【目次】
・他人に無関心な人の特徴
・無関心でいることのメリットは?
・人間関係をもっと楽にするために
他人に無関心な人の特徴
ふたり以上で仕事を進めたり、何か行動したりするとき、相手への関心や配慮は不可欠。けれど、ときとして出会う他人に関心を示さない、「不思議ちゃん」や「無関心族」の存在。
心理カウンセラーの吉野麻衣子さんは、「関わらなければイヤな思いをしなくてすむ」という自己防衛本能が無意識に働いているケースが多い」と指摘します。 体験者の声も交え、特徴やつきあい方を考えてみましょう。
自分のペースで行動する
「職場の後輩で、他人の言動に無関心な人がいました。一緒にプロジェクトをやっていも、どこか他人事で、意見を求めても『同じく』が口癖で、そのくせスケジュールは守らず、自分のペースで進めたがる…。いつの間にかプロジェクトからいなくなっていました」(医療関連)
「マイペース」だけで片付けられればいいけれど、それが人の迷惑につながるのは考えもの。それを自覚していないのも、無関心族の特徴かもしれません。
執着心がない
「大失恋をした直後の自分の経験です。何もやる気がなくて、着るものや食べるものもまったく執着なくなり、人と関わることにも無関心になりました。確か1か月くらいは続きました」(広告関係)
「営業の仕事では売り上げ目標がありますが、毎月達成していなくても、なんとも思っていない男性社員のSさん。どうやら自分の給料にも執着心がないみたいで、なんのために働いているのやら」(メーカー)
心理カウンセラーの吉野麻衣子さんは、「本人にやる気や関心があっても、自信がないとか、意思表示をしてこなかったなどの経験から、(本人が)意思表示をしていても他人に伝わりにくいということもあります」と、関心や執着心のなさを分析します。
無関心でいることのメリットは?
では、そうした無関心族・執着心のない人は、生きにくいのか? 実はそういうわけでもなく、自分のペースで快適に暮らしていけるというメリットも多いよう。体験者の声を聞いてみましょう。
ストレスが減る
「私は、どちらかというと周囲の人を気にしたり、嫌われないか心配したりするほうです。でも、それがなかったらどんなに気持ちが楽になれるか、と思うことはあります」(PR会社)
「他人が何を好むか、自分が人と違っていないか、そういうことを気にしなくなったら、精神的疲れが減りました。自分は自分!という考え方かな」(メーカー)
また、会社や友人関係で人に合わせることにストレスを感じる人もいるでしょう。人に合わせることが当たり前になっている人は、他人に振り回されて疲弊しているのかもしれません。無関心になれば、ある程度は自分のペースで行動できるともいえます。
自分のペースで物事を考えられる
「資料をまとめるときに。どうしてもいろんな人の意見を聞きすぎて、結局まとまらなかったり、考えすぎてすごく時間かかってしまいます。人の声をシャットダウンして、自分のペースで進められたら、サクサクいきそうだけど…」(アパレル)
こうしてみると、ある程度人の声を「スルーする」のも自分を守るテクニックのひとつ。スルーしたり無関心を突き通す鈍感力の強さがあれば、案外ストレスフリーで楽しく過ごせるのかも!?
人間関係をもっと楽にするために
無関心族の相手を、「ゆとり世代だから」「年齢の差」といった要因で片付けてしまうと、かえって溝を深くしてしまうこともある。では、無関心な相手への正しい対応法はあるのでしょうか。
相手の感情を拾いながらコミュニケーションを
「こちらが先輩として強く出ると、相手から距離を取られるようになる恐れがあります。先輩・後輩ということを一旦忘れ、『近所の優しいお姉さん』という立場で見守るように会話をしてみてはどうでしょう。
そして、相手から『うれしい』『イヤ』など感情の言葉が出てきたら、『そう、イヤだったのね』と単語を拾って感情に対して相槌をうつ。後輩も少しずつ関心を示してくれるようになりますよ」(心理カウンセラー・吉野麻衣子さん)。
写真/Shutterstock.com
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