BitTorrent用語


torrent (トレント)

通常これはウェブサーバーから受け取る小さなメタデータ(末尾に拡張子.torrentが付きます)のことを指します。ここで言うメタデータとは、あなたがダウンロードしたいデータに関する情報を含むファイルのことであり、実際のデータそれ自身ではありません。これはウェブサイト上でダウンロードリンクをクリックした時にあなたのコンピュータに送信されてくるファイルです。torrentファイルはあなたのローカルシステムに保存することもでき、BitTorrentでダウンロードするにはそれをクリックします。これは後でtorrentを再度開く時に同じリンクを探す手間を省くことができるので便利です。
またtorrentという用語はBitTorrentで利用可能なファイルに関連する全てを指して使用されることもあります。例えば「俺その torrentをダウンロードしたよ」とか「そのサーバーには良いtorrentがいっぱいあるよ」という使われ方をします。後者は『そのサーバー上には BitTorrentを経由して利用可能な沢山の良質なファイルがある』ということを意味しています。(訳注: これは実際非常に紛らわしいので、便宜上このページではメタデータという意味の.torrentファイルのことを英文字列のtorrentとし、得られるファイル群のことを日本語でトレントと呼ぶことにします)

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Peer (ピア)

ピアとはインターネット上に存在する他のコンピュータのことで、あなたが接続してデータを転送する/される相手です。ピア(リーチャー)とシードを合わせた総称のことですが、BitTorrentでは、完全なデータを持っているピアは特別にseed(seeder)と呼んでいます。また、ダウンロードを終えてもなお、クライアントをそのままにしておいてseedの役割を継続している寛大な人々と区別するために、ピアをreeches(リッチ…蛭または吸血鬼の意)と呼ぶ人もいます。

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Leecher (リーチャー)

リーチャーとは、完成したファイルを持っていないダウンロード中の人のことです。Leechはヒルのことで、ちゅーちゅー吸うことから来ています。アップロードをせずにダウンロードだけをするピアの蔑称という部分もありましたが、最近は健全なクライアントが増えてきたのか、単純に「ダウンロード中のピア」として使われることが多いようです。なお、ダウンロード中も実際にはアップロードもしているのがBitTorrentの仕組みです。

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Seed (シード)

トレントの完全なコピーを持っているコンピュータのこと。BitTorrentは一旦ダウンロードが完了すると、Finishボタンをクリックするまではウィンドウが開いたままになって他のピアにアップロードし続けます。この行為はseedやseedingとして知られています。また完全なファイルを持ったままBitTorrentクライアントを開始することもできます。この場合BTは始めにファイルをチェックして、その後ファイルの部品を他の人にアップロードしていくことになります。一般的にダウンロードを完了した後でも、他の人を助けるためにファイルをシードし続けることは良いマナーであると考えられています。また、新しいトレントがトラッカーで公開されれば、他の人が利用可能になるように、誰かがseedにならなければなりません。トラッカーは実際のファイルの内容については何も知らないということを覚えておいて下さい。そのため、トラッカーにtorrentファイルをアップロードしたならファイルをシードし続けるということが重要になります。

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Seeder (シーダー)

シーダーとは、シード(seed)のことで、ファイルを配布する人の事を言います。
あなたがファイルを100%ダウンロードした後、接続を切らずにそのままにしておくと、 自動的にシードになれます。BitTorrentは参加者同士が、できるだけアップロード帯域を提供する事 によって、ファイルの効率的な転送と、配布者の負荷の低減が実現されますので、全てのユーザーが、できるだけ長く接続を続け、シードの状態を保つ事が期待されています。シードが0の場合、ダウンロードは原則的に完了しません。

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Reseed (再シード)

与えられたトレントにシードが一人もいなければ(そして分割されたコピーを持つピアが十分でなければ)、この集団の中の誰も足りない部品を持っていないために、結局全てのピアのダウンロードが未完了のまま止まってしまいます。この状態に陥ると、完全なファイルを持っている誰か(seed)がこれらの足りない部品を転送するためにこの集団に接続しなければなりません。これを再シード(reseed)と呼びます。ファイルを再シードしてくれた親切な人へのお返しに、再シード要求をした人がダウンロード完了後に、一定の期間シードにならなければならない(トレントの寿命を長くする)という暗黙の了解があります。

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Swarm (スワーム)

特定のファイルのために接続されたコンピュータの集まりのことをいいます。例えばBitTorrentクライアントを開始して、10ピアと3シードが接続済みと表示されているなら、集団(swarm)はあなたとこれらの13人から構成されることになります。

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Tracker (トラッカー)

BitTorrentクライアントの動作を調整するために起動されているインターネット上のサーバー。torrentを開いた時、あなたのマシンはトラッカーに連絡して、コンタクトをとるピアのリストを問い合わせます。転送中、あなたのマシンはトラッカーによって定期的に監視され、どの位ダウンロード/アップロードしているか、完了までの残り時間、あなたの状態(starting、finished download、stopping)等がトラッカーに報告されます。もしトラッカーが落ちている時にtorrentを開いた場合は接続することができないでしょう。トレント中(例: 既にいくつかのピアと連絡できていて、ピアとの通信が開始されてる時や、ダウンロードが既に始まっている場合)にトラッカーが落ちた場合は、その時接続しているピアとの転送は継続できますが、新しいピアとの連絡は出来なくなります。多くの場合トラッカーエラーは一時的なものですから、接続試行させるためにクライアントを起動したままにしておいた方が良いでしょう。

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Downloading (ダウンロード中)

他のコンピュータ『から』データを受信中です。

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Uploading (アップロード中)

別のコンピュータ『へ』データを送信中です。

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Share rating (共有率)

