- カテゴリ:中学生 高校生 一般
- 発行年月:2010.5
- 出版社: アスキー・メディアワークス
- レーベル: 電撃文庫
- サイズ:15cm/290p
- 利用対象:中学生 高校生 一般
- ISBN:978-4-04-868548-1
紙の本
俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)
著者 哀川 譲 (著)
聖桐学園名物といえば「勇者生徒会」「魔王生徒会」。人間と人外が共学のこの学園ならではのシステムだ。まぁ、名前の通り対立している訳で。伏城野アリス—俺の幼馴染み。完璧超人と...
俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)
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商品説明
聖桐学園名物といえば「勇者生徒会」「魔王生徒会」。人間と人外が共学のこの学園ならではのシステムだ。まぁ、名前の通り対立している訳で。伏城野アリス—俺の幼馴染み。完璧超人とはよく言ったもので、容姿端麗・成績優秀・スポーツ万能な何でも来いなやつだ。おかげで俺はアリスの小判ザメと言われる訳だが…。そんな彼女が生徒会長の勇者になるのはいい。何で俺が魔王になっちまうんだ!?正体を隠さなくてはならない俺、魔王(俺)を目の敵にするアリス。めちゃくちゃハードな学園生活が待っていて!?話題の第16回電撃小説大賞最終選考作がついに登場。【「BOOK」データベースの商品解説】
紙の本
典型的な作風ながら実に良いテーマ
2010/05/11 00:36
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間と人外、主人公と幼馴染み、魔王と勇者、それぞれの生徒会と生徒会長。男っぽい言葉遣いでラヴ全開の完璧超人な幼馴染み【伏城野アリス】はかなり良い。その完璧振りに反して、想いが上手く伝わらず愚痴るキュートな一面も見せる。初期設定に比べると出来過ぎな気もする主人公【兎沢紅太郎】も悪くない。魔王と勇者の生徒会が覇権を争う構図に紅太郎とアリス、そして生徒会の面々との胸キュンが絡む展開にはどことなく既視感が漂うし、人間=勇者、人外=魔王という安易な設定には「なんでこぅ自己中な振り分けなのかなぁ?」と思ったのだが、これが本作のテーマを示すために必要な条件と分かってから趣が変わってくる。むしろ、人間本位の安直な設定だからこそ活きてくるストーリーで、ある種の偏見と孤独について実に良いテーマをライトにさらりとスマートに示したことが本作の最も優れた点であろう。確かに理想に過ぎる話かもしれないし、テイストとしても少々ユルいかもしれないが、このテーマについて少しでも考えを巡らせる、そのきっかけになるだけでも価値があると思う。主に序盤での多少とっつきにくい文章やスベリ気味のギャグ、ちょっとした矛盾に都合の良さといった、デビュー作らしい拙さも散見するものの、図らずもアリスに内緒で自分の使命と役割を決意した紅太郎が、時に敵対関係を乗り越えて手を組み、最後は仲間と一緒に「善意の嘘」を織り交ぜながら事態の解決にあたる流れに心地良さを感じた。紅太郎と魔王、アリスと勇者、敵にして味方、幼馴染みにして好敵手という面白い関係の今後が楽しみである。しかし、これ、どうやって“本当の”正体を明かすのかな?あと、あれだけアリスの言葉がフラッシュバックしたなら、その想いにも気付けよなー、と思ってしまう紅太郎だが、それよりアリスが魔王に恋しちゃったらどうするの?
【追伸】
上記のようにレビューした作品だったが、2010/6/8 付で電撃文庫編集部と作者からの「お詫び」が電撃文庫のサイトに掲載された。作者本人が“拝借”を認めたのだから「なんとまぁ」である。作者は「定義」をきちんと理解していなかったのではなかろうか。内容は別物なのに文章表現がアウトというのが皮肉、というか哀れ。こうなると絵師さんが不憫に思えてくるなぁ。
紙の本
生徒会戦がキモなら、かっちりルールを固めて欲しかった
2010/05/30 00:28
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間と魔物が共生する世界似テストケースとして設立された、人間と魔物の子供たちが一緒に通う高校。そこには人間側の勇者生徒会と魔物側の魔王生徒会があって、毎年抗争を繰り広げている。
今年の勇者生徒会長に就任するのは、才色兼備の無敵超人伏城野アリス。そして、前魔王の気まぐれで魔王生徒会長に就任することになったのは、アリスの幼なじみで平凡人間の兎沢紅太郎。魔王は正体がばれたら負けなので、覆面をかぶって変装しているからアリスはその正体に全く気づかない。そして彼らの周囲には変なやつらが集まっているので、抗争も真面目にというよりは漫才的に進行する。
そんな彼らだが、二つの生徒会が対立することにより生じる生徒間の不和を解決することができるのか。
幼なじみ二人の能力と関係性、キャラクター同士の掛け合い、生徒会メンバーの容姿性格、それぞれ様々な作品に似ているな、と思うところはある。しかし、日々大量の作品が出版される現状を考えると、部分部分が似ることは不可避であり、基本部分がパクリでなければ、許容範囲内なのではないかと思う。
あまり深く考えず雰囲気を楽しむ感じの作品だとは思うが、ベースにある生徒会戦のレギュレーションはもう少しきっちり決めておいた方が良かった気はする。最後の正体を暴くシーンなどは、ああいうやり方がアリなら適当にスケープゴートを選らべばすむ事だし、後出しジャンケンみたいなことも可能になる。だから判定勝ちというのは有り得ないと思うんだよね。
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