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免疫力を高める漢方

生島ヒロシのおはよう定食|一直線

今週の「再春館製薬所 健康一直線」は、熊本市にあります帯山中央病院・理事長 で、漢方専門医の渡邉賀子先生に、『免疫力を高める漢方』と題して伺いました。

■コロナの影響で、一般の病院にも変化が■
*患者さんの立場から言えば、新型コロナウイルスが気になって、おいそれと医療機関を受診できないのが現状。
*小児科でのワクチン接種や、生活習慣病など自覚症状の少ない持病をもつ患者の受診抑制を招いていて、多くの医療機関で外来は2~3割減っている。
*いわゆる3密を避けて、手洗い、マスクを励行するようになったため、インフルエンザや風邪などの感染症は減少している。
*また、外出を控えているため、事故やけがも減り、軽症者の入院が減っている。
*一見良いことばかりに思えるが、長期的にみると生活習慣病など持病の悪化や受診控えによる疾患の重症化なども懸念される。
*一方、医療機関の立場で言えば、ひとたび院内感染が起これば機能不全に陥るため、神経をすり減らしている。患者さんへの感染リスクを下げるため、電話受診や処方薬の長期投与、緊急性を伴わない手術の延期などの対応に追われている。
*感染患者を受け入れている病院の疲弊は大きいが、それ以外にも新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい経営状況に追い込まれている医療機関も多い。 

■生体防御機能を高める漢方薬■
*人類の歴史は感染症との闘いでもあり、葛根湯や麻黄湯など新たな感染症の治療薬として創薬されたものも多く、補中益気湯など生体防御機能を高めるものもある。
*最初に感染が流行した中国武漢市では中国全土から医療者42,000名が医療支援に駆けつけ、そのうち伝統医学の医師4,900名が治療を行った結果、重症化率が11%から4%にまで減少し、伝統医学の医師は一人も感染しなかったとの報告がある。
*新型コロナウイルス感染症の特効薬やワクチンは未だ確立されておらず、漢方薬によって人間本来の生体防御機能を高めて、感染予防をすることも大切。
*高齢者や基礎疾患をもつハイリスクの方におススメしたいのが「補中益気湯」。
*補中益気湯は処方箋が必要な医療用医薬品としても使用されているが、ドラッグストアなどで購入可能な一般用医薬品としても販売されており、比較的副作用が少なく、病後の体力増強などに広く使用されている漢方薬のひとつ。
*補中益気湯には、滋養強壮作用のある人参や黄耆をはじめ10種類の生薬が含まれ、免疫調節作用(NK細胞活性化、骨髄機能低下抑制、サイトカイン産生増強 等)を有し、生体防御機能を賦活する。