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一人暮らしの老人の死後の後始末(7) 【後始末の総括。掛った費用について】
さて、母が亡くなってから早くも4ヶ月が経過しました。あっという間でしたね。
もし、母が亡くならずに生きていたら、コロナ問題も重なって大変な事になっていたかなあ?と思ったりしています。

死後から4ヶ月。納骨も終わり、相続も済んでやっと終わった気がします。最後に、掛った費用をざっくりとまとめておきたいと思いますので、参考にしてください。

まとめて見たいかたは、こちらから。

http://www.jumbow.main.jp/?cid=55400

支出

・医療費用

亡くなる最後の月の医療費。入院費、訪問看護費など。 約10万円

・葬儀費用

葬式代。神式、家族葬。お清め7人分。 150万円
神社支払い費用。葬儀代、お車代。 35万円

・納骨費用

公営墓地更新手続き費用等 1万円
お茶屋・墓石名入れ費用 8万円
神社支払い費用。納骨式代、お車代 7万円
直会(お清め)費用 4万円

・相続費用

戸籍謄本等 約1万円
(相続手続きを公証役場等に頼む場合10万円~)

・住居撤去費用

賃貸住宅の整理(3LDK) 40万円
ハウスクリーニング 18万円

・住居光熱費・通信費

1月分 15万円
2月分 2万円
3月分 5千円

支出合計 291万5千円

収入

・葬儀互助会 110万円
・香典等(身内のみ) 10万円
・未払い年金 20万円
・医療費還付 5万円
・NHK返金 1万5千円
・後期高齢者保険弔慰金 5万円
・会社弔慰金 8万円
・敷金返金 18万円

収入合計 177万5千円

差額 マイナス114万円

今、ひとり死んだら概ね300万円くらい掛かる計算になります。

このうち、葬式代が一番大きいので、ここをどれだけ安く済ませるかがポイントでしょう。体面など気にせず、出来る範囲で残されたものが疲弊しないような方法で葬式を出せばよいと思います。安くあげる方法は色々あるようです。

葬式代を抜いても130万円くらい。この中で大きいのは家財撤去費用でした。

賃貸住宅の場合、家財の処分とクリーニング代が大きいです。4月の民法改正で敷金は全額戻るようになりましたが、そこから原状復帰の費用を捻出すると、敷金はそんなに残らないかもしれないです。

あと、ここには相続のお金が全く入っていません。我が家は相続するようなものがほとんど無かったので、このような結果になりましたが、相続する財産がある場合にはもっと別の計算をしなくてはなりませんね。

そのあたりの事は、司法書士や税理士さんに一任するのが良いと思います。銀行でも対応してくれますが、資産があると囲い込みをしたがるので結構面倒くさいです(父の時に経験済み)。

万が一の自分の時のために、ある程度の蓄えは残しておきたいところですね。

以上でまとめにしたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。
何かのお役に立てれば幸いです。


 
| 後始末 | 21:11 | comments(0)
一人暮らしの老人の死後の後始末(6)【準確定申告と銀行の解約】
●準確定申告

本人に年金以外の収入があった場合、または収入や年金から源泉徴収されているような場合には準確定申告をします。

それ以外にも、本人が死んだ当該年に支払った医療費の合計が10万円を超えていれば、医療費の控除が出来ますので、準確定申告の対象になります。

準確定申告は、相続人全員が連名で行う必要がありますので、事前に協議しておかねばなりません。
相続するものがある場合には、専門家に任せたほうがよいと思います。

我が家の場合には、いずれにも該当しなかったので必要ありませんでした。

なお、医療費の場合、死んだ親と自分の生計が同一であれば、私の家族の医療費と合わせて10万円以上の医療費がかかっていた場合に、「私の確定申告」として医療費控除の申告ができます。

一人暮らしの場合、生計が同一であることは少ないので、医療費控除が受けられるとするなら、死亡した本人の1月1日から死亡日までに本人が支払った医療費の合計のみで10万円を超えている必要があります。後期高齢者だと1割負担なので、介護を受けていたり、途中で入院でもしていない限り、なかなか10万円になることは無いですね。