もしあなたが統計パッチが適用されている試験クライアントを使用しているなら、GUIパネル上で共有率(share rating)の表示を見ることができます。これはただ単にアップロード量をダウンロード量で割った比率です。使用されるアップロード/ダウンロードの量は現在のセッションのものだけで、ファイルの履歴全体の量ではありません。もし共有率が1.0なら、あなたがダウンロードしたのと同じだけアップロードしたことを表します。この数が大きければ大きい程あなたがネットワークに貢献したことになります。共有率が"oo"と表示されているなら、これは無限大 (∞)を意味します。これはあなたが完了ファイルをBTクライアントで開いた場合(例: ファイルをシードする時)に表示されます。この場合あなたは完全なファイルを持っているのでダウンロードするものは何もありません。このためアップロードするだけになりますので、便宜上無限大という表示になります。注意: 共有率はただの参考目的のためだけに表示される数値です。これはクライアントの動作等にまったく影響することはありません。もちろん他の人への好意から、この比率をできるだけ高いものにしようと努力することが奨励されるのは言うまでもありません。

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Helth (健康度)

健康度とは、ピアがダウンロードしているファイルの断片を全て集めた場合に 何個分のファイルができるかをおおまかにあらわした数です。これが1.0または100%以下だとそのファイルは完成しない可能性が高いです。スーパーシードモードのシーダーが配布している場合は100%以下でもいずれ完成することがあります。

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Distributed copies (分散コピー)

いくつかのクライアントのバージョンでは、"Connected to n seeds; also seeing n.nnn distributed copies."といったテキストが表示されることがあります。シードとは完全なファイルを持っているコンピュータのことです。しかしながら、集団 (swarm)の一人一人が持っているコピーの断片をまとめれば一つの完全なデータとなることもあります。distributed copies (分散コピー)とはこれを表した用語です。とりあえず、本の総ページ数を10ページと考えます。Aは1~5ページまでを所有し、Bは6~10ページまでを所有しています。たとえAとBのそれぞれが全てのページを持っていなかったとしても、AとBをひとつの集団とすれば、その集団は完全な1冊の本を持っていると言うことができるでしょう。この考え方はいわばBitTorrentの禅とでも言うべきもので、あまり深く考えても仕方がありません。

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Choked (チョーク)

これはBitTorrentプロトコルの仕様書で使用されている用語です。これはアップローダー…データを他のクライアントへ送信するスレッド…の状態を表します。接続がチョークされているなら、現時点ではそのリンク先に何も送信するつもりがないということを意味します。いくつかの理由により、他のクライアントに対してチョークというシグナルが送信されます。デフォルトではクライアントのアップロード数は--max_uploadsで有効になる最大同時アップロード数を超えないように維持され、それから洩れた残りはチョークとして印が付けられます。その後チョーク対象となったクライアントへシグナルが送信されます(--max_uploadsのデフォルト値は4で、これは試験クライアントで調整できる値と同じものです)。これがチョークの理由としては最も一般的なものです。また他の理由によって接続がチョークされることがあります。例えばシードからダウンロードしているピアは、シードがそのピアからデータをダウンロードする必要がないため、シードへの出力接続をチョークとしてマークします。各接続は双方向で対称なので、それぞれのTxエンドポイントひとつあたり1つずつ、つまり各接続に2つのチョークフラグ(合計4つ)があることに注意して下さい。

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Interested (インタレスト)

プロトコル仕様書で使用されている用語。これはチョークフラグの結果として生じるもので、interestedは接続に関するダウンローダーの状態を表します。ダウンローダーはリンク先の他のコンピュータが欲しい部品を持っている場合にinterestedとしてマークされ、さもなければnot interestedとマークされます。

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Snubbed (スナッブ)

クライアントが一定の期間(デフォルト: 60秒)何も受信しなかった場合は、接続相手先のピアがしばらく何も送信しないことを選択しているため、その接続をスナッブとしてマークします。アップローダーがその接続をチョークとしてマークする原因についてはチョークの説明を参照して下さい。この変数に絶えず注意を払う理由は、ダウンロード速度の改善のためです。珠にクライアントが多くのピアに接続しすぎて、その全てでチョーク状態になっていることがあります。クライアントはこの状態を防ぐ目的で、チョークフラグを使用します。このフラグを監視して、部品を交換しようとしているピアがしばらく何も送信していない時(スナッブ状態)に、そのピアから部品を得るために楽観的なチョーク状態のまま放置しておく代わりに、そのピアへの送信用にアップロードスロットの1つを予約して、遊ばせている帯域を有効に活用します。(参照)

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Optimistic unchoking (楽観的非チョーク)

クライアントは定期的にアップローダーのリストを刷新して、以前にチョーク状態になった接続とは異なる接続に対して転送を試みたり、使用している接続をチョークしたりします。試験クライアントのうちの1つでは、「Advanced(高度)」パネルを監視することにより、10~20秒ごとにこの操作が行われているのを見ることができます。

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スーパーシードモード

一番最初にシードを始める人の負担を減らして、データ配布を効率化するためにつくられた機能です。標準的なシード機能だと、最初のSeederが同じデータをいろんな人に向けて何度もアップロードすることが多いため、他の誰か一人が100%になるまでに、ファイルの総サイズの1.5~2倍も送信しなければなりませんが、スーパーシードモードだと、最初のSeederが同じデータを何度もアップロードしないように配慮されているので、総サイズの105%ほどを送信するだけで他の人が100%に到達してSeederが増殖しやすくなる。
ただし既にseederが何人もいる場合にスーパーシードモードでシードを開始すると、かえってデータの拡散が妨げられるため、あくまで最初のSeederだけが使うべき機能です。

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2007年12月04日(火) 03:42:13 Modified by google01




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