センテンスごとに学ぶ
investorは「投資家」です。株を買うということはその会社に投資することですので、株を持っている人は「投資家」でもあります。
investors are selling off shares as they move into safer assetsは、株を売って手にしたお金をもっと安全な資産に注ぎ込むということです。
have an impact on ...は「~に衝撃を与える、~に影響する」です。impactに付ける形容詞を変えて応用できます。例えば、have an immediate impact on ...なら「~に直ちに影響する」です。
アメリカCDC=疾病対策センターが、アメリカ国内での新型コロナウイルスの流行の可能性に言及したことから、投資家の間ではリスクを避けようと株式市場から資金を引き上げる動きが一段と強まりました。こうした資金は安全とされる債券市場に流れ込み、長期金利の目安となるアメリカの10年物国債の金利は一時、1.30%と過去最低を記録しました。
Nikkei averageは「日経平均」で、より正式にNikkei Stock Average「日経平均株価」とも言います。
ここでのslideは「(値段が)下げる、(相場が)下落する」という意味です。
negative territoryは「マイナスの領域」ですが、ここでは、日経平均が前日比でマイナス(下げ)の状態だったということです。close in negative territoryと言えば「(取り引きが)下げて引ける」、open in negative territoryと言えば「(取り引きが)下げて始まる」です。
the morning sessionは「前場(午前の取り引き)」です。なお、the afternoon sessionは「後場(午後の取り引き)」です。東京証券取引所の場合、前場は9:00~11:30、後場は12:30~15:00です。
ここでのtumbleは「下がる」という意味で、前文のslideよりも急激な下げについて使います。
ここでのorは「または」ではなく、「言い換えれば、つまり」です。文字で書くときは本文のように、直前にcommaを打ちます。原語と翻訳を併記するときにも、例えばShinkansen, or bullet train「新幹線、つまりbullet train」のように使われます。
ダウ平均は、アメリカのダウ・ジョーンズ社がアメリカの代表的な業種の30銘柄の株価を元に算出している平均株価です。ダウ平均は日経平均にも大きく影響する傾向にあります。
1,911 pointsと複数形なのに単数を表す冠詞aが付いているのを疑問に思うかもしれませんが、a+修飾語+数詞+複数名詞というパターンがあるためです。例えば、a staggering 70,000 patients「7万人もの患者」、an estimated 120,000 refugees「推定12万人の難民」のように使います。
ダウ平均は月曜日(2月24日)にも1,031ドル61セント下げており、火曜日(2月25日)の879ドル44セントと合わせると、1,911ドル5セントに達します。連続する2営業日の下げ幅では、2018年2月2日と5日の1,840ドル96セントを上回り、過去最大となりました。
volatileは「不安定な、変動が激しい、変わりやすい」です。
for the time beingは「しばらくの間、当分、当面」という熟語表現です。
世界経済と市場の分析を行うアメリカの調査会社High Frequency Economics(ハイ・フリークエンシー・エコノミクス)のカール・ワインバーグ氏の言葉です。
as it turns outは「結局のところ、今にしてみると」という前置きの表現です。過去形のas it turned out「最終的には、結果的には、ふたを開けてみると」もよく使われます。
give A a pauseは「Aをためらわせる、ちゅうちょさせる」という表現です。
文頭のwhileは、時間的に「~の間」という意味ではなく、「~なのに対し、~に反して」のように対比を表しています。
dismissは、人や物について「重要でない、まじめに取り合う価値がないと判断する」です。dismiss A as ...は「Aを~として軽くあしらう」です。
動詞realizeには「~と認識する、~と実感する」という意味があり、その名詞形のrealizationは「認識、実感」です。the realization that 主語+動詞は「~は~である(~する)という認識」ですが、本文の場合は、the realization that the impacts of ... than previously thought is growingとすると、センテンス全体の主語+動詞+the realization is growingが分かりにくくなるので、先にthe realization is growingを出し、そのあとに、どのようなrealizationかをthat ...で続けています。
more ... than previously thoughtは「思っていたよりも~」で、本文ではbigger and longer-lasting「より大きく、より長引く」がmore ...に当たります。
take a pauseは「ひと休みする、ちょっと休む、休憩を取る」です。
circle the wagonsは「守りを固める、防戦態勢を敷く」という熟語表現です。西部開拓時代のアメリカで入植者がwagon(幌馬車)の車列で円を作り、その内側で盗賊やインディアンによる襲撃に備えたことが起源とされています。