なお、準確定申告を行う税務署は、亡くなった本人が住んでいた場所を管轄している税務署ですのでご注意の程。

●銀行口座の解約

全て終わったら、銀行口座の解約です。
この時までに遺産分割協議を行っておいたほうがよいと思います。

我が家の場合、亡くなった12月に数日入院し、その時の費用が5万円ほど掛ったのですが、3ヵ月遅れで高額医療費の還付があり、母の口座に振り込まれました。
医療費が高額になりそうなときは、事前に限度額適用認定証を申請しておくと、支払い免除されるのですが、バタバタしていましたし、手続きに行く時間が無かったのでそのままにしていました。そのお金が3ヶ月遅れで戻ってきたという事です。

忘れたころにそういうお金が入って来たりしますので、口座は出来るだけ維持しておいたほうが良いと思いますが、それなりに遺産があり、親族間で揉めそうだったら銀行へは早めに行ったほうが良いです。本人死亡の連絡があれば、如何なる場合でも口座は凍結され、相続が決定するまでお金は引き出せなくなります。入金も出来ませんので、くだんの医療費還付などで振込みが出来ないと、別途通知書が来て振込み口座を指定するような手続きが必要になります。

ただし、口座を放置しておいて、知らない間にお金が引き出されていたりしないようご注意のほど。我が家は残念ながら?揉めるほどの遺産はありませんでしたので、その点は楽でした。

三井住友銀行の場合、まずは専用フリーダイヤルに電話です。店頭に行ったのですが、フリーダイヤルに電話してくれと言われました。不親切極まりないですね。

少し憤慨しつつ電話。まずは口座を休止して、必要な資料を送って貰います。それに記入して、戸籍謄本などの必要書類を集めて送ると、審査の上、もう一度資料を送ってくるので、さらにそこにお金の振込先などを指定して送ると、数週間後に指定した口座に残高が移されるという段取りなので、1ヶ月半くらい掛かってしまいます。
金額が少なかったので、その方法にしましたが、葬儀費用に充てたいなど火急で必要なお金の場合には、直接銀行窓口に行けば多少は短縮できるみたいです。

なお、高額な貯蓄がある場合には、遺産分割協議書が必要になります。銀行指定の用紙に相続資格を持つ全員の署名と実印、印鑑証明が必要になるので大変です。

ゆうちょ銀行の場合は、窓口に行って死亡解約の申し出をすると、やはり必要書類を渡されます。ただ、少額の場合には若干手続きが簡素化されます。

なお、残高ゼロでも解約手続きは基本的に同じなので、金額が少ないから放置しておくような事はしないほうが良いでしょう。死んだかたの口座は全て解約して、身綺麗にしておくのが気持ち的にも整理が付くと思います。


| 後始末 | 07:51 | comments(0)
一人暮らしの老人の死後の後始末(5)【家財の処分と諸手続き】
●家財の処分

一人暮らしの親が賃貸物件に住んでいた場合、退去をしなければなりません。
1LDK程度であればそれほどの手間もかからないと思いますが、我が家は父が死んでからも母一人で3LDKの家に住んでいたので、そこそこ大変でした。

まずは家財処分です。出来るだけ捨てられるものは自分で捨てておきましょう。
その前に、めぼしいものは形見分けをしておいたほうがよいです。金目の物は一旦保留にして、遺産分割協議を行います。

持ち家の場合は売却するのか維持するのかで違ってきますが、我が家の場合、家は賃貸でしたので、不動産屋に連絡して退去日を決めました。大抵の場合、退去の1ヶ月前に連絡しておく必要があります。

家賃は先払いの所が多いと思いますので、翌月分の家賃は振り込んでおきましょう。

家財は業者に引き取って貰うのが楽です。形見分けをしてから業者に連絡して見積もりを取ります。複数業者から見積もりを取ったほうが良いでしょう。私の場合、時間がなくて1社だけでしたが、交渉して値引きをさせました。言い値で見積もりしてきますので、駆け引きが重要かと思います。1社だけにしか交渉していませんが、複数見積もりを取っていると言っておかないとっボッタクられるかも。

安いだけの業者よりも、信頼できそうなところにしたほうが良いと思います。ネットの評判を参考にすると良いでしょう。家財の多さにもよりますが、一人住まいでも例えば3LDKとかだと場合によっては40~50万くらい掛かったりするようです。大雑把に計算してトラック1台いくら、作業員1人いくらみたいな計算をするようです。当然ですが、持ち出す荷物が多ければ多いほど高くなりますね。これは本当に余計な出費なので、処分できるものは出来るだけ自分で処分したいところ。

