スタイリッシュなデザインはそのままに7万円台(税込)※から買える高コスパを実現 15.6型ノートPC「HUAWEI MateBook D 15」

HUAWEI MateBook D 15

※「AMD Ryzen 5 3500Uモバイル・プロセッサー」モデルの場合。価格.com最安価格。2020年3月31日時点。

必要にして十分なスペックを備えながら、10万円以下で購入できるノートPCが増えてきた昨今。より安く、より性能の高い製品が手に入るようになったのは歓迎すべきことだが、ことボディのデザインや質感に関しては「価格相応」というモデルが少なくない。しかし、ファーウェイの最新15.6型ノートPC「HUAWEI MateBook D 15」は違う。7万円台(税込)から購入できる手ごろな価格ながら、その上質なボディはハイエンドモデルさながら。本機を手にすれば、価格にもデザインにも、処理性能にも満足できるだろう。

デザイン
上質なメタルボディに極細ベゼルの「HUAWEI フルビューディスプレイ」を装備

10万円以下で購入でき、ドキュメント作成から動画鑑賞やゲームプレイまで、日常使いにおいて満足できるパフォーマンスを発揮するノートPCが増えてきた。ただ、リーズナブルであるがゆえに、ボディのデザインや質感に不満を感じるモデルが多いのも事実である。安いから仕方ない。そうあきらめてしまうのは簡単だが、多くの人の本音は「低価格でもスタイリッシュなノートPCが欲しい」ではないだろうか。そこで注目してほしいのが、2020年4月10日に発売されたファーウェイの最新15.6型ノートPC「HUAWEI MateBook D 15」だ。

「HUAWEI MateBook」シリーズはかねてからデザイン性に定評があり、その上質で美しいルックスが大きなアピールポイントのひとつとなっているが、7万円台(税込)からという手ごろな価格を実現した本機もそのDNAを受け継いでいる。

HUAWEI MateBook D 15

最新15.6型ノートPC「HUAWEI MateBook D 15」。7万円台(税込)から購入できる「HUAWEI MateBook」シリーズのエントリーモデルながら、ハイエンドモデル「HUAWEI MateBook X Pro」ゆずりの上質感を備えているのが特徴だ。ボディカラーはスペースグレーの1色展開となる

「HUAWEI MateBook D 15」を手にした時の第一印象は、この上質な質感のノートPCが、本当に7万円台(税込)で買えるのか、というもの。継ぎ目がほとんどない、スペースグレーのメタルボディはシンプルながら高級感にあふれており、自宅のデスクにポンと置いておくだけでデスクがよりスタイリッシュな雰囲気になる。

本体サイズは約358(幅)×230(奥行)×16.9mm(高さ)で、重さは約1.53kg。メタルボディならではの高い質感と堅牢性を備えるうえ、15.6型ノートPCとしては比較的コンパクト・軽量なサイズ感に仕上がっていると言えるだろう。

また、ファーウェイのお家芸とも言える、狭額縁デザインを採用した「HUAWEI フルビューディスプレイ」も、洗練されたたたずまいを際立たせている。上部と左右のベゼル幅は約5.3mmと狭く、画面占有率は87%に及ぶ。この、3辺狭額縁デザインを用いた「HUAWEI フルビューディスプレイ」は単に見た目によいだけでなく、ディスプレイに映し出される写真や映像に没入しやすいという実用面での利点もある。搭載する15.6型フルHD(1980×1080)ディスプレイの迫力に存分に浸れるのだ。

ボディの質感を動画でチェック!

スペースグレーの天板中央に、「HUAWEI」の文字を配した高級感漂うメタルボディ。この価格帯の製品にありがちな「野暮ったさ」とは無縁で、メタルボディ特有の硬質でサラサラとした手触りが心地よい

HUAWEI MateBook D 15

「HUAWEI MateBook D 15」は、ナチュラルテイストの明るいデスク環境や、黒基調のシックなインテリアにも品よく溶け込んでくれる。本体幅が約358mm、奥行きが約230mmと15.6型ノートPCとしてはコンパクトなボディで、小さめのデスクに設置しても十分使うことができる

