安倍晋三首相は、「桜を見る会」が、「公選法・政治資金規正法事件→汚職事件へ発展」、司直の手にかかれば、身もフタもないので、「36計逃げるが勝ち」と割り切ろうとしている

2019/11/18 ブログ
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「労して功なく却って難を受け、嘲りを買う。権を好み、財を愛す。急禍来
り、急変襲う。不足不平の念絶えず、足ることを知らざる。智謀に任せて、事
を誤る最大悪運。子女を得ず。急転、短命、刑罰」-安倍晋三首相が後援会を
総動員し公金(税金)を使って毎年春「桜を見る会」を主催してきたことが、
「公選法・政治資金規正法事件」から、さらに「癒着してきた出入り業者を絡
めた汚職事件の疑惑」へ発展しつつある。国民有権者の目が、ますます厳しく
なっているからである。癒着してきた出入り業者との「利権構造」も完全解明
されてきているため、安倍晋三首相自身が、司直の手から逃れないと恐れてお
り、事態が深刻化する前に、第1次から通算8年にも渡る長期政権を放棄する
覚悟を固めつつある。それも、歴代最長の桂太郎元首相(長州出身)の在任期
間2886日を1日上回る11月20日を決断の限界としており、内政、外交
ともに歴史に残る実績(レガシー)を築けなかったせめてもの慰めにしようと
焦っている。司直の手にかかれば、身もフタもないからである。郷里・長州藩
の兵学者・吉田松陰伝来の「兵法36計逃げるが勝ち」と割り切ろうとしてい
るとみられる。


 第2次安倍晋三政権が2012年12月26日成立して以来これまでの7年間
に、毎年春に開催された「桜を見る会」において、飲食物の提供業務を担って
きたのは「JCコムサ」(日本の食品メーカー、食料品の製造・加工及び販売、
外食関連事業を行う企業。和田隆介代表取締役、本社・東京都渋谷区恵比寿南
一丁目15番1号 A-PLACE恵比寿南設)という企業であることが問題視されてき
た。
 2019年5月24日の衆院内閣委員会で立憲民主党・初鹿明博議員(東京16
区→比例東京ブロック選出、当選3回、前職・逢沢一郎衆院議員秘書、鳩山由
紀夫衆院議員秘書)が、この契約が一般競争入札ではなく企画競争入札という
点について質問をしていた。
https://www.youtube.com/watch?v=wZjZ4EPeEYA&feature=youtu.be
 毎日新は2019年10月18日「桜を見る会 予算が3倍!『5700万円』」という見
出しをつけて初鹿明博議員のインタビューを配信した。以下一部抜粋する。
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20191017/pol/00m/010/003000c
「記録が保存されていた2014年度から19年度まで予算として計上されている額
は同額の1766万円であったが、実際の支出額は14年度から予算額を大幅にオー
バーしている約3000万円。そして、毎年支出額は増加していき、18年度は約
5200万円と予算額の3倍に膨らみ、このことが報じられたというわけだ。」
◆〔特別情報2〕
「JCコムサ」はいかなる企業なのか? まずJCコムサの役員に目を向けてみる
と、安倍晋三首相一家との深い繋がりが見えてくる。
 大河原愛子代表取締役会長、夫の大河原毅代表取締役CEOは、日本ケンタッ
キー・フライド・チキン元社長、続いて大河原愛子会長の実弟であるアーネス
ト M.比嘉取締役の名前が並ぶ。
 大河原愛子会長兼社長は厚労省の「女性の活躍推進委員会」や経産省の「男
女共同参画研究会」、内閣府の「男女共同参画推進連携会議」の委員などを歴
任してきた人物だ。
 続いて、大河原毅JCコムサ表取締役CEOは、千葉リトアニア共和国名誉領
事の肩書きを持っていて、やはり安倍晋三首相と親交がある。大河原毅CEOは
リトアニアの元外交官・杉浦記念館の修復活動に携わっており、2018年に