そこで、私と妹とで分担して掃除と家財の処分を行いました。本はブックオフに売るのが手っ取り早いですが、古いものばかりでしたのであんまり値段は付きませんでした。我が家と妹一家の掃除の時のお昼ご飯代になった程度です。

衣類は殆ど自分で捨てました。食器は目ぼしいものを妹が引き取り、あとは粗大ごみ。母の住んでいた自治体は食器や紙類の回収が無料なので助かりました。指定の日にゴミ出しなので、その前の日に泊まって、朝イチでゴミ出し。

結局、これが一番手間取ったようにも思います。人ひとり死んだだけなのに、捨てるものは結構ありますね。母の世代は何でも取っておくタイプなので余計に大変でした。洋服のタグが全部スクラップブックに貼られているのを発見した時には腰から崩れ落ちました(苦笑)あと、包装紙とか書き損じの紙とか、まあ良く取ってあるもんです。そういうのは全部捨てました。判断する時間が惜しいので、思い切って全部捨てたほうがいいです。逡巡していても無駄に時間が経つだけですので。

粗大ごみなどは自治体のごみセンターに持ち込めば、安く処分できるケースもあります。ただし、その自治体に住民票が無いと引き取って貰えませんので要注意。我が家では母の生前に幾つか大物を処分しておいたので、結構助かりました。何事も準備が大切です。

最後に残った箪笥や机、処分しきれないガラクタなどは業者に頼みました。

我が家の場合、家財より箪笥や本棚などの大物が多かったので、それなりに時間が掛かりました。ほぼ一日がかりです。事前に見積もりをしてもらいましたが、当日処分中に、金庫や動物の死骸、大量のコンクリートなどが見つかると別料金を取られます。そのあたりも含めて、まずは自分である程度の片付けと形見分けをしておく事をお勧めします。

家財が無くなれば、あとは不動産屋に引き渡しです。敷金があれば、原則的にそれは戻って来ます。今年の4月から法律が改正になり、敷金は基本的に全額返還となりました。ただし原状回復が原則ですので、壊れた家財や壁紙などは修理、クリーニングを実施しますから、その代金は負担しなければならないケースが発生します。
我が家のように、長年住んでいるような場合には減価償却されていますので、免責になる場合も多いです。
ウチの場合は20年住んだので、壁紙、備え付けの什器全てが減価償却済みであり、原則的に支払い義務はありません。

一方、フローリングなどは減価償却対象にならないので、清掃や修理にお金を払う必要が出てきます。壁などの釘穴、動物を飼ってたりするとひっかき傷なども生じますので、これらの補修費用は支払わねばなりません。

壁紙は相当痛んでいました。戸棚の裏のカビが凄くて驚きました。フローリングもかなり汚れており、風呂場などのカビもありました。少しは自分でカビ処理も行いましたが、最終的には敷金の範囲内でクリーニングして貰う事で手を打つことにしました。

まあ、立つ鳥跡を濁さずの喩えもありますので、敷金の範囲内であれば、クリーニング、修繕には合意するくらいの感じで良いのではないかなとも思います。

国交省住宅局より、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」という文書が出ていますので、一読をお勧めしておきます。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

特に2020年4月から法律が変わっていますので、悪徳な大家さんに騙されたりしないようご注意下さい。

結局、我が家の場合は敷金全て提供で落ち着きました。少し損したかもしれないですが、ここでゴネても仕方ないので。追加料金を取られなかっただけでもマシと考えておきました。


●公共料金の解約

電気、ガス、水道に電話して、退去日を連絡します。このうち、ガスは立ち合いで元栓を閉めて貰う作業があったりしますので、止める日の調整が必要です。

退去日の翌月まで支払いが発生しますので、銀行口座はそのままにしておくか、名義変更の手続きをしておきます。銀行に死亡を通知すると、その時点で口座凍結となり、名義変更を余儀なくされます。早めに退去して、公共料金も早めに解約して手続きしたほうがよいでしょう。無駄なお金ですしね。

