警視庁交通捜査課は、旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(88)を書類送検、警視庁は、「経済産業省政権」安倍晋三政権を傷つけないように忖度したものと疑われる。

2019/11/13 ブログ
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警視庁交通捜査課は11月12日、旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長
(88)を書類送検した。自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑者である
のに、「母子2人をはねて殺していながら」、マスメディアも揃って、「容疑
者」と称していない。警視庁交通捜査課は、経済産業省の前身・通産省の高級
官僚出身であり、安倍晋三首相を中心になって支えているのが、経団連をつ
くった祖父・岸信介元首相(通産省の前身・旧商工省次官)の後輩である経済
産業省の高級官僚(今井尚哉首相秘書官兼首相補佐官ら多ことから「経済産業
省政権」安倍晋三政権を傷つけないように忖度したものと疑われる。そもそも
通常「逮捕」するはずなのに、逮捕もしていない。これは、法の下の平等原則
に明らかに反している。


 飯塚幸三容疑者は、東京・池袋で4月に暴走した乗用車を運転中、交通ルー
ルを守りながら自転車母子に自転車に乗っていた母子のほか男女8人と乗用車
に同乗の妻に重軽傷を負わせた。飯塚幸三容疑者は、「予約していたフレンチ
に遅れそうだった」と供述していたという。母子の遺族は9月、飯塚幸三容疑
者について、できるだけ重い罪名での起訴と厳罰を求めており、一般市民約3
9万人分の署名を東京地検に提出している。従って、秋霜烈日、東京地検は、
厳罰を求めて、起訴せねばならない。飯塚幸三容疑者が、「高齢者であること
とか証拠隠滅の恐れがないから」などの理由で、厳罰を求めなければ、「高齢
者に運転免許返上」を求める社会的風潮に水をさすことになる。
◆〔特別情報2〕
 警視庁の調べによると、4月に起きた池袋暴走事故の後、東京都内では高齢
者を中心に運転免許証を自主返納する人が急増しており、5~10月の返納者
数は3万8436人で、前年同期の1万9980人の2倍近くになったとい
う。
 にもかかわらず、高齢者が運転する乗用車による死亡事故は、後を絶たな
い。その大半が、アクセルとブレーキの踏み間違いによるものだ。高齢者は、
身体的能力が衰えて、瞬間的に動作に踏み切れず、アクセルとブレーキを正確
に踏み切れない。そればかりか、ゆっくりバックしなければならないとき、視
力も衰えていて、後ろに幼児がいることに気付かず、思わず、アクセルを踏ん
でしまい、幼児を轢き殺してしまうという事故もよく聞く。月夜の場合はとも
かく、闇夜のとき、猛スピードで乗用車を走らせていると、道路の脇に泥酔し
ていた人を轢き殺してしまい、現行犯逮捕されたというケースも時折、耳にす
る。
◆〔特別情報3〕
 ちなみに、新聞記者になって、地方支局に配属された場合、警察本部の担当
になる。毎朝夕、所轄管内の各警察署と消防署に「警戒電話」をかけて、何か
事件・事故が起きていないかを取材する。従って、交通事故を記事することが
多く、死亡事故、それも複数の死傷者が発生していなければ、大体はベタ記事
になる。それでも、文章力を上達させなければならないので、飽きることもな
く、書き続ける。
 交通事故でも、火事でも、1人や2人死んだ程度では、現場に駆けつけるこ
とは、少ない。要するに、ベタ記事におわるような事故では、警察から発表さ
れるデータをまとめて記事にはするけれど、現場には行かない。複数人の死傷
者、複数の自動車がぶつかり合って、大事故になったような場合は、カメラを
抱えて、現場にかけつける。
 しかし、最近多発している高齢者による死傷事故の場合は、記者たちは、ほ
とんど現場に急行しているのではないか。死傷者の数は少なくても、「人生1
