新型コロナで家計が苦しい人へ。社会保険料の減免や、税金・光熱費など支払い猶予も可能です!

(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

緊急事態宣言の延期が5月4日にも決まる見込みです。新型コロナとの長期戦を前提に、収入減で家計が厳しくなったら、社会保険料の減免や、税金、光熱費、NHK受信料などの支払い猶予の制度があることも知っておきましょう。

■国民健康保険料や介護保険料の減免・支払い猶予

新型コロナウイルスの影響で一定程度収入が下がった人は、国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険の保険料の減免や支払い猶予などが認められる場合があります。

苦しくなりそうなときは下記へ相談してみましょう。

<問合せ先>

国民健康保険料 ⇒市区町村の国民健康保険担当課へ

(国民健康保険組合 ⇒加入している組合へ)

後期高齢者医療制度 ⇒市区町村の後期高齢者医療担当課へ

介護保険料 ⇒市区町村の介護保険担当課へ

いずれも、住んでいる自治体の担当課です。

■国民年金保険料の減免・猶予

新型コロナウイルスの影響で収入が減少した人は、国民年金保険料の全部・一部の免除や支払い猶予を受けることが可能です。未納にするとデメリットが大きいので、払えないまたは払えなくなりそうなときは必ず手続きをしましょう。

【対象者】

新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年2月以降に収入が減少し、所得が“相当程度”まで下がった人(該当するかどうかは問い合わせを)

【申請手続き】

申請書類を市区町村の国民年金担当窓口に提出

※申請書類は下記からダウンロードできます(日本年金機構サイト)

国民年金保険料 免除・納付猶予申請書

<問い合わせ先>

・日本年金機構「ねんきん加入者ダイヤル」⇒ TEL 0570-003-004 

  (*050から始まる電話 ⇒ TEL 03-6630-2525)

・市区町村の国民年金担当課または年金事務所へ

申請手続きは、感染防止のため郵送がベターなようです。

■国税の納税猶予

新型コロナウイルスの影響で国税の納付が困難になった場合、未納にして放置するのは禁物です。税務署に申請することにより、一括納付を分割納付にしてもらう、あるいは納税の猶予が認められる可能性があります。まずは、所轄の税務署に電話で相談しましょう。

納税の猶予は原則、1年間ですが、状況によりさらに1年間の猶予が受けられる場合もあります。また、猶予期間中の延滞税は軽減・免除されるほか、財産の差押えや売却も猶予されます。

【対象となる税金】

・2020年2月1日から2021年1月31日までに納期限が来る所得税、法人税、消費税、相続税、贈与税、自動車重量税など(印紙税を除く)。

すでに納期限が過ぎた未納の国税(他の猶予を受けたものを含む)についても、遡って利用できます(2020年6月30日まで)。

<問合せ先>

所轄の税務署へ

参考:国税庁「新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方へ」

■地方税の納税猶予

新型コロナウイルスに自分や家族がかかったり、収入減になった影響で地方税の納付が困難になった場合も、申請することで一括納付を分割納付にしてもらったり、あるいは納税の猶予が認められる場合もあります。まずは、住んでいる都道府県・市区町村へ電話などで相談してみましょう。

【対象となる税金】

住民税、事業税、固定資産税、地方消費税、自動車税など。

<問合せ先>

住んでいる都道府県・市区町村へ

参考:総務省「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方税における対応について」

■電気・ガス・水道代やNHK、電話料などの支払い猶予

新型コロナウイルスの影響で家計が厳しい人は、公共料金などについても支払い猶予を受けることができる場合があります。国は、次のような事業者に対し、支払いが困難な事情がある人に対して支払い猶予などで対応するよう要請を出しています。

・電気・ガス・水道

・NHK受信料

・固定電話・携帯電話

・公営住宅の家賃など

現在、対応している事業者は下記の通りですが、今後増えていくと思われます。

下記の対応事業者になくても、個々に連絡をとって交渉してみるといいでしょう。

【支払い猶予対応事業者】

電気料金に関する対応事業者一覧(対応予定を含む)

ガス料金に関する対応事業者一覧(対応予定を含む)

<問合せ先>

それぞれ契約している事業者などへ

NHKでも受信料の支払い猶予など問い合わせへの対応を始めています(NHK受信料の窓口)。

■支払い猶予の先の家計も考える

新型コロナウイルスによる収入減など家計にダメージを受けた世帯は少なくないでしょう。政府の緊急支援など利用できるものは利用してしのぐとともに、社会保険料の減免のほか、税金・光熱費などの支払い猶予を受けて当面の危機を乗り切るのも1つの方法です。

ただし、「支払い猶予」は先送りです。いずれは支払わなくてはいけません。

コロナとの戦いが長期化すると予想されるなか、ひと息ついたら、支払い猶予の先の家計のことも考えていく必要があります。不確実性が高い状況ではあるものの、家計を持続できるよう本格的な見直しを行うことも必要です。

【参照】

厚生労働省リーフレット「生活を支えるための支援のご案内」(5月1日)

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