウンドクオリティの高さが高評価でした。サンプリング素材を上手に活用している点も良いのですが、反面、素材の繰り返し感が強く出てしまっているので、バリエーションに富んだアレンジを意識することで、より魅力的な楽曲に仕上がるのでは?と思います。
ハリウッドっぽい打ち込み系サウンドと和モノの組み合わせ方がとても上手です。一方、劇伴的なアプローチに終始してしまっていて聴きどころが若干乏しかったのが惜しいですね。1カ所で良いので、曲の中に「ここが聞かせどころ!」というメロディを用意してあげると楽曲全体が一気に引き締まることでしょう。
デジタルなバックトラックに神秘的なコーラスがよく映え、日本の神々を思わせる雰囲気が好評価でした。ただ、終始同じテンションというか、盛り上がりに欠ける楽曲の構成になってしまっているのが惜しかったです。後半に向けてもっと盛り上がっていくような、ダイナミックなアレンジを意識してみると良いかと思います。
儚げな雰囲気がとても素敵です。ケーナを使って篠笛らしく聞かせるフレーズづかいは名人芸ですね!バンドでのご参加かと思いますが、バンドメンバーだけで完結するアレンジではなく、その他の楽器も交えてより厚みのあるサウンドに仕上げてあげるとより魅力的な楽曲になるのでは?と感じました。
冒頭の幻想的な雰囲気から曲全体を通して漂う美しい雰囲気が非常に高評価でした。津軽三味線のフレーズや録り音もしっかりしていて非常に良いのですが、メロディ自体が三味線奏者の手クセで作られてしまっている感じがして勿体ないです。津軽っぽさはあるけど新しい、そんなフレーズを作り出せれば最強です。
冒頭の合唱から始まる、46秒付近までの民謡調のアプローチは高評価でした。しかし、それ以降はよくある和風音楽の雰囲気に落ち着いてしまったのが非常に勿体なかったです。せっかく素敵な雰囲気で始まっているので、その雰囲気を全体にうまく散りばめてまとまりのある楽曲にしてあげると名曲になると思います。
篠笛と三味線のみで、純粋な和とは一味違うエキゾチックな雰囲気を醸し出している点が斬新で面白かったです。一方、全体的にBGM的で聞かせどころに乏しいのが惜しかったです。リスナーを引き込ませる、何かフックのある部分が楽曲の一部にでも組み込まれているとより良いと感じました。
和楽器のメンバーを擁するバンドさんらしく、和楽器をしっかりフィーチャーしたサウンドに仕上がっているのが良いですね。せっかくなら、インスト部分だけでなく、ヴォーカルのお二人にも和テイストを匂わすアプローチをしてもらえたら、より特徴が出てバンドの強みが際立ってくるのではないでしょうか?
誰もが知る日本の名曲を斬新なアイディアで全く別の曲に仕立てあげた発想は素晴らしいです。民謡のアプローチは文句無しなのですが、逆にそれ以外が良くある和モノアンビエントなバックトラックに終始してしまっているのが勿体ない!アレンジ次第で名曲に仕上がると思います。
1分52秒から始まる祝詞をモチーフとしたヴォーカルが魅力的でした。ワンノートに抑えたセンスも素晴らしい。逆にヴォーカルが入る前までのインスト部分が一般的な和モノ曲の範囲内に収まってしまっているのが残念でした。せっかく良いテーマを使っているので、それを楽曲を通して使ってあげてはいかがでしょう?
楽曲全体を通して醸し出される奥ゆかしい和の雰囲気がとても素敵でした。
前半の抑揚が少ないため、せっかくの聞かせどころである1分55秒付近に辿りつくまでリスナーを飽きさせない工夫をするととても名曲に仕上がると思います。
冒頭の雰囲気からは想像もつかない、英語ラップを採用したアイディアは非常に素晴らしいです。後半のコーラスも良い味出してますね。一方で、楽曲の各所が全く違うアプローチになりすぎてまとまり感が弱くなってしまったのは勿体なかったです。全体の統一感も意識してあげるとより良くなると思います。
楽曲の神秘的な雰囲気、躍動感あるコーラスのアプローチ、大変に高評価でした。これだけ素晴らしい楽曲なのに、2次審査の得票が伸びなかったのは非常に勿体ない。もっともっとご自身の楽曲をプロモーションすべきです。素敵な才能をお持ちですから、是非頑張って活動してくれることを願います!
