観光
2019.09.09
まるでジブリの世界!神秘的な風景と歴史に触れる秘境の旅〜鹿児島県伊佐市
最新情報をご確認の上、ご自身と大切な人を守るため不要不急の外出はお控えください。(2020年4月更新)
最新情報をご確認の上、ご自身と大切な人を守るため不要不急の外出はお控えください。(2020年4月更新)
鹿児島市から車で1時間15分ほどの鹿児島県北部・伊佐市の秘境ともいえる場所を巡ってきました。
1つ目の秘境!湖に沈んだ「曽木発電所遺構」
曽木発電所は明治42年当時、国内最大級の出力として竣工された水力発電所でした。しかし、度重なる河川の氾濫により、洪水調節と発電を目的とした「鶴田ダム」が建てられることになったため曽木発電所は廃止。ダムが完成し貯水を始めた昭和40年に湖に沈みました。今は水が枯渇する5月〜9月にだけ姿を現すのです。
期間限定の「発電所遺構ツアー」で内部に入れる!
遺構の中への立ち入りは基本的に禁止ですが、毎年8月の土日限定で遺構内部に入ることができる、伊佐市観光特産協会の発電所遺構ツアーが開催されています。こちらに申し込めば遺構内部に入れます。
かつて繁栄した場所が、時代の移り変わりとともに忘れられ、ひっそりと大自然に侵食されている様子には、心揺さぶる美しさがあると感じます。
明治42年当時大集落があったとは思えないほど、現在は周りが草木に覆われていて、自然と文明のコントラストが鮮やかに感じられます。人がいなくなった遺構内部に草が生い茂っている様子は、まるでジブリ映画「天空の城ラピュタ」の世界のよう。
10月頃から冬にかけ、少しずつ湖に沈みゆく姿も儚く、神秘的です。駐車場までの帰り道に、縁起物と言われているタマムシを何匹も見かけたのも印象的でした。
2つ目の秘境「東洋のナイアガラ」で起きた偉人の逸話
曽木発電所遺構から2キロ離れた場所には、東洋のナイアガラと呼ばれる曽木の滝があります。伊佐市南部の川内川(せんだいがわ)上流にある滝で、かつて豊臣秀吉も訪れたとされています。
曽木の滝公園内にあり、お土産購入や休憩に立ち寄るのもおすすめです。
芝生を通り過ぎ、階段を上がると聞こえてくる濁流音、やがて目の前に広がる幅210メートルの滝。その迫力に思わず息を呑みます。
スケールも打ちつけられる水の音も豪快!雨が降った翌日は特に水量が多く、風を起こすほどの濁流が自然の力強さを見せつけます。左手に見える「ドクロ岩」と呼ばれる岩をじっとみつめるとなんだか不気味な気分にもなります…。
曽木の滝にて狙われた豊臣秀吉の命
豊臣秀吉が島津義久との話し合いで薩摩を訪れた帰り、秀吉に随行中の新納忠元と共にこの場所に立ち寄ったとされています。その際すきあらば秀吉をこの滝壺に落としてやろうと狙っていた忠元でしたが、秀吉の感は鋭く、うまく逃れたという逸話があります。
その逸話を聞いて、歌人の白蓮は歌を詠んだのだそう。白蓮の詠んだ歌は石碑となり、同じく曽木の滝公園内にある「清水神社」に建てられています。
春は桜、秋は紅葉が素晴らしい曽木の滝。どの季節に行っても癒されます。
伊佐市は鹿児島では寒い地域で寒暖差と綺麗な水のおかげで焼酎と米がおいしい場所です。みなさんも自然と神秘に触れる旅を満喫してみませんか?
[基本情報]
曽木発電所遺構(曽木発電所遺構展望公園から眺められます)
鹿児島県伊佐市大口針持
駐車場:有り(無料)
発電所遺構ツアー申し込み:伊佐観光特産協会(URL:http://isa-kankou.com/)
曽木の滝(曽木の滝公園内)
鹿児島県伊佐市大口宮人628-41
駐車場:有り(無料)
食う、寝る、遊ぶが大好きな本能系。
良いものは伝えたくなる性分で、ライター、料理講師、温泉ソムリエやってます。楽しいを求めて何処へでも走るライター♪
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