00年時代」、高齢者が多くなっているという社会問題が、事故の背後に隠れ
ているから、それを掘り起こせば、大きな記事として扱えるからである。手を
抜いていると競争他社に抜からくれて「特オチ」となる。
 筆者が駆け出しのころ、消防署に警戒電話を入れたところ、「近郊でボヤが
あった」と教えられた。支局に帰る途中、通信社の自動車とすれ違った。一足
先に現場に駆けつけたところ、「ボヤ」と分かり、直ぐに引き帰してきたとい
う。
 そこで上司である県警キャップと話し合い、行くか、止めておくか迷ったけ
れど、「ともかく現場に行ってみよう」ということになり、上司が運転する乗
用車で、現場に行ってみた。しばらくウロウロしていると、いつも親しくして
いる刑事さんが、「ちょっと家の裏手に行ってみろ」と教えてくれた。
 すると、細い鉄の格子で囲った犬小屋のような箱が置いてあり、そのなかに
焦げた布団がある。何かと聞いてみると、そこの家の「お爺さんが、このなか
で焼け死んだ」という。なぜこんなところで焼け死んだのか。家人によると
「お爺さんは、痴呆(認知)症で、夜になると1人で外に出て、近所の家々の
戸を叩いて回っているので、近所が大変迷惑している。このため、箱を作っ
て、そのなかに入れていた。よほど寒かったのか、お爺さんは、ふとんにマッ
チで火をつけて、暖を取っているうちに焼け死んだらしい」という話だった。
早速、写真を撮り、お婆さんからお爺さんが映った写真をもらって、支局に
帰って記事にした。朝刊の締め切りは過ぎていたので、翌日の夕刊用に記事を
本社に送稿、夕刊社会面トップ記事として掲載された。他社は気付かず、「特
ダネ」となった。
 当時、有吉佐和子の長編小説『恍惚の人』(新潮社刊、1972年)が、「純文
学書き下ろし特別作品」として出版され、話題になっており、1973年には森繁
久彌主演で映画化された。 あれからもう46年も経っている。
【参考引用】
 産経ニュースは11月12日午前9時42分、「池袋暴走、88歳元院長を
書類送検 『厳重処分』の意見付ける」という見出しをつけて、以下のように
配信した。
https://www.sankei.com/affairs/news/191112/afr1911120003-n1.html
 東京・池袋で4月に暴走した乗用車に母子がはねられ死亡した事故で、警視
庁交通捜査課は12日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で、車を運
転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(88)を書類送検した。起
訴を求める「厳重処分」の意見を付けたという。認否は明らかにしていない。
 同課によると、飯塚元院長は当初、「ブレーキをかけたが利かなかった。ア
クセルが戻らなかった」などと説明。しかし車の機能検査で異常は確認され
ず、その後、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性もある」と供述を変
えていた。こうした状況に加え、ドライブレコーダーの記録などを解析した結
果、同課は飯塚元院長が最初に接触事故を起こした後、ブレーキをかけずにア
クセルを踏んだ操作ミスが事故原因と結論付けた。
 書類送検容疑は4月19日昼、東京都豊島区東池袋の都道で乗用車を運転
中、3カ所の横断歩道などで、自転車に乗った近所の松永真菜さん=当時(3
1)=と長女の莉子ちゃん=同(3)=をはねて死亡させたほか、男女8人と
同乗の妻に重軽傷を負わせたとしている。縁石に接触したり、赤信号を無視し
たりしながら約150メートルにわたって暴走し、時速約50キロから90キ
ロ台後半まで加速していたという。
 事故では飯塚元院長も胸を骨折するなどして入院。退院後も目白署に出頭し
て聴取に応じていたことなどから、同課は逮捕要件に当たる逃亡や証拠隠滅の
恐れがないと判断し、任意のまま捜査を進めてきた。
 松永さんの遺族は9月、飯塚元院長について、できるだけ重い罪名での起訴
と厳罰を求める約39万人分の署名を東京地検に提出している。