家入レオがいま輝いている3つの理由
激しい成長から目が離せない!
もうすぐ20歳、「今だからこそ歌えるもの」を歌っていきたいという彼女の急成長から目が離せません。
歌が繊細なのに力強い!
ポップなメロディに乗せられた嘘偽りのない歌詞の世界観は、耳にしっかりと残って離れません。
大人でも青春にもどれる!
10代の鮮烈な感情が込められた切実な歌を聴けば、誰もが通ってきた青春を追体験できます。
今も大人になることはすごく怖い
—— 昨年高校を卒業しましたね。「現役女子高生」という枕詞がなくなったことは、家入さんにとってプレッシャーですか?
家入レオ(以下、家入) 最初は怖かったです! 「現役女子高生シンガーソングライター」という肩書でデビューしたのに、「シンガーソングライター」だけになってしまったので。
—— その不安はどうやって乗り越えたのですか?
家入 ある方に「家入レオって歌手に、枕詞は必要ないよ」と言われて気持ちが楽になったというか、私は私でいこうと思えました。
—— 1年ほど前、別のインタビューで、「大人になりたいですか?」という問いに「なりたくない」ときっぱり答えたのが印象的でした。理由として「自分みたいな子どもがいると思うと怖いから」とおっしゃっていたのですが、その思いは今も変わっていないですか?
家入 そうですね。今も大人になることはすごく怖いです。これまで大人に対してしてきたいろんなことが、いずれ自分に返ってくるだろうから。だけどそのことも含めて、大人になろうと思えるようになったことが、私にとっては前進なんです。
—— はい。
家入 たとえばこの先、もし私が結婚して生まれた子どもは、たぶん私みたいに感情的な子だと思うんですけど、自分がそうだったからこそ受け止められることはきっとあるはず。だから自分と同じような子に出会っても、「大丈夫だよ」と言ってあげられる大人になりたいなとは思います。
4歳児と30歳が同時に存在しているからつらい
家入 18と19って年齢的にはもちろん19歳のほうが大人ですけど、私のなかで響き的には「19歳」のほうが子どもなんです。20歳を目の前にして、最後に子どもっぽくわがままになってもいいよって与えられた、猶予期間のようなものだと感じていて。今まで以上に自分の意見は言っていきたいし、一番泣いて一番笑う1年になるんじゃないかなと思っています。まわりの人には迷惑かけちゃいそうですけど。
—— こんなことを言われるのは嫌かもしれませんが、精神年齢はかなり大人ではないですか?
家入 よく言われますけど、私のほかの部分を見たらそんなことは思わなくなるような気がしますよ。
—— 素は子どもっぽいということですか?
家入 今の私も素ではあるんですけど、子どもっぽいときはものすごく子どもなんです。一時期、気分のアップダウンが激しくて、自分で自分のことをコントロールできなくなるときがあったんです。
そんな私を見て、デビュー当時から信頼しているマネージャーさんに「あなたのなかには4歳児と30歳が同時に存在しているから、つらいんだろうね」と言われました。
—— 4歳と30歳って極端ですけど、なるほどなあと思います。
家入 だけど両方の私がいるから、歌えるんだろうなっても思いますし。
—— 子どもらしい純粋な部分をなくしたら、曲が書けなくなるかもしれないという危機感はありますか?
家入 子どもの部分がなくなったら書けないっていうより、私は満たされたら歌えなくなるタイプの人間だと思っていますね。反骨精神や求める気持ちが人一倍強いので、それが満たされることはないんですけど。ただどっかで区切りをつけないと疲れちゃう。大人になるって難しいなあと思います。
—— 大人になったからといって、感情をうまくコントロールできるかといったら、決してそうではないですしね。
家入 「自分は何歳だから」って言い出したらキリがないし、いくつになっても人は誰かの子どもだと思うんです。私も何歳になっても、子どもの部分はなくならないだろうし。
だから「しっかりしなきゃ」と気負っている大人を見ると、かっこいいなとは思うのですが、たまには自分で自分に頑張ったねって言うことも大事なのかな、と子どもながらに思います。
(次回、3月19日更新予定)
執筆:兵藤育子、撮影:高柳悟
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