今回は、安旨ウイスキーとして最初のスコッチ、ジョニーウォーカー レッドラベルを飲んでいきます。
ジョニーウォーカーというウイスキーは、1909年に誕生しましたが、その原点となったのは、元々の販売元である「ジョン・ウォーカー&サンズ社」の創業者、ジョン・ウォーカーが1830年頃に生み出した「ウォーカーズ・キルマーノック」というウイスキーでした。
ウォーカーズ・キルマーノックはブレンデッドモルトで、ジョン自らが建設した蒸溜所のモルト原酒と、様々なモルトウイスキーをブレンドしたものでした。
1865年に、二代目となるアレクサンダー・ウォーカー一世が、ウォーカーズ・キルマーノックにグレーンウイスキーをブレンドした「オールド・ハイランド」を発売しました。
これが1909年に、創業者の愛称をもとにした「ジョニー・ウォーカー」という名称に改められました。
元祖のオールド・ハイランドは、12年熟成のブラックラベルとなり、現在も日本で「ジョニ黒」の愛称で親しまれています。
一方で今回飲む、レッド・ラベルは、「スペシャル・オールド・ハイランド」として1906年に誕生しました(同年に元祖オールド・ハイランドは、「エクストラ・スペシャル・オールド・ハイランド」に改称)。
レッド・ラベルは当初10年熟成のボトルでしたが、後にノンエイジに改められました。
ジョニー・ウォーカーは日本でも戦後から人気のあるウイスキーでしたが、1951年当時、レッドラベルが5000円ほど、ブラックラベルが1万円ほどでした。
当時の大卒の初任給が5000円でしたので、今の価値で見れば、レッドラベルでも20万円以上だったと言えます。
その後、関税や酒税などが引き下げられていき、今はレッドラベルが1000円強で買えるようになりました。
では実際に飲んでみます。
味わいは、アルコールからの辛みがそこそこ感じられた後、甘さと軽い酸味が全体に広がっていきます。
ノンエイジとはいえ、ある程度熟成された原酒を主体にしているかも知れませんが、ストレートでもそれほど飲みにくいとは感じられません。甘みが先行するので、きつい印象は少ないです。
加水が進むとライムのような爽やかな香りが目立ってきます。
味わいは、アルコールの辛みがまだ残りつつも、フルーツを思わせる酸味と甘みが全体に広がります。
氷が解けていくと、徐々に苦みが加わります。
飲み始めこそ楽しめますが、あまりゆっくり飲んでいると苦みが目立ってきて飲みにくくなるかも知れません。
味わいは、苦みが強く出て、甘み、酸味はあまり感じられなくなります。
1:4で割ると、ピートから来る煙っぽさが先に訪れ、その後にリンゴの香りが広がります。
味わいは、苦みが前に出て来て、酸味や甘みはかなり後ろに隠れた印象になります。
ロックでも加水で苦みが出てきましたが、水割りとしては適さないように思えます。
味わいは、酸味が柔らかく感じられる後、甘みがついてきます。苦みはむしろ控えめになります。
水割りとは打って変わり、ハイボールだと炭酸からの酸味感が加わるので、苦みを抑えられて飲みやすくなるのかも知れません。
1:3では強すぎるのであれば、炭酸水の割合を増やしても大丈夫でしょう。
ただ、水割りにしたり、ロックで加水が進むと苦みが強くなり、飲みにくいかと思います。
一方でハイボールでは苦みが薄れ、フルーティさをしっかり感じられるようになり、結構ハイボール向きのボトルのように思えます。
節約志向の上ではちょっと贅沢になりますが、しっかりしたウイスキーを飲みたいのであればうってつけでしょう。
創業者の名前で出ています
ウォーカーズ・キルマーノックはブレンデッドモルトで、ジョン自らが建設した蒸溜所のモルト原酒と、様々なモルトウイスキーをブレンドしたものでした。
1865年に、二代目となるアレクサンダー・ウォーカー一世が、ウォーカーズ・キルマーノックにグレーンウイスキーをブレンドした「オールド・ハイランド」を発売しました。
これが1909年に、創業者の愛称をもとにした「ジョニー・ウォーカー」という名称に改められました。