電話も契約している電話会社に連絡して、解約手続きを行います。

携帯電話の場合も解約になります。私の場合は私の名義で借りた携帯を貸与していましたので手続きは楽でした。母に貸与していたのはガラケーだったのですが、ガラケーだと2万円近い解約料がかかってしまうという事で、一旦スマホに変更してから解約をしました。二度手間になってしまいましたが仕方ありません。解約料1000円は翌月の精算に上乗せになります。
全く使用していないギャラクシーA20を1000円で買った感じ。Wi-Fi専用機として使えます(笑)
母はインターネットも使っていたのでプロバイダの解約も行いました。レンタルルーターは返却の義務があります。KDDIの場合、返送用の着払いゆうパックの用紙を送ってくれるので、箱詰めして返送するだけでした。

これらの契約も解約の翌月まで支払いがありますので要注意。特にプロバイダ料金は、退去の2ヶ月後まで請求があったりします。引き落とし口座の名義変更をしておくか、口座の解約をしないでおかないと結構面倒な事になりますので、ご注意ください。

●郵便物の転送手続き

忘れがちなのは郵便物の転送手続きです。
実家の近くの郵便局に行って手続きするのが早いですが、ネットからも手続き可能です。

「e転居」https://welcometown.post.japanpost.jp/etn/

我が家の場合は、このe転居で手続きしてみました。転送開始日から1年間、転送してくれます。

●受取拒絶

郵便転送が始まると、DMなどが転送されてきます。
面倒くさいので、受取拒絶を実施しましょう。

転送される郵便には、我が家の住所を書いたシールが貼られていますので、まずこれを綺麗に剥がして元の住所が分かるようにします。
これに、「受取拒絶」と書いてハンコを押した紙を貼って、ポストに投函すると、発行元に送り返されるという仕組みです。

DM類は面倒でも全部受取拒絶したほうがいいです。



| 後始末 | 22:17 | comments(2)
一人暮らしの老人の死後の後始末(4)【遺産分割に絡む諸手続き】
●遺産分割協議と紆余曲折の戸籍収集

納骨前には遺産分割協議も済ませておきたいところです。

まず、遺書があればそれを確認します。公的な遺書だったら公証人立ち合いのもと、遺書の確認になるようです。ウチでは明確な遺書が無かったので、その辺りは調べていません。

遺産がたくさんあるなら、公証人や税理士に相談すべきでしょう。税理士さんには相続を得意とされているかたがいらっしゃいますので、そういう所に相談するのが良いと思います。

ただ、我が家もそうですが、年金暮らしの老人の場合、受け継ぐ遺産がほとんど無い事があります。そんな経済状態だと、公証人に頼むだけで足が出てしまう事も考えられます。ですから、そういうケースなら時間があれば出来るだけ自分でやったほうがよいと思います。

遺産分割協議には、相続する権利がある全員の署名が必要になるので、まず、相続の権利がある人が何人いるかを調査します。

一人暮らしの親の場合、別居とかでこじれていない限り、既に配偶者はいないと思いますので、順当にいけば子供が相続対象になります。

この時注意したいのは、血縁関係にある子は全員が相続権を持つということです。

つまり、過去に別れた実子にも相続権があるという事になります。離婚して養育権は相手に行ったから相続の権利はない、などと主張してもダメです。実子には必ず権利が生じます。遺書があったとしても実子ならば不服申し立てができますので、実子が何人いるかを調べなくてはなりません。これ大事。

そこで、死亡した当人の戸籍謄本を生まれてから死ぬまで全部揃えます。昔の人だとあまり戸籍を移動させていなかったりするので比較的楽だと思いますが、思わぬところに本籍があったりしますので要注意。特に、「生まれた場所と本籍地が違う」ことがざらにありますので、新しいほうから順を追って遡ることをお勧めします。

戸籍の収集は面倒なので、遺産分割協議書の作成とともに、公証役場に頼んだ方が良いかもしれません。少なくない遺産があれば税理士さんにも相談しておきたいところです。

ウチは相続争いになるような遺産がありませんでしたので、公証役場に頼むと赤字になってしまう可能性があったため、全て自分でやってみました。ところがこれが結構大変。顛末を全部書いておきます。事実誤認などもありましたので、参考にしてください。

