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2020/1/15
「コスタアトランチカ」 カーニバルと中国造船の合弁船社に引き渡し

世界最大のクルーズ企業、米カーニバルコーポレーション&PLCと中国国営の旧中国船舶工業集団(CSSC)が合弁で設立したクルーズ船運航会社「CSSCカーニバルクルーズシッピング」(本社・香港)に1月11日、配下船第1船となる「コスタアトランチカ」(85,861総トン)が引き渡されていたことが分かった。昨年秋にカーニバルが公表した新合弁船社の運航計画によると、時期は未定ながら2隻目として「コスタメディテラニア」(同)も新船社に振り向ける予定としている。
「アトランチカ」の新たな船名、新船社の配下船としてのスケジュールなどは未公表。海外からの情報では、東南アジアから日本近海を主な就航海域と想定している模様で、「従来の北東アジア周遊などにはない新たなコースを検討している」ともいわれている。
ただ、同船の主要な寄港地である博多、長崎、那覇の3港が公表している現時点での2020年の寄港予定を見ると、「コスタアトランチカ」の船名で博多は1月(寄港予定公表は3月まで)、長崎は1月と6月(同6月まで)、那覇は1月から11月まで予約が入っている。そのため、同船が新たな運航船社に引き渡されたとしても、当面は船名やコースはを発表済みのものを変えずに運航していくものと思われる。

カーニバルと旧CSSCは2016年、クルーズ船建造で世界最大手の伊フィンカンティエリと業務提携を結び、大型クルーズ船建造やデザインに関して協業していく体制を整えている。これらを受けてCSSCとカーニバルは2017年、13万総トン級のクルーズ船2隻をCSSC傘下の上海外高橋造船で建造することに基本合意し、第1船は2023年に竣工する
新造船就航を前に、アジア海域で2隻のコスタ船を運航する背景について業界筋では、「(新造船就航するまでの)トレーニング期間の役割を担うのでは」などと分析。さらに、これらのフリート移籍でカーニバル傘下のオペレーター(運航船社)の間で既存フリートの配置転換がもう一歩進む可能性を指摘する見方も出ている。


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