こんなにさびしく、心の浮き立たない「こどもの日」は、これまでなかった。
遊園地や観光地はもちろん、買い物や食事にも連れて行ってもらえない。スポーツ中継もない。多くの地域や学年で休校が続き、友だちみんなと会えるのはしばらく先になりそうだ。
もう十分過ぎるほど我慢している子どもたちに、さらに「がんばれ」なんて言えない。せめて、うちにいてもできる12のことを一緒に考えてみたい。
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好きなスポーツ選手が撮ったトレーニングの動画を見て、なまった体をうちで動かす。ダンスの動画も種類はいろいろ。筋肉体操もある。
たまには友だちと待ち合わせて公園で遊ぶ。近所の人に注意されないように、すいている所や時間を選ぶ。もちろんマスクをして、2メートル離れる。
お父さんお母さんと交渉し、時間を決めてゲームを楽しむ。誘って一緒にやれば延長を許してくれるかもしれない。もしかしたら、だけど。
休校中の宿題が残っているなら少しずつやる。両親、いつも面倒をみてくれる大人、お兄ちゃんお姉ちゃん……。助けてくれる人はいる。きっと。
いまは会えないおじいちゃんおばあちゃんに電話する。スマホ音痴だったら、この機会にビデオ通話のやり方を教えてあげてもいいかもしれない。
掃除、洗濯や洗い物など、家の中のことを手伝う。大人たちが家で仕事するようになり、家事の量が増えたようだ。会話の量はもっと増えてほしい。
公演が中止になってしまったアイドルやアーティストのお気に入りの曲を書き出す。それをもとに「ひとりコンサート」を開いて、心の中で応援する。
遠出できなかったぶん、事態が収まったら旅行してみたいところを考え、計画を立てる。ネットを使えるなら、地図アプリで海外の街並みも楽しめる。
感染症がいかに日本や世界の歴史を変えてきたのか、調べてみる。たとえば奈良の大仏ができたのは、天然痘の流行もきっかけの一つだったらしい。
いじめられている子を思い浮かべる。学校が始まってから、その子がいやがらせをされているのを見たらどうやって止めたらいいか、考えておく。
ベランダや庭で、植物を育てる。これからの季節はアサガオやヒマワリもいいし、プチトマトのような野菜を育てると食材にもなって、2度楽しい。
大人がない知恵を絞るより、もっと良いアイデアが浮かぶはずだから、自分で12個考えてみる。友だちと交換すれば「できること」は何倍にもなる。
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