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新型コロナウイルスに関する情報について
2020年04月30日(木)

抗体検査6%が示す日本の感染実態について雑感

テーマ:経済全般・株式・為替市場

4月FOMCが無風である事はほとんどの人が予想できたことであって、特にお伝えする事も無い。前回記事まんまである。

 

細かいオペレーションを伝える評論家がいるが、分析のための分析は至って滑稽不要であり、値動きに影響するオペやアナウンスだけに注視すればいい。情報は使えるかどうかが問題である。今回は事前から無風、議長の意義込み答弁になる事は政策出尽くし感から容易に想像できた。よってドル円もこんなもんですかね。

 

 

見過ごされたオーバーシュート

 

そんな中、控えようと思いつつも、どうしても気になるのが国内感染状況である。都が公表する「本日は100人を割った」なんていうアナウンスは聞いていられない陳腐すぎるレベルであり、陰性とされた方が次の日に亡くなったり、再陽性の方が多かったり、また、軽症扱いでいきなり重症化、死亡というケースが目立っている。

 

1日に数十人感染、といったレベルが本当なのであればなぜ5月6日から自粛要請が延長されるのか?おかしいですよね。

 

 実際には本当の感染状況が大まかであれ伝わっているのだろう。市中感染はすでに抑制できないレベルでPCR検査を渋り続けているがためにオーバーシュートが発生している、ということを公表できないためである。

 

(都内だけで)1日何十人感染、なんて信じる人がいるのだろうか?それをベースに語っている評論家などがいるがそういう論調は完全シカトして構わない。まったくの茶番である。以下、東京新聞から。

 

 

<新型コロナ>抗体検査5.9%陽性 市中感染の可能性 都内の希望者200人調査(東京新聞、2020年4月30日 07時07分)

 

新型コロナウイルスの感染実態を調べるため、感染症に詳しい久住英二医師が東京都内でウイルス抗体検査をしたところ、一般市民の4・8%、医療従事者の9・1%が陽性(抗体あり)で、過去に感染していたことが分かった。久住医師は「現行のPCR検査で判明する感染者よりはるかに多く感染している可能性が高く、確実にまん延していると言える」と指摘している。(中略)

 

検査結果では、一般市民の百四十七人の4・8%にあたる七人が陽性、医療従事者五十五人のうち9・1%の五人が陽性だった。市民・医療従事者を合計した二百二人全体では5・9%の十二人(男女とも六人)が陽性だった。(中略)

 

慶応大病院が実施した新型ウイルス以外の入院患者六十七人に対するPCR検査でも四人(5・97%)が陽性だった。同大は「地域の感染状況を反映している可能性がある」と分析しており、今回の検査結果もこの数字に近い

 

感染者が最も多い東京都の人口は千三百九十万人。PCR検査で実際に確認された四千百人余りは氷山の一角とも言うべき数字で、比べものにならない。(以上、局所抜粋)

 

 

東京都の人口、1390万人中、複数の違う機関が抗体検査をした結果、5.9%-6%というところで共通しており、これがベンチマークといえそうだ。どこかの局でもこれを報じていたが、5.9%ということであれば都だけで約82万人が感染していることになる。(4,100人ってなんだ?)

 

82万人、ときけば大袈裟と聞こえる人と、納得する(感染症専門家)にわかれそうだが、自分のような感染症に無知な人間でも、100分率換算で100人中6人感染、ときけば「大体そんなもんだろうな」と思うしその傾向データは都の発表する1日40人レベル(感染者ではなく、あくまで確認者)、というのはアレ過ぎて話にならない。公表する価値があるのかどうかも疑問レベルである。

 

日本は検査数が他国と比べ圧倒的に少なすぎて話にならず、検査体制がまったく違う国同士を比較することに意味を見出すのも難しい

 

さらに死亡者数に関してだが、医療ガバナンス研究所の上昌広氏は以下のように言っている。【日本のコロナ感染のピークは2~3月だった? デイリー新潮から】

 

「国立感染症研究所の『インフルエンザ関連死亡迅速把握システムによる2019/20シーズン21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告』によれば、この冬はインフルエンザが流行しなかったのに、東京では2~3月、ほぼ毎週100人以上が亡くなっています。断定はできませんが、そこに新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった人も含まれているとしたら、2~3月にはピークが来ていたことになる。たしかに韓国や台湾のピークが2~3月だったのに、日本だけズレているのは不自然です」(上氏) 

 

インフルエンザ関連死亡迅速把握システムによる2019/2020シーズン21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告(4月27日/国立感染症研究所)

 

 

 

全国でみても2020年の13週(3ヵ月)だけで何人亡くなっているだろうか?9週までほぼ毎週400人以上は亡くなっている。これがほとんどコロナとはいわないが、多く占めている(のではないか)と考えている専門家がいるのは事実。とくに上氏が疑問視している事は注視に値する。

 

公の発表では都内感染者(確認者)は4106人、死亡者117人だが、(ほぼそうだろうなと思われる仮説では)感染者82万人、死亡者は(ざっくり)1000人。こんな感じじゃなかろーか。そして感染は検査を渋っているだけにさらに加速していると思われる。

 

日本の検査抑制は全体像を把握できないために収束根拠もよくわからない。繰り返しになるがこのような検査体制の違いから他国と比較するのもおかしい。

 

海外からも不透明さを批判されており日本への渡航は長期に渡る可能性が報道されている。個人的見解としては感染収束などできないものと思われる一方で、上氏がいわれるように2月3月の大量死からピークは過ぎているようにも思う。また更新します。できればマーケット関連で。

 

当記載は削除する可能性、マーケットと無関係なので。ただ、現在は実際こんな感じなんだろうな、という雑感なので。でもみなさんもこんな印象でしょう?都知事が出す無責任な棒グラフに苛立ちを感じているのかも。ゼンゼン数字、というかケタが違うということはいえると思う。なんせ渋っているので。