元祖のオールド・ハイランドは、12年熟成のブラックラベルとなり、現在も日本で「ジョニ黒」の愛称で親しまれています。
一方で今回飲む、レッド・ラベルは、「スペシャル・オールド・ハイランド」として1906年に誕生しました(同年に元祖オールド・ハイランドは、「エクストラ・スペシャル・オールド・ハイランド」に改称)。
レッド・ラベルは当初10年熟成のボトルでしたが、後にノンエイジに改められました。
ジョニー・ウォーカーは日本でも戦後から人気のあるウイスキーでしたが、1951年当時、レッドラベルが5000円ほど、ブラックラベルが1万円ほどでした。
当時の大卒の初任給が5000円でしたので、今の価値で見れば、レッドラベルでも20万円以上だったと言えます。
その後、関税や酒税などが引き下げられていき、今はレッドラベルが1000円強で買えるようになりました。
では実際に飲んでみます。
ストレート
軽くアルコールの刺激の後、リンゴ、ブドウの香りが続きます。その後はトーストやカラメルの甘い香りが締めます。味わいは、アルコールからの辛みがそこそこ感じられた後、甘さと軽い酸味が全体に広がっていきます。
ノンエイジとはいえ、ある程度熟成された原酒を主体にしているかも知れませんが、ストレートでもそれほど飲みにくいとは感じられません。甘みが先行するので、きつい印象は少ないです。
ロック
香りとして、先にスモーキーな香りが一気に広がります。その後はラムレーズン、リンゴと続きます。加水が進むとライムのような爽やかな香りが目立ってきます。
味わいは、アルコールの辛みがまだ残りつつも、フルーツを思わせる酸味と甘みが全体に広がります。
氷が解けていくと、徐々に苦みが加わります。
飲み始めこそ楽しめますが、あまりゆっくり飲んでいると苦みが目立ってきて飲みにくくなるかも知れません。
水割り
まず、トゥワイスアップにすると、アルコールの刺激と共にピートからのスモーキーさが伴い、後からラムレーズンの香りが広がります。リンゴの香りはさほどに感じません。味わいは、苦みが強く出て、甘み、酸味はあまり感じられなくなります。
1:4で割ると、ピートから来る煙っぽさが先に訪れ、その後にリンゴの香りが広がります。
味わいは、苦みが前に出て来て、酸味や甘みはかなり後ろに隠れた印象になります。
ロックでも加水で苦みが出てきましたが、水割りとしては適さないように思えます。
ハイボール
1:3の割合にすると、リンゴの香りが前に出て、スモーキーさがその周りから現れる印象になります。味わいは、酸味が柔らかく感じられる後、甘みがついてきます。苦みはむしろ控えめになります。
水割りとは打って変わり、ハイボールだと炭酸からの酸味感が加わるので、苦みを抑えられて飲みやすくなるのかも知れません。
1:3では強すぎるのであれば、炭酸水の割合を増やしても大丈夫でしょう。
まとめ
レッドラベルでも、ウイスキーの持つフルーティさとスモーキーさを兼ね備えた印象に感じます。ただ、水割りにしたり、ロックで加水が進むと苦みが強くなり、飲みにくいかと思います。
一方でハイボールでは苦みが薄れ、フルーティさをしっかり感じられるようになり、結構ハイボール向きのボトルのように思えます。
節約志向の上ではちょっと贅沢になりますが、しっかりしたウイスキーを飲みたいのであればうってつけでしょう。
- メーカー:ディアジオ(輸入元:キリンビール)
- 容量:700mL
- アルコール度数:40度
- 香り:リンゴ、ブドウの後、カラメル、トーストの香りが続く。加水でライム、ピートが加わる。
- 味わい:酸味が主体。ストレートでは甘みが感じられるが、加水されるにつれ苦みが目立つ。
- ストレート A: アルコールの辛みは少なめ。酸味と甘みが広がる。
- ロック C: 甘さが前に出るが、加水でどんどん苦くなる。
- 水割り E: 全体的にスモーキーな香りと苦みが目立ち、飲みにくさが強く出る。
- ハイボール B: フルーツの香りと酸味が主体。スモーキーさも加わってウイスキーらしさが出る。