歌唱力、歌声ともに非常に魅力的で、聞いていてとても癒されました。
一方、楽曲自体がいわゆるJ-Popの桜ソングという感じで、目新しさを感じなかったことが残念でした。
実力は十分に秘めていると感じますので、今後は楽曲のオリジナリティにもこだわってみてはいかがでしょうか?
一度聞いたら耳に残る、印象的なサビのメロディと歌詞が高評価でした。
2次審査でダントツの得票数を獲得したプロモーション力も高く評価させていただいています。
逆に、楽曲としては「七夕」というテーマ以外に和の要素が感じられなかったのが残念!
これを機に和のアプローチも研究してみてください。
さりげなく和のテイストを散りばめてある点が良いですね。一方、メロディやアレンジなど楽曲の主体となる部分が、
一般的なJ-Pop的アプローチになってしまっていて勿体なかったかなとも思います。
一癖ある斬新な切り口でリアレンジしてあげるだけでもだいぶ雰囲気が変わって良いのではないかと思いました。
5月に開催された本コンテストもいよいよ最終審査が出揃いました。
まずはご参加いただいたクリエイターのみなさま、お疲れ様でした。
そして、本当にありがとうございました!
総勢735曲にも及ぶ膨大な応募総数の中から、見事賞を勝ち取ったのは20曲。残念ながら「最優秀賞」及び「七夕協会賞」は該当者なしという結果になってしまいましたが、みなさまの想いは、審査員一同、しかとお受け取りしました。
各曲に対する評価は1曲1曲個別にコメントさせていただきましたのでここでは割愛いたしますが、全体を通して感じたことを一つだけお伝えします。
それは、どこかで聞いたことのあるような音楽をただ模倣するのではなく、あなたらしい音楽の追求に最大限エネルギーを注いでいただきたいということです。今回のコンテストは各々の作家性を十分にアピールしていただく場としてご用意しました。あなたにしか作れない作品、あなたしか表現することのできない和の心をを徹底的に追求し、磨き上げてこそ、そこに光る才能の片鱗を審査員たちは十分に感じ取ることができたでしょう。
自由に創造し、自由に発表することが許されている場だからこそ、あなたの魅力を存分にアピールしてほしいのです。今回のコンテストはこれにて終了となりますが、また何かの機会に第2弾を開催させていただくかもしれません。その際は是非、あなたの魅力をテンコ盛りにした、渾身の1曲で応募していただけたら、これ以上のことはありません。
長くなりましたが、ご参加いただいたみなさま本当にありがとうございました!これからのご活躍、期待しております!
この度は、「七夕部門」に数多くのエントリーを頂き、誠にありがとうございました。 皆さんの作品は1つ1つ、丁寧に聴かせて頂きました。
受賞作品についてですが、慎重に検討させて頂きました結果、 私たちが最も大切にしている七夕協会の理念に添うものが見つからなかったため、 申し訳ございませんが、今回は該当者なしとさせていただきます。何卒ご容赦下さい。
最後になりましたが、 今回この企画を通して、七夕について考えて頂けたこと心から嬉しく思っております。本当にありがとうございました。
石垣秀基 氏より
と申しますのも、2次審査以降に残った44作品、そして見事受賞に至った20作品を聞き比べても、その結果を分けたのは非常に微々たる差だったからです。 全体的にバラエティ豊かな楽曲が集まり、審査員としては非常に嬉しいコンテストとなった反面、各クリエイターさんの色が見えにくい作品も多いように感じました。 また聴きたい!!とまで思える楽曲があまり多くなかったことは少し残念でもあります。
もしまたこのコンテストが開催されるならば、ぜひ皆様の「心の底からのアツい魂の叫び」を聴きたいですし、「コンテストが要求することをすべて汲み取り具現化して、審査員を唸らせるクレバーさ」に出逢ってみたいです!!期待しています!!
尾上秀樹 氏より
たくさんの楽曲から、作曲者それぞれの和の心、侍魂を感じることができました。和楽器奏者として、ひとりの日本人としてたいへん嬉しく思いました。
身体に電撃がはしるような斬新なアプローチや、思わず笑ってしまうような遊び心には出会えませんでしたが、おもてなしの心や武士道精神といった日本人ならではの感性が紡ぐ音が世界中に響き渡るのは遠い未来の話ではない、と感じずにはいられないコンテストでした。 ありがとうございました。
まずは皆様お疲れ様でした。
今回聴かせて頂いて思ったのは、みなさん前回のアルバムを聴いてくれていたんだろうな〜ということでした。聴いてくれた上でどういう曲が今回求められていたのか…。スタジオミュージシャンも作曲家・アレンジャーも商業音楽を生業とする以上、クライアントがどういう音楽を求めているのかを的確に察し、その想像を超えるものを提供することが次のステップに繋がると思います。
もう一つ、このコンテストの結果次第で皆さんのこの先が決まるみたいなことは全くありません!近い将来現場で会って、「あの時△△という曲を出した○○です。」という話をしたいので是非これからも頑張って下さい!!
