時をかける少女

時をかける少女

1983年 角川春樹事務所
カラー ビスタ モノラル 104分

解説

1970年代後半の日本映画界に起きた最大の変化の一つに、出版界の老舗角川書店の映画製作への進出が挙げられる。複数のメディアを駆使した同社の宣伝手法は日本映画に旋風を巻き起こした。この映画でスクリーン・デビューを果たした原田知世は、角川映画の新人募集で選ばれてテレビドラマで一躍人気を獲得、この作品により薬師丸ひろ子と並ぶ角川のトップ・スターとなった。映画は、筒井康隆が書いた少年少女向けのSF小説を原作に、ある日突然時間を超える能力を身につけてしまった女子高校生の恋愛を描いている。大林宣彦監督は登場人物が時間を巻きもどす際に「コマ落とし」などのテクニックを縦横に使い、8ミリ映画出身ならではの映像化を施している。ロケ地には、大林監督の出身地である広島県尾道市や竹原市の古い街並みが選ばれ、また上原謙、入江たか子といった往年のスターを起用しているのも監督らしい目配りといえよう。

スタッフ

原作
筒井康隆
脚本
剣持亘
監督
大林宣彦
製作
角川春樹
撮影
阪本善尚
照明
渡辺昭夫
録音
稲村和巳
音楽監督
松任谷正隆
美術デザイン
薩谷和夫

出演者

芳山和子
原田知世
深町一夫
高柳良一
堀川吾朗
尾美としのり
神谷真理子
津田ゆかり
福島利男
岸部一徳
立花尚子
根岸季依
和子の父 哲夫
内藤誠
和子の母 紀子
入江若葉
深町正治
上原謙
妻 たつ
入江たか子
堀川貞子
きたむらあきこ