安倍晋三首相がリトアニアを訪問した際には、大河原毅CEOの案内で元外交官
・杉原千畝元駐リトアニア在カウナス日本領事館領事代理の記念館を視察して
いる。
 そしてアーネスト・M・比嘉取締役は1952年生まれの米国籍の日系3世で、
1985年に米国のドミノ・ピザの営業権を得て日本で事業を起こしている。安倍
昭恵夫人のFacebookにもたびたび登場しており親交がうかがえる。
 さらに、アーネストM・比嘉取締役は、安倍晋三首相が2015年の訪米当時
「米日カウンシル-ジャパン」代表理事として「2015年のミシェル・オバマ夫
人来日」から「2015年の安倍の訪米」をコーディネートしている。またシリコ
ンバレー訪問をセッティングしたのも、米日カウンシルで、米日カウンシル評
議委員会会長で米スタンフォード大学名誉教授でのダニエル・沖本が、その経
緯についてフォーブスのインタビューで明かしている。
https://forbesjapan.com/articles/detail/9922
 さらに2016年12月の安倍晋三首相の訪米では真珠湾にも訪れているが、
それをコーディネートしたのも「米日カウンシル」である。
「米日カウンシル」は、日米関係の強化のために、日系アメリカ人リーダーを
招集し、アメリカへのロビー活動を行なってもらう団体で、外務省が2000年か
ら開始した日系アメリカ人を毎年日本に招き、日本のリーダーとの交流を作る
「在米日系人リーダー招聘プログラム」という投資を原点とする。
http://ja.usjapancouncil.org/
 安倍晋三首相の在任通算8年の期間中の訪米はこの「米日カウンシル」が大
きく関与しているわけだが、そこにJCコムサの取締役であるアーネスト・M
・比嘉取締役は米日カウンシルの評議員であり、2015年には米日カウンシルー
ジャパンの代表理事も務めて、安倍晋三首相の訪米をサポートしてきたという
ことだ。また、米日カウンシルに助成金を出している笹川平和財団の谷口智彦
氏は安倍晋三首相のスピーチライターといわれ2013年の「IOC総会 オリン
ピック誘致演説」、2015年の「米議会演説」及び「70年談話」を書いたといわ
れている。
◆〔特別情報3〕
 さて、安倍晋三政権通算8年間の「桜を見る会」の飲食業務に関わってきた
JCコムサのアーネスト・M・比嘉取締役(米日カウンシル元代表理事)と安
倍晋三首相の関係だが、単なる友人関係という程度のものではない。父と祖父
の代にまで遡る一族同士の繋がりがある。
 アーネスト・M・比嘉取締役と大河原愛子会長兼社長のルーツは沖縄だ。祖
父の比嘉亀吉は沖縄出身のハワイ移民1世で、トラック一台で運送業を始めた
という。比嘉亀吉の長男・比嘉悦雄は父の会社をオアフ島一の米軍関連運送業
社に成長させた。さらに1954年には米国統治下の沖縄でペプシコーラのフラン
チャイズを得て「与那城飲料会社」を立ち上げペプシコーラの製造・販売を手
がけ、後に日本ペプシコーラを創業し、続いてJCコムの前身であるジェー
シー・フーズも創業している。比嘉家は米軍利権の恩恵に与った一族というこ
とだが、比嘉悦雄が沖縄からフランチャイズを展開していたペプシコーラは、
中国・四国地方では安倍晋三首相の祖父・岸信介と関係の深い宇部興産傘下の
宇部興産飲料(現キリンビバックス)が販売していた。
 宇部興産は岸信介元首相系企業である。岸信介元首相の山口中学時代からの
親友で中安閑一が、第一次岸信介内閣だった1958年に代表取締役社長を務め、
後に会長になっている。宇部興産と岸信介元首相の関係者には東大閥・長州閥
・満州人脈が絡んでみえる「旧商工省→通産利権=岸信介利権」そのものだ。
岸信介の「腹心の友」である中安閑は、戦争終結後、岸がA級戦犯容疑者とし
て巣鴨拘置所に拘留されると、宇部興産の東京支社に岸信介救援本部を設置し
岸信介釈放を支援した。また、岸信介の長男である、岸信和(当時宇部興産社