***

まず戸籍。住民票のある役所に行き、住民票とともに戸籍謄本(全部事項記載の除籍謄本)を入手します。住んでいる場所に戸籍が無ければ、戸籍のある住所を教えてくれます(住民票に記載されています)

自動車免許があれば、本籍地が書いてありますので、本籍はあらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。本籍地が遠い場合、電話などで連絡して取りよせる必要があります。近地なら行ったほうが早いですね。

戸籍は、遺産相続だけでなく、諸手続きに必要な場合がありますので、必要部数を一度に用意しておくと良いでしょう。
簡単に言うと、預金のある銀行全て、証券類があればその会社単位に全部、土地があればさらにその分の数の戸籍が必要です。

それぞれで必要な戸籍が違うので、まずは銀行や証券会社で確認し、必要書類をチェックしてから役所に行きます。ただ、銀行に連絡すると、その時点で預金凍結となり、公共料金の自動引き落としなども止まってしまいますので要注意。

我が家の場合、都営霊園用(これはコピーを渡せば良いので原本は回収できます)と銀行用(銀行によってはコピー不可のケースもあったりするので、一応銀行分用意したほうがよいと思います)に各2通を準備する必要がありました。

調べてみると、母の本籍は神奈川県藤沢市にありました。20年前までに住んでいた土地です。現住所に移転したとき、本籍は移さなかったという事です。

そこで、藤沢市役所に行き戸籍を調達。その戸籍を見てみると、東京都の杉並区役所から本籍を移動したことが分かりました。戸籍にはどこから移動したかが必ず書いてあります。

ところが、その戸籍謄本を読むと、母の出生地が埼玉県北足立郡與野町なんて書いてあるじゃないですか。埼玉?與野町?聞いてないよ!どこ?!與野は与野ですね。そういえば母方の曾祖父は大宮駅長をやっていたので、母は埼玉で生まれた可能性は充分にあります。

うへえ、埼玉か。遠いので、まずはここから行ってみようと思ったのが間違いの始まり。
戸籍は必ず新しいところから遡ってください。

與野町は与野市になり、さいたま市に編入されています。ですからさいたま市役所に行く事になります。大宮駅に出張所がありましたので、ここへ行ってみました。

戸籍は死んだ人の名前と、戸籍の筆頭者の名前が必要です。母の名と祖父の名を書いて提出しますが、戸籍がありませんという回答。そんなはずは?と思って、藤沢市の戸籍を見せました。「與野町で生まれたとあるんですが、、、」

「ああ、戸籍は出生地とは別の可能性がありますのでね。お母様の戸籍は與野町には無かったのでは?」

あ!そういう事か!!

「ちょっと調べてみましたけど、この住所、病院みたいですね。與野の病院でお生まれになったという事でしょう。戸籍はここではないので、藤沢市の戸籍から遡って調べてください」

早合点しましたねえ。そういう事があるんです。本籍地は出生地ではない場合が多いんですね。全国どこでも自由に本籍地を決められます。ですから、まずは死亡した除籍記録のある戸籍から遡って集めていくしかないという事です。

藤沢市の戸籍には、杉並区から転籍と書かれていました。

杉並区は私が生まれた場所で、そこに本籍があったわけです。なるほど。そこで杉並区役所に行き、本籍を入手。ところが、その前は豊島区に本籍があったというのです。え?聞いてないよ!!

仕方なくその足で豊島区役所へ。無事本籍を入手。結婚したとき、父の本籍が豊島区にあったのですね、そこに編入されたので豊島区役所に本籍が移ったという事です。結婚したとき住んでいたのは豊島区ではなく杉並区だったので、その後本籍を移動したようです。

ん?そうなるとその前に独身時代の戸籍があるはずですね。

ありました。その前は文京区でした。あー、そういえば小石川だか飯田橋だかに住んでたとかいないとか、そんな話を聞いた気がします。

そこで文京区役所に行き、戸籍を入手、、と思ったのですが、待てど暮らせど謄本が出来上がって来ません。一番早かった杉並区で10分、藤沢も豊島も20分くらいで入手できたのですが、文京区役所では1時間近く待たされても無のつぶて。いい加減遅いので、クレームを入れようかなと思ったら順番が来ました。

