4月20日・午前5時39分ごろ、宮城県沖を震源とする地震が発生。

福島県では、相馬市や国見町などで震度3を観測。

大きな被害はなかったが…新型コロナウイルスが蔓延している今、大きな災害が起きたら、私たちは、どう行動すれば良いのか?

多くの人が身を寄せる避難所は、密集・密接・密閉のいわゆる「3密」状態。

新型コロナウイルス感染拡大のリスクが高まる。

こうした中、災害時に避難すべきか、それとも避難しないべきか。

そして、行政や家庭では、今どんな備えをすべきなのか。

東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家・「防災マイスター」の松尾一郎さんに話を伺う。

「地震も水害も人間側の都合に関係なくあすにでも襲ってくる。

何があっても命を守ることが最優先!やはり危険な場所にいる場合は逃げるべき。

新型コロナウイルスの感染リスクがある中での避難には2つ。

1:より安全に動く分散避難

感染防止対策が徹底している避難所へ行く。

マイカー避難、テントへの避難などは避難先の選定・備品準備など普段からの準備が必要。

2:動かない避難

自宅が浸水しない・地震の揺れでも大丈夫というようにしておけば、停電や断水があっても水・食料を準備しておけば孤立覚悟で数日はしのぐことができる。

最近行った調査では【新型コロナウイルスが災害時の避難行動に影響する】と答えた人は7割近くになった。

親せき・知人宅への避難は新型コロナウイルスの感染リスクを考えたときにみなさん心配だと思う。

社会的距離を確保する避難が重要になってくる。

行政には、これまでも避難所の感染対策は行ってきたが、感染しやすく高齢者が重篤化しやすい新型コロナウイルスの徹底した感染防止対策をしてほしい。

避難者の避難所における配置、距離を離したり、間仕切りを設置したり、避難してきた人の体調を確認をし体調が悪い人と場所を分けるなど、あらかじめ様々なことを考えておいてほしい。

避難所へ避難する人には、消毒液・マスク・体温計など不足し行政で準備できないことがあるので衛生用品などは自宅から持って行けるものは持っていくなどそれぞれの備えが必要。

災害時の備えは、新型コロナウイルス感染拡大が無くても普段からしておくべきこと。家具固定や備蓄品の準備などいつ襲ってくるかわからない災害への備えを」

【福島県内の避難所ではどのように考えている?】

《福島市》173カ所

換気・手洗いアルコール消毒など普段行っていることを避難所でも徹底させる。

《郡山市》248カ所。

避難所に入る前に自宅で検温してもらい忘れたら避難所入り口で検温してもらうなどしてそのうえで避難所内で人の割り振りを行う。

《二本松市》

3密を防ぐため、現在、47カ所ある避難所の数を増やしていく予定。

《本宮市》

これまで避難所になっていた「えぽか」は職員に感染者が出たが消毒を終えたので避難所として使用する予定。

《いわき市》

2019年の台風19号で甚大な被害を受けたが現在205カ所の避難所をすぐに開設できるよう調整中。パーテーションやマスク・消毒液等の調達も検討中だという。