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「ノーヘル+黒いTシャツという格好は、 由美子なりのこだわりなんです」
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阿部由美子は、「自分が何をやりたいのかがわからない女のコ」だと京野さんは言う。が、この一見地味な女のコがメッセンジャーの仕事に就いてから、どんどん頼もしくなっていくのだ。
「炎天下であろうと、どしゃぶりになろうと、ひたすら自転車をこぐ。メッセンジャーの仕事は本当にハードだけど、由美子はそのなかでやっと“進むべき道”を見出すんです」
―一番経験がなかった由美子も、そのうちに負傷中の横田の穴を埋めていくようになっていきますよね。
横田クンが復帰するころにはもう立派なメッセンジャーでしょ(笑)。でも、私のファッションは独特なんですよ。
メッセンジャーはヘルメットをかぶって、目立ちやすい派手なシャツを着るのが普通なのに、由美子はノーヘルで黒のTシャツ(笑)。コレは『メッセンジャーだけど、自分のペースは崩さない』という、彼女なりのこだわりなんです。
―映画中ではMTBを乗りこなしているけれど、ずいぶん練習されたのでは?
普段は“ママチャリ”に乗っているんで、最初はすごく恐かった! 私は右ブレーキをかけながら自転車に乗るクセがあったんですが、これをMTBでやると後輪が上がって、逆ウィリー(笑)しちゃう。それで左ブレーキをかけるように直したんです。今は、この自転車(GIANT・ATX-850 k)が手放せなくなりましたね。
―サマになってますよ!
私だけじゃなくって(笑)、東京の街を走るメッセンジャーたちの姿って絵になりますよね。彼らの熱意とかっこよさを伝えられたらいいな。
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