「ええと、お母様はまずお爺様の戸籍に入られておりまして、それがこれなんですが、その前にももう一つ戸籍がありました」
「えっ?!またどこかに取りに行かないといけないの!」一瞬崩れ落ちそうになったんですが、、、
「じつはその前に、曾祖父様の戸籍に入られているんですが、これが戦災で紛失しておりまして、これ以上戸籍を遡る事が出来ません。その証明書がこちらになります」

という事で、戸籍紛失の証明書を発行して貰いました。なるほど、それで時間が掛かっていたのですね。文京区役所は東京大空襲で焼けてしまい、戦前の戸籍が残っていないのだそうです。貴重な体験をしました。

***

さて、これで母の生誕から死亡までの戸籍が繋がりました。そこに記載されている実子は私と妹の二人だけです。この二人に相続権が発生するという事が、これで証明できました。いやはや大変でした。

遺産分割協議書は、遺産が多ければ公正証書にしたほうがよいと思いますが、ウチはそれほどのものもないので、協議書は作っていません。※銀行預金を引き継ぐ場合は、預金残高にもよりますが必須のケースが多いようです。しかも銀行によって書式が違ったりするので面倒ですね。

引き継ぐ遺産は動産、不動産です。

動産の場合、マイナスの遺産(借金)も引き継ぎますのでご注意の程。借金を相続したくなければ放棄手続きを行います。これには家庭裁判所に行く必要があります。ややこしい話になるようであれば、公証人に相談したほうがよいでしょう。公証人は銀行から紹介して貰えたりもします。

金銭のうち、貯金は銀行ごとに金額を明記し、それを誰が引き継ぐかを書きます。不動産も同様です。不動産を分割する場合には専門家に相談してください。登記簿謄本なども必要になります。

分割内容が決まったら、全相続人が署名し、実印を押します。

銀行などに提出する場合、印鑑証明も必要ですのでご注意下さい。

これらの証書類だけで、軽く1万円くらい掛かったりすることがあります。戸籍を移動しまくっていたりすると大変です。全部証明は1通750円とか800円とかしますので。

なお、銀行への手続きは一番最後にしておきますが、預貯金が多い場合には遺産金額を確定させる意味でも、早めに通知すべきでしょう。放置しておくと、分割協議前に通帳やカードを持っている遺族が勝手に引き出してしまいトラブルになる、というような事もあるようです。

お金が原因で兄弟喧嘩するような、みっともない事にはなりたくないものです。

 
| 後始末 | 11:54 | comments(0)
一人暮らしの老人の死後の後始末(3)【納骨までに済ませておきたいこと】

コロナ騒ぎで、まさかこのメモが結構役に立つことになるとは思いませんでした。
要望があったので続けます。

まとめて見たいかたは、こちらから。

http://www.jumbow.main.jp/?cid=55400

【納骨までに済ませておきたいこと】


●墓地と菩提寺(神社)に連絡

納骨と四十九日(神式だと五十日祭)は一緒に済ませてしまう場合が多いです。

お墓がある場合には墓地の管理事務所に連絡します。
納骨日を決めて、埋葬手続きを行っておきます。それには埋葬許可証が必要です。埋葬許可証は大抵、骨壺の中に入っていますので、無くさないように要注意。

我が家の場合は都営墓地でしたので、事務所で手続きをすると同時に、お茶屋さんへ行って埋葬の準備をして貰うようにしました。埋葬準備とは、墓石に名前を掘って貰うことと、当日お墓を開けてお骨を収納して貰うための手続きです。

墓石に名前を彫って貰うのは失念していました。確かに必要ですよね。後回しでも良いんですけど、あると無いとで気持ち的に随分違います。費用は納骨式の準備も併せて8万円程度でした。

ウチは神式なので戒名がありません。●●●●刀自命(●は本名)みたいな書き方になります。「刀自命」っていうのは「とじのみこと」と読みます。「刀自」は諡名(おくりな)と言い、女性に対する称号です。男性だったら「大人(うし)」。若くして亡くなった場合には「彦」「姫」などを使います。老齢の場合「翁」「媼」などを使うケースもあります。「命(みこと)」は尊号ですね。このあたりは知識が無いと分からないと思いますが、単に本名だけでも構いません。彫る文字を決めるのは遺族で、神社やお寺では口を出さないケースが多いですから、良く調べておきたいところ。

