お疲れ様です、かるなです。
「あつ森」こと「あつまれ どうぶつの森」(任天堂)がコロナ自粛の中で爆発的なヒットを生むなか、あつ森内の「中央銀行による金利引き下げ」が本日のフィナンシャルタイムズ紙の1面を飾った。
思わず拍子抜けするような中身だが、記事のタイトルは「『どうぶつの森』のプレイヤー、ゲーム内の利下げ受け危険な掛けに」(Nintendo’s ‘Animal Crossing’ gamers make riskier bets after virtual rate cut)
どうぶつの森はその名の通り、ゲーム内のどうぶつたちと共に生活を送りながら、家を建てたり、家具を揃えたり、自らの好きな世界を作り出すことをコンセプトとしたほのぼの系のゲーム。
ただ単なるほのぼの系のゲームと呼ぶには妙にリアルな側面があり、そのような理由からか、2001年の第1作品(ニンテンドー64)が発売されてから根強いファンを有するシリーズ作品。
そしてその「妙なリアルさ」の一つが、シリーズで導入されている「金利システム」。
本日のFTは、4/23のアップデートでゲーム内の中央銀行「たぬきバンク(the Bank of Nook)」が金利を0.5%から0.05%へと引き下げたことが、コロナ危機による現実世界の大幅利下げを反映していると報じた。
ついに任天堂もそこまでリアルさを追求したのかと驚いたものの、どうやらゲーム内の「利下げ」の理由は、金利システムを利用したプレイヤーによるゲーム内通貨の荒稼ぎ防止だという。
このゲームのプレイヤーは自らの家などをグレードアップするために、ローンという形でカネを借り、それを日々返済していくことを一つの目標としており、その一環でゲーム内のATMから「預金」という行動を選択することができる。
4/23のアップデート前は、預入金に対し1カ月ごとに0.5%の利息をもらえることができたため、この利息獲得のためだけにニンテンドースイッチ自体の時間設定を未来に設定し、利息を荒稼ぎするプレイヤーが続出。その結果、運営側による今回の利下げアップデートが施された。
【あつ森】利息が貰える条件と増やし方【あつまれどうぶつの森】|ゲームエイト
この利下げアップデートを受け、上記の方法で資金調達を行っていた一部プレイヤーからは批判の声が上がった。
【速報】たぬきバンクさん、金利引き下げのクソ采配で炎上 ※MAX99999 → 9999ベルへ上限を改定? | あつまれどうぶつの森攻略 -たぬきち速報
またこの利下げについてFTの記事は本物の(?)経済関連記事と同様に金融関係者の見解をしっかり引用。
フランスのメガバンク、ソシエテ・ジェネラル(Société Générale)のストラテジストは今回の利下げについて、「(たぬきバンクが)金利を0%近くに引き下げたことから、論理的に考えると同銀行による次なる措置は量的緩和だ」と言及。
なにをいうてはりますの。
ただ、このジョークのためだけにインタビューを申し入れた記者の遊び心はどこか秀逸。
個人的には、記事タイトルにある「危険な賭け」というのが何を指しているのか最初疑問だった。
しかし、記事末尾によれば、今回の利下げアップデートにより、今後ゲーム内で効率的に通貨を稼ぐ手段は、ゲーム内に導入されているカブ取引(現実世界の株式取引を模倣)と午後7時以降に出現する大型の毒グモ・タランチュラの捕獲・売買になるとのこと(=危険な賭け)
ここまで他人事のように書いてみたものの、自分もれっきとした「あつ森」ユーザーです。まだ購入したばかりですが、ブログ記事そっちのけでプレイしてしまうため注意が必要。
巷では、あつ森ブームもあり、現在ニンテンドースイッチ本体を入手するのが非常に困難らしく、アマゾンなどのネット通販でも入荷は数カ月待ちだとか。早めに買っておいてよかった。
「どうぶつの森」シリーズをプレイするのはこれが初めてであるものの、プレイしてみて、どこか「マインクラフト」に通ずる部分を感じた。
マインクラフトの方がより大規模な地形の構築が可能だが、どちらも「自らの世界観を形にする」というゲーム性で大ヒットを生んでいるという点では共通している気がする。
マインクラフトが発売されたのは、どうぶつの森が発売されてから10年後の2011年である点を鑑みると、やはり任天堂の先見の明は凄まじい。
任天堂やNetflixなど、ゲーム・IT業界の企業にとって今般のコロナショックは思ってもないビジネスチャンスとなっており、今後の自粛生活をエンジョイする上で、この手の企業の動向からは目が離せない。
自粛中、現実世界であつまることはできないので、プレイしている人がいれば、是非あつ森の世界でお会いしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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