初回公開日:2017年11月11日
更新日:2020年02月28日
記載されている内容は2017年11月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
メールなどで使われる「ではでは」という言葉。使われたときに良くない印象を受ける人もいるのではないでしょうか。この記事では、「ではでは」の意味や使い方に加え、「ではでは」と使う人の心理までを紹介します。この言葉の意味が気になる人はぜひ読んでみてください。
目次
メールのやりとりをしていて、相手から「ではでは」と送られてやりとりが終了する、という経験をしたことはありませんか。締めの挨拶だと軽く受け取る人もいれば、なんとなくやりとりを拒絶されたと感じて悪い印象を受けてしまう人もいます。「ではでは」とはどういた場合に使われるのか、またその使い方について紹介します。
「ではでは」の使い方を説明する前に、同じ用いられ方をする「では」の意味について見ていきましょう。
では ( 接続 ) ① 前に述べた事柄を理由・根拠として次に述べる事柄が導かれることを示す。そういう訳なら。じゃあ。 「『道がわかりませんが』『-お迎えに参ります』」 「全部覚えましたね。-暗唱してみて下さい」 ② 区切りをつけて,挨拶(あいさつ)などを切り出す語。じゃあ。 「 -今日はここまでにしましょう」 「 -ただ今から始めます」
「では」には「それはおもちゃではない」「その方法では足りない」など、連語として助詞的に利用される場合もありますが、「ではでは」と同じように使われる「では」単体には上記のような接続詞的な意味があります。
上記で説明した接続詞の「では」の語源は「それでは」の略だとされています。「それでは」には「では」と同じく接続の意もあるので、「それでは、明日よろしく。」「それでは、失礼します。」といった文章が省略して「では(それでは)」になっているのだと考えられます。 また、単純に「それでは」という言葉自体に感嘆詞として別れの挨拶の意味があるので、「では」も締めの挨拶として利用されるようになったのでしょう。
「ではでは」のように同じ言葉を繰り返してつくった語を、日本語では「畳語(じょうご)」といいます。 畳語はおもに下記のようなことを表します。 1.物などが複数であること 2.動作などの反復、継続 3.意味の強調 「ではでは」の場合は、他の感嘆詞の畳語である「いやいや」や「あらあら」と同じで、「3.意味の強調」といった意味で「では」が繰り返されていると考えられます。「では」の一語だけよりも、やや強調されたニュアンスで相手に伝わる可能性のある言葉だといえます。
「ではでは」の使い方は、締めの挨拶として使われる感嘆詞の「それでは」と同じと考えて良いでしょう。また同じような使われ方をしている語として「それでは」の類義語の「じゃあ」という語もあります。メールなどの話を切り上げるときに「ではでは」とだけ送っても伝わりますし、「ではではまた明日」のように後に簡単な挨拶を付け加え使用することもできます。 ただ「ではでは」は畳語であることから話を切り上げるといった行動をやや強調したニュアンスになるため、使用するときは注意が必要です。友達との話を切り上げるときは、同じ意味合でも「じゃあね」といった語の方が優しいニュアンスになるでしょう。
要件を書き終えたメールの最後に「ではでは」と書かれていることがあります。メールで使用されている場合は、メールで伝えたかった要件は以上で、これ以上のやりとりはとくに必要ない、という意味で使用されることが多いです。 表情の見えないメールでのやりとりで「この話は終わり」という意味を伝えるのに便利なので、よくメールの終わり・最後に使用されます。
実際の会話の最後に、別れの挨拶として会話でも使用されることもあります。この場合、相手の表情が見えるため、笑顔で「ではでは」と言って相手に去られてもあまり悪い印象は受けません。
メールでも実際の会話でも使われることがあるので、もちろんLINEでも使われます。LINEスタンプにも「ではでは~」といった文字が描かれているものもあるので、気軽な挨拶としてLINEの会話内で使用されているといえます。