HUAWEI MateBook D 15 HUAWEI MateBook D 15

ベゼル幅約5.3mmの3辺狭額縁デザインが採用された、「HUAWEI フルビューディスプレイ」(フルHD解像度)。スタイリッシュな外観を演出するとともに、ディスプレイに映し出される写真や映像への没入感を高めている

HUAWEI MateBook D 15

3辺狭額縁デザインの採用にともない、従来モデルではディスプレイ上部に搭載されていたWebカメラがキーボード部へ。「HUAWEI MateBook X Pro」と同様、キーボードの「F6」と「F7」キーの間に配置されており、使用しない時はボディに格納できるポップアップ式のカメラだ

スペック
ファーウェイ初の「Ryzen」搭載モデルは7万円台(税込)で処理性能に不満なし

価格やデザインは文句なしでも、パソコンの一丁目一番地である処理性能が「それなり」では少し残念。「HUAWEI MateBook D 15」は性能面でも満足できるレベルにあるのか、早速チェックしていこう。

スペック面でまず注目したいのは、ファーウェイのノートPCでは初めてCPUにAMDの「Ryzen」を採用した点だ。「Ryzen」は、高性能なGPU「Radeon Vega グラフィックス」を統合したAMD製APUのこと。これを搭載したパソコンは低価格ながら処理性能が高いため、最近では、価格.com「ノートパソコン」カテゴリーの人気売れ筋ランキングの上位にもひんぱんに顔を出すようになってきている。「HUAWEI MateBook D 15」が7万円台(税込)という手ごろな価格を実現できたのも、この「Ryzen」の採用によるところが大きいだろう。

展開される「HUAWEI MateBook D 15」の製品ラインアップは、4コア/8スレッドで動作する「AMD Ryzen 7 3700U モバイル・プロセッサー」(2.3GHz-最大4.0GHz)を搭載した上位モデルと、4コア/8スレッドで動作する「AMD Ryzen 5 3500U モバイル・プロセッサー」(2.1GHz-最大3.7GHz)を搭載した下位モデル。メモリーは上位モデル、下位モデルともに8GB(DDR4)で、ストレージは上位モデルがNVMe接続の512GB SSD、下位モデルがNVMe接続の256GB SSDとなる。どちらのモデルも一般的なホームユースではまずストレスを感じないであろう、隙のないスペック構成だ。

製品ラインアップ

  HUAWEI MateBook D 15
AMD Ryzen 7 3700U
モバイル・プロセッサー搭載モデル
HUAWEI MateBook D 15
AMD Ryzen 5 3500U
モバイル・プロセッサー搭載モデル
メモリー 8GB(DDR4)
ストレージ 512GB SSD 256GB SSD

では、7万円台(税込)で購入できる下位モデルを使って「HUAWEI MateBook D 15」のパフォーマンスを確認していこう。まずは、CPUの処理性能を測る定番ベンチマークプログラム「CINEBENCH R20」を実施してみたが、同価格帯のノートPCと比べても好スコアとなる「1423」をマーク。また、パソコンの総合性能を測るベンチマークプログラム「PCMark 10」では、快適性の目安となる「3000」を上回る「3162」のスコアを記録し、ミドルハイクラスに相当するパフォーマンスを発揮することが確認できた。

そして特筆すべきは、SSDのデータ転送速度である。ストレージのデータ転送速度を測るベンチマークプログラム「CrystalDiskMark 7.0.0」の結果は、シーケンシャルリード(Q8T1)が驚異の3442MB/s。SATA接続のSSDの上限値である600MB/sをはるかに上回るばかりか、高速なNVMe接続のSSDの中でもトップクラスの速度を記録した。

高性能な「Radeon Vega 8 グラフィックス」によって総合的な処理性能が底上げされた4コア/8スレッドAPUを、不足のないメモリー容量と、超高速なSSDが支える本モデルのパフォーマンスは、下位モデルとはいえ「軽快」のひと言。OSやアプリは瞬時に立ち上がり、パソコンに高い負荷がかかる画像編集やゲームを試しても、音を上げることなく終始キビキビと動作した。