員、後に西部石油会長、顧問、内閣総理大臣秘書官)の結婚式では媒酌人を務
めている。まさに、岸信介一族と宇部興産は一体となって戦前・戦後を歩んで
きている。
 その宇部興産が100%出資の宇部興産飲料は、比嘉悦雄氏がいち早く輸入
していたペプシコーラの販売を中国・四国地方で手がけたということだ。つま
りJCコムサこと比嘉ファミリーは、岸信介元首相と一体である宇部興産を介
して安倍晋三首相ファミリーとは祖父の代からの深い関係にあるということ
だ。
 ところで、思い出して頂きたい。2018年の国会において加計学園への疑惑が
高まるなか、愛媛県から疑惑を裏付けるさまざまな文書が出てきていた。
ところが安倍晋三首相は、そうした愛媛県文書を否定し続けた。まず2018年5
月22日官邸において記者団に対し、加計学園の加計孝太郎理事長と2015年2月
に面会して獣医学部新設について説明を受けたとする愛媛県の文書内容につい
て「指摘の日に会ったことはない」と否定し、さらに「念のために昨日官邸の
記録を調べたが確認できなかった」と述べた。また、加計孝太郎もわざわざ会
見を開いてその情報は虚偽の情報だったとしている。
 ところが続く愛媛文書によって、「加計学園、今治市、愛媛県の一団が官邸
訪問した2015年4月2日」以前に安倍首相晋三と加計孝太郎の会食したことが明
らかになってきた。問題は、その「4月2日以前」がいつなのかということだ
が、2015年4月1日の首相動静に疑惑の目が向けられた。
 以下、問題の時間帯を抜粋しておこう。
「午後7時3分、東京・代々木の妙智会館。故宮本丈靖妙智会教団会長の通夜
に参列。16分、東京・元代々木町のピザ店『エンボカ東京』。友人と食事。
10時、東京・富ケ谷の自宅。」
 問題は、この「エンボカ東京」の食事の場に、加計孝太郎がいたのではない
かという疑惑が向けられたわけだが、2018年4月11日の予算委員会において今
井雅人(希望の党)が質問している。
https://www.youtube.com/watch?v=9o8mFDTElFo
「この日、誰と会食したのか?」との質問に対し、安倍晋三首相は「元代々木
のピザ店で友人と食事をしたわけでございますが、加計氏は入っておりませ
ん」「これは、私のやはり古くからの友人の、日系の米国人のご夫婦等々と食
事をしたということでございます」と答えている。
 2015年の安倍首相の訪米を控えたこの時期からいって、「日系のアメリカ人
のご夫婦等々」のなかに米日カウンシルジヤパン代表理事として訪米をコー
ディネートしているアーネスト・M・比嘉取締役がいたことは容易に推測でき
るし、「日系のアメリカ人のご夫婦」はJCコムサの大河原毅と大河原愛子で
あることも濃厚になってくる。また、訪米中には、安倍昭恵夫人とミシェル・
オバマ前大統領夫人がグレートフォールズ小学校を訪問しているが、ここは
2006年3月に加計学園広島英数学館・小学校と姉妹提携している。となれば、4
月1日の「エンボカ東京」に加計孝太郎がいることもごく自然のことではない
かということになる。
 以下「米日カウンシル」のURLには安倍 晋三首相と米日カウンシルージャパ
ン代表理事・アーネスト・エム・比嘉氏が並ぶ画像が掲載されており、2015年
安倍首相訪米をアーネスト・エム・比嘉氏がガイドしたことがうかがえる。
http://ja.usjapancouncil.org/ac2015_posteventpr_japanese

 さて、疑惑の2015年4月1日の首相動静によると、東京・元代々木町のピザ店
「エンボカ東京」に友人と食事をする前には、代々木の妙智会館における宮本
丈靖妙智会教団会長の通夜に参列しているのだが、故・宮本丈靖妙智会教団会
長は、2007年4月に第一次安倍政権のもと行われた「桜を見る会」に出席して
いる。その宮本丈靖妙智会教団会長が亡くなったのは、2015年3月25日