「でわでわ」以外にも「こんにちわ」「それわ無理です。」といったように「は」を「わ」と表記する人もいます。これは、単純に間違っていると知らずに誤表記している場合と、若者言葉で敢えて「わ」と表記することが可愛らしいから、といった場合の2つの可能性があります。 また「は」ではなく「わ」とすることで「でゎでゎ」と小文字を交えた若者の好む表記にもできるので「わ」としている場合もあると考えられます。
「は」を「わ」と表記しているのは、一般的に中高生が友達同士の会話内くらいですので、使用するシーンによっては相手に幼稚な印象を与えてしまいます。どんな場であれ「でわでわ」といった表記はしない方が無難でしょう。
気軽な締めくくりの挨拶であることから、目上の人に対して使用するとくだけすぎた印象を受けます。仮に「それでは」の意味で「ではでは、よろしくお願いします。」と後に文章を続けたとしても、繰り返していることから話を切り上げようという意思が強調されて伝わるため印象は良くありません。
目上の人とのやりとりを終えるときには「それでは、どうぞよろしくお願いいたします。」といったように「ではでは」よりも「それでは」を使用した方がいいでしょう。また、これ以上のやりとりが不要であることを伝える場合には「ご返信にはおよびません」「取り急ぎ、確認のご連絡まで」「以上、用件のみにて失礼します」といった結びの挨拶を使用した方がより丁寧です。
「では」の同義語として「じゃあ」という語があります。この「じゃあ」には、口語において「じゃあ、これにしてください。」というように接続として使うこともありますが、「じゃあね」として気軽な挨拶としても使います。 「じゃあ」は、英語の「bye」と同じような別れの挨拶として使われます。「では」も「じゃあ」と同義語ですので、「では」や「ではでは」もただの締めの挨拶として使われている場合がほとんどです。しかし「では」よりも「じゃあ」の方がくだけた表現なので「では」の方が少しかしこまった相手へ使用されることが多いと考えられます。
メールやLINEでやりとりをしていて、用件は話し終えているにもかかわらず、だらだらとやりとりがしばらく続いたことはありませんか。メールやLINEが好きで内容のないコミュニケーションをとることが楽しい人もいれば、それを苦痛と感じる人もいるでしょう。 だらだらと続くメールやLINEのやりとりにおいて「これで終わり」と会話の終了を明確にするため、「ではでは」を使用する人もいます。
「じゃあ」は、元々「では」という言葉が転じてできたくだけた表現の言葉です。女性にかかわらず、人は友達や親しい人との会話ではくだけた表現を自然と使用するので、気の置けない相手との別れの挨拶には、「じゃあね」や「ばいばい」といった語を使います。 女性に実際の会話やメールなどで「ではでは」と言われたときは、少し距離があるのかも、と考えた方がよいでしょう。また、女性は気になる男性へのメールやLINEでは、印象が悪くなりそうな言葉や冷たく受け取られる言葉は避けるものです。 絵文字や記号もなしに「ではでは」とだけ送られてきたときは、あまり異性として意識されていない可能性が高いでしょう。
ある程度会話が続いた後の「ではでは」は、締めの挨拶なので自然な使われ方ですが、会話がまだ始まったばかりなのに「ではでは」と唐突に言われたときは注意です。 例えば「明日は学校に来る」と送った返信が「うん、明日行くよ。ではでは。」だった場合、このやりとりはこれ以上続けることができません。まだ会話が始まったばかりのときや、会話の途中であるにもかかわらず「ではでは」と送られてきた場合「拒絶」の意味合いが強いです。 「ではでは」はやや強い印象を与える言葉ですので、唐突にこの言葉を使われた場合、あまりしつこく連絡をとるのはやめた方が良いでしょう。
「ではでは」は、会話を切り上げるのに便利な言葉ではありますが、受け取る人によっては良い印象を受けない言葉でもあります。実際の会話で使用するときには、表情が見えるので悪い印象は与えにくいと考えらえますが、目上の人にはややくだけた表現であるためTPOを考えて使用しましょう。 また、メールやLINEでは「ではでは」を使うことでやりとりの終了を意味するので、相手にきつい印象を与えないよう注意して使用していきたい言葉です。