「攻殻機動隊 SAC_2045」とは何なのか 神山×荒牧両監督へのインタビューから浮かび上がった“攻殻機動隊”

神山 全て気に入っているんですが、どれか1つといえばやはり最終話ですね。最終話のタイトルにはいろいろな意味を込めていて、おっしゃられている郷愁ももちろんその一つです。当たり前ですが、郷愁というのは世代ごとに違うなと。年を取ってくると郷愁だらけになってくるので、あんまり要らないんだけど(笑)、若い人の方が、無自覚に郷愁を求めているのかなと。

荒牧 要はファンタジーとイコールというか、もう手に入らないものをそしゃくし直すことで、今のヒントを得ようとしていると思うんです。未来に希望が持てない中で、そこにヒントがあるんじゃないのかなと。

●2人が考える“攻殻らしさ”

―― 原作が世に出た当時、あるいはS.A.C.が放送されたころは、まだインターネットが黎明(れいめい)期または普及期で、それ故にSFとしての『攻殻機動隊』にも心引かれるものがありました。しかし2020年の現在は、かつて夢見たような未来感はなくて意外に平凡な世界ですよね。その辺りも踏まえて、“攻殻機動隊らしさ”はどこに宿ると考えられているのでしょうか?

神山 もはやサイバーパンクがノスタルジックなものになりつつありますが、攻殻機動隊はそうしたイメージも持たれているのも確か。僕は原作コミックの「人形使い」のエピソードは触れずにきましたが(編注:S.A.C.シリーズは草薙素子が人形使いと出会わなかったパラレルワールドとして描かれている)、草薙素子はあれを人類史に残る三大事件相当に評価しています。

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2020年4月23日の芸能総合記事

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