仏式だと戒名を書きますので、戒名を忘れないように書き留めて、石屋さんに伝えておくことが必要です。戒名だけ書いても誰だか分からないので「俗名●●●●」なんていう感じで添え書きする場合もあります。

先祖代々の墓に入れる場合には、墓碑に過去の埋葬者の名前が書かれていますから、その書き方に準じたほうがよいと思います。一度、お墓のチェックをしておくことをお勧めします。

神式は少ないので、お茶屋さんも不慣れな場合がありますので、神社に連絡して納骨日と五十日祭(仏教でいう四十九日の法要)を一緒に行う事を連絡し、日程を決めたときに、神社側に当日用意しておくべきものを詳細に聴いておき、それをお茶屋さんに伝えます。ここをちゃんとやらないと、準備不足になったりしますのでご注意下さい。仏式の場合、宗派で用意するものが違ったりしますので、これもお寺で確認。神式の場合は玉串(榊)の数なども正確に伝えておく必要があります。

神社に確認出来たら、お茶屋さんに納骨日を通知し、見積もりと準備をしてもらいました。

私営の霊園であれば、これらの手続きは全てやって貰えると思います。公営霊園の場合には、霊園周囲にあるお茶屋さん、石材店などで請け負ってくれます。公共施設ではない先祖代々の墓であれば馴染みのある石材店などあるかもしれませんので、生前にその辺りのことが分かるようにしておいたほうが良いでしょう。
大抵、年間管理費を取ってお墓の掃除とかをしてもらう事が多いので、そのあたりのやり取りをしている資料を明確にしておく事をお勧めします。


●お清め会場の予約

※時節柄、お清めは控えたほうが良いかもしれません。やらなくても問題はないです。

納骨の後は、近所でお清めの食事という流れになると思います。神道では直会(なおらい)と言います。私立の霊園だと、そのあたりの設備も揃っていたりするので、納骨日の通知とともに予約を入れます。我が家は都営霊園でしたので、近所の食事処を予約しました。5年前に父の葬儀の時に使った料亭があったのですが、なんと廃業していました。慌てて他の店を探しましたが、こういう手間はなるべく省きたいですね。
霊園の近くのお店だと法事用のメニューなどもありますので、良く調べておいたほうがよいでしょう。

納骨への参列は近親者のみと思いますので、事前に相談して人数を確定しておきましょう。
余程親しくしているなら別ですが、お坊さん(神主さん)まで呼ばなくても良いと思います。呼んでも手を付けないかたもいらっしゃいます。あと、陰膳を据えるかどうかはご自由に。


●連絡手続き

親類縁者、故人の知人友人に連絡を取ります。
我が家では会葬礼状を添えて手紙を出すことにしました。
年賀状や届いた手紙を整理して、通知を出しました。

年跨ぎになり、今年は年賀状を出さなかったので、自分たちの分の届いた年賀状に対しては寒中見舞いで母の死去を通知する文面を書いて発送しました。

連絡がつくと、結構電話とか掛かって来ます。あんまり親戚付き合いしていなかったので、正直面倒くさかったです。何で呼んでくれなかった?みたいなものは少なかったですが、お悔やみに付き合うのがウザったいので、そういうのが得意な妹に全部任せてしまいました。

ここでも香典は固辞しました。だからと言って花とか送られても迷惑ですしね。

家の整理をしているときに、同じマンションに住んでいる方々がお参りさせて欲しいといって、来てくれました。残念ながらお骨は妹の家で管理して貰っているので、ここには無いと言いましたが、そういう方々もお香典は持参されなかったので助かりました。お菓子を頂いたケースではお返しをしましたが、正直面倒くさいという印象しかありません。みんな自分の都合なんですよね。こっちの都合を考えてくれる人は少ないです。

母は詩吟をやっていて、名取にまでなっていたのですが、その会の会長からも何の連絡もなし。妹の方で連絡を取っていたようですが、事あるごとに金を巻き上げる癖に、弟子が亡くなっても香典のひとつも寄こさないという了見には腹が立ちました。

あと、母にも弟子がいたのですが、揃いもそろって年金生活の老人だらけなので、こちらは意識的にお香典など不要ですと連絡をしました。手紙が何通か届いた程度で済んでいます。