CINEBENCH R20

HUAWEI MateBook D 15

「CINEBENCH R20」のCPUスコアは「1423」。TDP15Wの省電力CPUでありながら、スコアは大いに健闘しており、市場の主流を占めるライバルCPUと互角に渡り合える処理性能を持つことが確認できた

CrystalDiskMark 7.0.0

HUAWEI MateBook D 15

ストレージのデータ転送速度を測る「CrystalDiskMark 7.0.0」では、読み書き速度の基本となるシーケンシャルリード(Q8T1)が3442MB/s、シーケンシャルライト(Q8T1)が1509MB/sを記録。OSの起動やアプリの立ち上げなど、さまざまなシーンで高速なデータ転送速度の恩恵にあずかれるだろう

PCMark 10

HUAWEI MateBook D 15

パソコンの総合的な性能を測るベンチ―マークプログラム「PCMark 10」では、パソコンの快適性の目安となる「3000」を上回る、総合スコア「3162」をマーク。本APUは内蔵GPU「Radeon Vega 8 グラフィックス」によって総合的な処理性能が底上げされているのも特徴で、写真や動画の編集など、高い負荷のかかるクリエイティブ用途でも高いパフォーマンスを発揮する

OS起動時間を動画でチェック!

自動サインインを有効にし、電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまでの起動時間を計測してみたところ、わずか9.13秒だった。これなら急いでいる時も、すぐに作業に取りかかれる

写真・動画編集

HUAWEI MateBook D 15

デジタル一眼カメラで撮影した高解像度の写真をAdobeの画像編集ソフト「Photoshop CC」(別売)で編集してみたが、フィルター処理など一瞬で完了し、ストレスを感じなかった。また、フルHD動画の編集も行ってみたが、クリップの表示が非常に速く、作業が行いやすかった

※各ベンチマークテストは価格.comが実施したものであり、ファーウェイが保証する限りではありません。

機能性
「マルチスクリーンコラボレーション」でスマホとPC間のデータ転送が簡単に

デザイン、処理性能、コストパフォーマンスに加えて、使い勝手にもすぐれているのが「HUAWEI MateBook D 15」の特徴。そのひとつの例が、ファーウェイ製スマートフォン(NFC搭載、EMUI10以降)と簡単に連携できる独自機能、「マルチスクリーンコラボレーション」だ。これは、ファーウェイ製スマートフォンの画面を「HUAWEI MateBook D 15」のディスプレイにミラーリング表示して、ドラッグ&ドロップでスマートフォンからノートPCにファイルを転送したり、ノートPCのキーボードからスマートフォンアプリ上で文字を入力したりできるというもの。スマートフォン内の画像を「HUAWEI MateBook D 15」にサッと転送して、15.6型の大画面で心ゆくまで鑑賞するもよし、デスクトップにミラーリング表示したメッセンジャーアプリでコミュニケーションしながら、パソコンのソフトで資料作成を行うもよし。ファーウェイのスマートフォンをお持ちの方は、十人十色の使い方で、積極的に活用してみてほしい。

HUAWEI MateBook D 15 HUAWEI MateBook D 15

「マルチスクリーンコラボレーション」の使用手順はいたって簡単だ。ノートPCのWi-FiとBluetoothを有効にし、専用ソフト「PC Manager」がバックグラウンドで実行されていることを確認したら、ファーウェイ製スマートフォン(NFC搭載、「EMUI10」以降)でパームレストの右手前をワンタップ。すると、ノートPCのディスプレイ右側にスマートフォンの画面がミラーリング表示される。なお、ノートPCのディスプレイに表示したQRコードをスマートフォンで読み取って接続することも可能だ

「マルチスクリーンコラボレーション」を動画でチェック!

