「お祭り・宴会首相」の異名を取る安倍晋三首相が、「桜を見る会中止を決断」したのは、公選法違反の疑いをかけられ、「もはやこれまで」という心境に陥ったからだ

2019/11/14 ブログ
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「お祭り・宴会首相」の異名を取る安倍晋三首相は11月13日午後7時前、首相官邸を出る際、記者団に対し、「すでに菅官房長官が説明したとおり、私の判断で中止することにした」と述べた。つまり、2020年4月に安倍晋三首相主催の「桜を見る会」について、招待者の基準の明確化などを図り、予算や招待者数の削減も含め、全般的な見直しを検討するとして、2020年の開催を中止することを発表した。公職選挙違反の疑いが指摘されているなかで、安倍晋三首相の選挙区山口4区(下関市、長門市)にある後援会「安晋会」(会長は吉村文吾AIG株式会社代表取締役会長、代表幹事は杉山敏隆
ゴールドネット株式会社代表取締役社長)のメンバーを「桜を見る会」に無料で招待したとすれば、公職選挙違反の疑いがかけられる。菅原一秀前経済産業相が支援者の葬儀に秘書が香典3万円を持参していたことを「週刊文春」が報じ、10月25日午前、辞任したのに続いて、河井克行前法相(二階派)が、妻の案里・自民党参院議員によるウグイス嬢に違法な報酬を払う「運動員買収」に
関与した疑いを「週刊文春」に掲載された責任を取り、10月31日付で法相を辞任しており、今度は、安倍晋三首相自身が、公選法違反の疑いをかけられる事態に発展し、「もはやこれまで」という追い詰められた心境に陥ったものとみられる。


 安倍晋三首相の姓名判断は、以下の通り。
 総画=不足不平の念絶えず、足ることを知らざる故に、智謀に任せて事を誤る。
 基礎運=最大悪運、子女を得ず。逆転短命、刑罰。
 成功運=急禍あり、急変襲う。
 性格=財と異性を好む。

 まさに安倍晋三主催の「桜を見る会」は、「足ることを知らざる故に、智謀に任せて事を誤る」が招いた恥ずべき政権の末路といえる。
 11月20日には、首相通算在任期間は2886日となり、これまで、トップだった桂太郎元首相を超える。しかし、「外交の安倍」をアピールしてきた割には、通算在任期間トップに相応しい「レガシー」は、何も築いていない。
ただ単に、「長かっただけ」である。
 小沢一郎衆院議員は11月11日、安倍晋三首相の「桜を見る会」について、ツイッターで「ある意味で『権力の私物化』の最終形態だろう」と批判、続く12日のツイッターには以下のように厳しく批判している。
「政治家が自らの負担で有権者を招いて飲食を伴う会合を主催した場合は『寄附』や『買収』に当たり、明らかな公選法違反。『桜を見る会』は、税金を使った公的行事だから罪には問われないというのではあまりにも悪質。誰のどういう指示で総理の後援会から850人も参加することになったのか総理は説明を」
 以下は、ある人物U氏から今年の「桜をみる会」へ誘われたT氏の話だ。
「『桜をみる会』は、招待されて出席するのだが、その招待が単なる形だけのもので、実際には参加を募った上での招待であったとしても、出る人にとっては付加価値が大きい」と答えている。T氏を誘ったというU氏は、安倍晋三事務所の人ではない。自民党の某派閥のパーティによく顔を出している人物で、日本人ではない。そのU氏から、「桜をみる会」への誘いがあったということ
だが、誘われたもののT氏は、次のような理由で断ったという。それは「参加の申請に名前を届出した後、警視庁と公安のチェックがあるから」ということだ。テロを防止する意味において、参加する人は事前に申請すると、公安と警視庁が前科などはないかをチェックして、問題がなければ招待状が届くという。
 「招待状が転売されていたという話」も聞かれるので訊ねてみると、事前申請は、開催日から3か月前に行われるといい、「事前のチェックをパスした人に送られた招待状なので、当日のチェックはそれほど厳しくはないのかもしれない。付加価値の高い園遊会なので、行きたい人には売れるだろうし、人数が多い分、そうした人も出て来るだろう」と話す。
 また別の自民党の元国会議員に話を聞くと、「招待状の転売は、あるかもしれない。私が現役のときには、10人連れてきていいということで、私の後援会の人を10人連れて行った。あらかじめ、連れて行きたい人の名前を提出して申請した。現役時代の4年間は、毎年10人連れて行っていた。地方の人などは特に、最高に喜んでくれた。当日は、入り口でチェックも受ける。行けば名誉な
ことで喜ぶので希望者はたくさんいる。主催する側としては、集まりが悪くて貧弱な宴になったのでは体裁が悪いということもあって、招待状が余ったときには、安倍晋三首相の派閥では転売を請け負っているところがあるのではないか。会社の社長などは、勲章をもらったかのように喜ぶ。私のような一自民党議員の場合は、いくらでも招待できるかといったら、それは無理だろう。50人
とか申請しても通らないだろ。10人だから許可が下りたけれども、ただし、総理の場合は総理権限があるから100人でも200人でも呼べるのではないか」
余った招待状が、おまけとして派閥のパーティ券が添えられて売られていたという話があることについて訊ねてみると、「私はそんなことはしないで、まじめに10人申請して連れて行ったけれども、悪知恵が働く人は、お金をもっている人に対してならば10万円でも売るだろう。実際、お金があって名誉に感じる人は、いくらでも出す。会に出ることを誇りに思って、100万円でも出す人は
いくらでもいる。だから、資金集めの道具にする人はいるだろう。本来の規定に基づいて招待されるような人はいいが、それだけだと権勢は誇れない。基準に沿ってない人でも招待して盛り上げるわけだが、なかにヤクザとかがいたら大変なことだ」
報道されている写真を見ると、芸能人も多くいた。そのことについて訊ねてみると、「二階派の場合は、二階俊博幹事長が、歌手の杉良太郎さんなんかに50枚くらい渡して杉良太郎さん関係の芸能人が呼ばれるということはあったのではないか」という。
杉良太郎さんは長きにわたって私財で慈善活動をしてきているので、その功績ということで基準に該当しているといえるだろうが、しかしその杉良太郎さんが芸能人を紹介していくということになると、基準に沿っているとはいえず、呼ばれた芸能人は「サクラ」といわれてもおかしくない。紹介の紹介と、ネズミ講式に参加者を増やしていったということではないか。それに伴い、予算も
増えていった。
先の元国会議員はいう「しかし宴の場だから、連れて行く人数が少ないのは寂しいもので、私なども10人では寂しいなと感じた。50人くらいは呼びたいと思っていた。国家予算がつくのは、食事が出るからだ。立食形式の食事が出て、紙のお皿にとって食べていた。招待状の発送にもお金がかかる。これもまた立派な招待状が届く。予算が増えたのは、呼んでいる人数が増えたからだろう。多いほうがいい。華やかで政権が支持されている証を示せるということで、多ければ多いほど、安倍も嬉しいだろうし、また呼ばれた人は選ばれたと思って、『苦労してここまで来て、総理から呼ばれてこんなに嬉しいことない』と最高に喜んでいる。誇りを持って参加している。だから年々華やかになって、結局、大騒動だ」