総務事務次官に内定した岡本保氏
原口一博総務相は7日、旧郵政省出身の鈴木康雄総務事務次官(59)が退き、後任に旧自治省出身の岡本保総務審議官(58)を充てる人事を固めた。鳩山政権の重要公約である「地域主権改革」を進めるうえで、地方の税財政制度に精通した旧自治省系の人材を、事務方トップに置くことが適切と判断した。
週明けに正式決定し、発令は15日付の見込み。鈴木氏は自公政権下の昨年7月、事務次官に就任したが、わずか半年で事実上の「更迭」となる。事務次官の交代は、昨年9月の鳩山政権発足以来初めて。7月が通例の霞が関の省庁幹部人事の半年前倒しで、政治主導を印象づける狙いもある。
岡本氏は1974年に旧自治省に入り、自治行政局長、消防庁長官などを経て昨年7月から現職に。退任する鈴木氏は郵政見直しの中核である、内閣官房の郵政改革推進室長に就く方向で調整している。岡本氏の後任には、旧郵政省出身の小笠原倫明情報通信国際戦略局長(55)を充てる方針。