ドラッグ&ドロップでファイル移動

ノートPCのキーボードで文字入力

「マルチスクリーンコラボレーション」を使うと、ノートPCとスマートフォン間のファイルのやり取りがドラッグ&ドロップで簡単に行える。また、ノートPCのキーボードを使ってスマートフォンのメッセンジャーアプリやメモ帳などに長文を入力できるほか、両機器間でクリップボードが共有されるので、ご覧の通り、スマートフォンでは手間のかかるコピー&ペーストもあっという間だ

ノートPCの使い勝手を左右するポイントとして、キーボードの操作性もチェックしておきたい。近年のトレンドを押さえたテンキーレスのアイソレーションキーボードは、キーピッチがフルサイズの約19mm、キーストロークが約1.2mm(いずれも実測値)とゆとりある設計になっており、打鍵時のキーの反発力も適度で心地よい。この価格帯のノートPCはキーボードがたわんだり、がたついたりすることもあるが、メタルボディの「HUAWEI MateBook D 15」は剛性感が高く、長時間の入力作業でも最後まで快適にタイピングできた。

HUAWEI MateBook D 15 HUAWEI MateBook D 15

テンキーレスのキーボードは、JIS配列84キーのアイソレーションタイプ。キーピッチは約19mmのフルサイズを確保しており、打鍵時の窮屈感がない。剛性の高さも相まって、素早く、正確にタイピングできる印象だ。また、タッチパッドは広々としており、カーソルの移動やWebページのスクロール、マルチタッチによる各種ジェスチャー操作がスムーズに行えた

HUAWEI MateBook D 15

指紋認証センサーを内蔵した電源ボタンがキーボード右奥に装備されており、電源投入と同時にWindowsへサインインもできる

HUAWEI MateBook D 15 HUAWEI MateBook D 15

外部インターフェイスは、左側面にUSB Type-Cポート(充電兼用)、USB 3.0ポート、HDMI出力ポートを、右側面にUSB 2.0ポート×2、3.5 mm ヘッドホンジャックを装備。日常使いで不足のない、必要にして十分な仕様と言える

コラム
性能が進化した13型モバイルノートPC「HUAWEI MateBook 13」も登場

HUAWEI MateBook D 15

高性能なモバイルノートを探しているなら、2020年4月24日に発売される13型モバイルノートPC「HUAWEI MateBook 13」をチェックしてほしい。本機の立ち位置は、エントリーモデルの「HUAWEI MateBook D 15」と、ハイエンドモデルの「HUAWEI MateBook X Pro」のちょうど中間で、CPUには、最新の「第10世代インテル Core i5-10510U プロセッサー」または「第10世代インテル Core i7-10710U プロセッサー」を搭載する。上質なデザインや、狭額縁設計を生かした軽量・コンパクトなボディ設計など、「HUAWEI MateBook」シリーズのDNAをしっかりと踏襲しながら、スペックの高い1台となっている。

まとめ
「これでいい」ではなく、「これがいい」と思えるノートPC

「HUAWEI MateBook D 15」はいい意味で予想を裏切るモデルだった。レビュー前に7万円台(税込)からという価格を聞いて、スペックは必要十分であっても、デザインは二の次になっていると思い込んでいたからだ。しかし、フタを開けてみれば、スペックにもデザインにも使い勝手にも弱点らしい弱点が見当たらない。それどころか、各項目で同価格帯の製品のワンランク、ツーランク上を行っていた。長く愛用できるノートPCが欲しい人は「HUAWEI MateBook D 15」に注目してほしい。

  HUAWEI MateBook D 15
AMD Ryzen 7 3700U
モバイル・プロセッサー搭載モデル
HUAWEI MateBook D 15
AMD Ryzen 5 3500U
モバイル・プロセッサー搭載モデル
カラー スペースグレー
OS Windows 10 Home 64bit
CPU AMD Ryzen 7 3700U
モバイル・プロセッサー
(2.3GHz-最大4.0GHz)
AMD Ryzen 5 3500U
モバイル・プロセッサー
(2.1GHz-最大3.7GHz)
メモリー 8GB(DDR4)
ストレージ 512GB SSD(NVMe接続) 256GB SSD(NVMe接続)
グラフィック Radeon RX Vega 10 グラフィックス Radeon Vega 8 グラフィックス
ディスプレイ 15.6型IPS液晶、1920×1080
ネットワーク IEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0
外部インターフェイス USB Type-Cポート×1、USB 3.0ポート×1、USB 2.0ポート×2、HDMI出力ポート×1、3.5 mm ヘッドホンジャック×1
バッテリー駆動時間 約8.2時間
本体サイズ 約358(幅)×230(奥行)×16.9mm(高さ)
重量 約1.53kg