さすがに皆さま素晴らしい技術をお持ちの方々が多かったです。
感服いたしました。しかし、だからこそ「ちょっともったいないなぁ」と思ったところを、僭越ながらお伝えしたく思います。
ほとんどの楽曲が、パソコンのDTM画面以外の景色が浮かんでこないサウンドに感じました。つまり「部屋に引きこもってパソコンにカジリついて音楽を作りました。」という空気が充満しているように感じた、ということです。
パソコンを離れて、部屋を出て、外を歩きながら、あなたのその楽曲の音を頭の中に細部までリアルに思い浮かべることはできますか? DTMが便利になった時代だからこそ、ご自身の生身の想像力を重視してみてほしいです。
…ということに目を向けていただければ、皆さん素晴らしい技術をお持ちですから、どんなサウンドでも思いのままなのではないでしょうか! ご参考までに。
たくさんの素晴らしい作品に出会うことができたこと、そして皆さま最大限の和の心と情熱を持って応募してくださったことに感謝いたします。
作詞家、ヴォーカリストとしての観点から、最終選考では作詞面にもフォーカスして審査を進めましたが、中には面白アプローチの楽曲もあり、私自身とても勉強になりました。
今後また、サムライミュージシャンズのコンテストが開催されることがございましたら、是非ご応募いただければ幸いです。新たな楽曲との出会いを楽しみにしております!
皆様からのたくさんのご応募ありがとうございました!
いろんな作品を聴くことは、僕自身にも良い刺激になりました。
個人的には、もっと尖った作品が多くあったら、もっと楽しかったかなーと思います。 未来のサムライミュージシャンズになる可能性のある人財は、まだたくさん眠っていると思うので、今後の動向が楽しみです。
受賞された方、最終選考まで残った方、残念ながら途中で落選してしまった方、様々な思いを胸に、今後さらに精進してサムライ魂を磨き続け、和の心を世界に発信していきましょう!
この度はコンテストのご参加、本当にありがとうございます!たくさんの素敵な楽曲にめぐり合うことができ、僕自身楽しんで審査させていただきました。
しかし、全体を通して「どこを聴かせたいか」「どこを記憶に残して欲しいか」という部分が少ない楽曲が多かったことが残念ではありました。もちろん、中にはキラリと光る楽曲もありましたし、個人的にも好きな曲が見つかったことはこのコンテストの大きな収穫でもあります。(『千夜一夜/松浪千静』と『胎〜festival〜 /SAGRAD-サグラド-』の2曲がとても好きです。)
作曲をする時は、たった一カ所でも良いので“強く主張”する部分を必ず作る、ということを意識するだけで、もっと音楽の中に物語性が感じられるようになると思います。
言葉や曲線などで、どこを盛り上げるか、どこを静かにするか、などを曲を書く前に可視化するのもひとつの良い方法かと思いますし、スコアリーディングなどもとても勉強になるかと思います。どうぞ実践してみてください。皆様のこれからのご活躍に期待しております!
今回はコンテストに多数の応募頂きましてありがとうございました!
インストゥルメンタルから歌モノ、すっと耳に入り込む静かな曲からゴリゴリな激しい曲、王道の和楽器押しの曲から他ジャンルの要素を斬新に取り込んだ楽曲もあったりと、曲のクオリティーも甲乙つけ難く、どういった点を基準に選考するのか本当に悩みどころが大変多かったです。
最終的には自分の直感に任せてしまいましたが(苦笑)、やはり気になった曲は冒頭に良い意味で耳に引っかかるフレーズがあったり、色々な仕掛けがコンパクトにまとめられていたり、サムライミュージシャンズのメンバーが思いつかなそうな曲で、聞くと自然と「おっ!」という声が上がっておりました。
今回の審査を通して、サムライ魂、和の心をテーマにした楽曲はまだまだ伸びしろが「タップリありますな」という実感でございます。
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