衆院内閣委で、立憲民主党の黒岩宇洋氏の質問を聞く武田良太国家公務員制度担当相=2020年5月13日午前11時1分、岩下毅撮影

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 ツイッターで抗議の投稿が相次いだ検察庁法改正案が13日午前、衆院内閣委員会で審議されています。

 野党の追及に対し、政府・与党はどう説明するのか。タイムラインで速報し、記者が解説します。

■野党4党首会談終わる[14:30]

 立憲民主、国民民主、共産、社民の4党の党首らによる会談が終わった。これから共同記者会見に臨む見通し。

■野党が党首会談、国会対応を協議か[14:00]

 野党側は検察庁法改正案をめぐる武田良太・国家公務員制度担当相の答弁が不十分だとして衆院内閣委員会を退席した中、国会内で党首会談を開いた。今後の国会対応を協議するとみられる。

 会談には立憲民主党の枝野幸男代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、共産党の志位和夫委員長、社民党の福島瑞穂党首に加え、野田佳彦・前首相らが出席している。

■自民議員「強行採決は自殺行為」[13:10]

 休憩中の内閣委員会。委員である新潟県元知事の泉田裕彦氏(自民)はツイッターで、「強行採決は自殺行為」と指摘し、「退席」も辞さない覚悟を述べた。

 「今、一部委員退席のため休憩中です。検察庁法の改正案は争点があり国民のコンセンサスは形成されていません。国会は言論の府であり審議を尽くすことが重要であり強行採決は自殺行為です。与党の理事に強行採決なら退席する旨伝えました」

■なぜ森法相が出席しない 武田担当相しどろもどろ[寸評=大久保貴裕記者]

 検察庁法改正案を審議する13日の衆院内閣委員会は、ツイッターなどで抗議が相次ぐ中で始まった。しかし、野党側の追及に対し、武田良太・国家公務員制度担当相は終始しどろもどろ。議論は深まらず、むしろ、こんな状態で採決してもいいのかという疑問が強まった。

 焦点は検察幹部を退く年齢に達しても政府の判断で特例的にポストにとどまれるようにする部分だった。政府側はこの肝となる具体的な運用基準すら「ない」と説明。国民民主党の後藤祐一氏が「『ありません』とはどういうことか。『これでいい』と言えるわけがない」と指摘したように、法案の白紙委任を求めているのと変わらない。

 審議には検察庁法を所管する森雅子法相が出席していない。与党が拒否したためだ。武田氏は法務省内の議論に関与しておらず、「本来ならば法務省からお答えすべきこと」「私はその場にいたわけではないので具体的には言えない」といった答弁を連発。野党統一会派の今井雅人氏(無所属)は「なぜ武田大臣に質問しているのか不思議でしょうがない」と指摘したが、私も同感だ。

 問題は検察庁法改正案の内容だけにとどまらない。疑義が唱えられている法案を一本化し、担当ではない閣僚に答弁させる。政府・与党の国会軽視は甚だしい。

■武田氏の答弁に納得せず野党退席[12:05]

 衆院内閣委員会の審議は、野党側の退席により「暫時休憩」となった。

 国民民主党の後藤祐一氏が武田良太・国家公務員制度担当相に対し、検察庁法改正案の特例規定で定年延長を認める基準などについて、追及していた。後藤氏は武田氏の答弁に納得せず、委員室から退席した。

 与党側は審議への復帰を求めたが、野党側は拒否。松本文明委員長(自民)が「立憲、国民、社保、無所属フォーラムの皆さん、共産所属議員の出席が得られていない。委員会の進め方を再度協議をする」として、暫時休憩を決めた。

■明確な基準なし→「めちゃくちゃ」 [11:55]

 政府判断で検事長ら要職の定年延長を認める際、具体的な運用基準がないことが明らかになったことについて、ツイッターでも疑問の声が相次いだ。

 「定年延長の基準は?→『これから施行日までに決める』。これじゃ議論にならない」

 「国会中継見てたら内容が滅茶苦茶(めちゃくちゃ)すぎてちょっと笑えない。検事長の延長について、延長する場合の明確な基準は?という質問に対して『基準は施行日までに考えます』。それ、一番審議しなければならない部分では…? 流石(さすが)にこれを今すぐこの状況で通すのは無理筋過ぎるでしょ…」

■「何ら基準もなく、これ以上審議はできない」[11:40]

 国民民主党の後藤祐一氏は衆院内閣委員会を退席した理由について、検察庁法改正案の「役職定年」をめぐる特例に関連し、「検事長が63歳以降も居残れるのはどんな場合かという質問に『現時点では全く(運用基準が)ない』という答弁もあった」と記者団に説明。「立法府として(政府に)白紙委任できない。何ら基準もなく、これ以上審議はできない」と反発した。

■定年延長の運用基準「今はない」[11:40]

 「今はありません」

 武田良太・国家公務員制度担当相は衆院内閣委員会で、検事長ら要職の定年延長を政府判断で認める際の具体的な運用基準が存在しないと明らかにした。野党側は基準が示されない限り、審議は続けられないと反発して退席。内閣委の審議は中断している。

 国民民主党の後藤祐一氏は「乱用されたら怖い。だから、どんな基準なのかを審議する。『ありません』とはどういうことか。『これでいい』と言えるわけがない」と指摘した。

 これに対し、武田氏は「施行日までにはしっかりと明らかにしていきたいと思います」と答弁したが、後藤氏は「どう運用されるかが示されたら審議の続きをやりましょう」と述べ、委員室を離れた。