『闘争』は、『反日種族主義』出版後に提起された批判への反論を展開した書籍だ。日本軍慰安婦をはじめ戦時動員、独島領有権、土地・林野調査、植民地近代化というテーマを扱っている。慰安婦のパートを執筆した李・元教授は「総督府権力のほう助・黙認・協力の下で日本軍が朝鮮の処女を拉致・連行していったというのが国民的通念」だとして「『反日種族主義』でこれを批判したら、誘拐や略取、甘言や違う話でだまして連れていくことも広い意味の強制動員ではないか、という批判が提起された」と語った。李・元教授はこれについて「こんにちの通念では誘拐や略取だが、合法的性売買産業である公娼制度が存続していた当時、合法の形式を取っているケースが多く、その裏では国家権力と家父長や男性、あっせん業者、公娼業者らによる女性に対する性的搾取の長い歴史が前提となっていた」として「慰安婦問題を女性主義の観点から再評価する必要がある」と指摘した。
8人の筆者は「政府と国民に申し上げる苦言」も発表した。日本との歴史問題を究明する研究フォーラムを組織しようと、正義記憶連帯を含む強制動員研究会、東北アジア歴史財団などの団体に公開討論を提案した。それぞれ慰安婦や労務動員、独島問題を重点的に扱ってきた団体だ。一同は「見解の差があっても共通の地盤をつくっていく『求同存異』の姿勢が必要」と語った。