ひょっとしたら、香典のような文化は廃れていくのかもしれないですね。

●会社への通知

これは前回書くべきでしたね。まず、葬式の前に会社へ連絡すべきでしょう。母が死んだこと、葬式の日程、いつまで休むのかを通知します。その際、会葬案内を送っておきますが、家族葬なので出席、香典、献花、弔電は辞退する旨を明記しておきます。これらは上司宛にメールで行いました。

弊社の場合、親の死亡では合計7日間の忌引休暇が貰えます。葬儀その他で5日間。納骨で1日、相続手続き等で1日という感じですか。尤も私の場合にはそれ以外にも事務手続きが多かったので、プラス3日間くらい休んでいます。平日しかできない事も多いです。

会社の手続きは上司がやってくれますが、場合によっては組合、福祉会などへの連絡が必要な場合があります。福祉会からは慶弔見舞金などが貰えたりしますので、忘れないように。

その他、会社の同僚などから香典を貰うケースもあるかと思いますが、これも固辞しました。慶事であれば喜んで頂くところですが、弔事ですので基本的には辞退です。

 

| 後始末 | 09:52 | comments(0)
一人暮らしの老人の死後の後始末(2)【優先すべき事務手続き】
【優先すべき事務手続き】

ひとり暮らしの老人が亡くなったときの遺族の対応方法について書いています。まとめて見たいかたは、こちらから。

http://www.jumbow.main.jp/?cid=55400

葬儀が終わればひと段落ですが、一人暮らしの老人の場合、ここからが本番になります。
まずは各種支払い手続き。

●NHKに電話。

実家で一人暮らしの親が死んで、家を継がない場合、まず最初にやるべき仕事はNHKへの電話です。
ネットで「NHK 解約」で調べると、まあ出るわ出るわ、NHKの極悪非道な対応が山のように出てきます。これではまずいので、まず最初に電話してみました。

結論から言えば、物凄くあっけなくて拍子抜けでした。

電話するのは、総合フリーダイヤルではなく、各地区の地元のNHK支局の窓口です。そっちのほうが遥かに良心的なので。電話番号は、請求明細とか契約時の明細書に記載されています。分からなければネットで調べること。間違っても総合フリーダイヤルに電話してはいけないと思います。

で、連絡。

まず最初に、「一人暮らしの親が死んだこと」「家は継がずに処分すること」を伝えます。親(契約者)の姓名、契約番号(これ大事)を伝えます。契約番号があれば簡単です。無ければ住所とか生年月日なんかが必要になるはず。
次に、電話している自分の関係(息子とか娘とか孫とか)と、自分の姓名、住所、電話番号なんかを伝えます。
これでOK。親切な担当者のかたなら、これで解約手続き完了です。
あっけないでしょ?
契約者死亡の場合は比較的簡単なのだと思います。

受信料の支払い状況を確認して貰い、余った分は親の引き落とし口座に振り込まれるので、支払い用に使っている親の口座はしばらく解約しないほうが良いでしょう。或いは自分の口座に変更する手続きを行います。私の場合は、約1か月後に振り込まれました。1万数千円戻ってきたので、結構大きいですね。

振込時にNHKから連絡が来るような事はないので、こまめに通帳の記帳をして確認しておくこと。


●年金センターに電話

次に手続きするのが年金。年金センターに電話して、死亡を伝えます。提出が遅れると、本来受け取るべきではない年金が余計に振り込まれてしまって、返金手続きという面倒な事になりますので、はやめに年金停止手続きをしたほうが良いです。もし、未払いの年金があれば、手続きをして支払い処理をしてもらえます。

年金機構にマイナンバー登録をしておくと、「年金受給権者死亡届(報告書)」を省略できる場合があるようなので、親が一人暮らしの場合には登録しておいたほうが良いと思います。

電話で自分の住所を伝えると、「年金受給権者死亡届(報告書)」一式を送ってくれるので、到着したらそれに書き込んで、自分の住んでいる地域の年金事務所に行きます。親の住んでいた地域の年金事務所ではなく、自分の住んでいる場所の年金事務所でOK。

さて、一人暮らしの親の場合、未払い年金を受け取るには資格が必要です。「生計同一についての別紙の様式」という書類を書かねばなりません。これは、死亡した親の家計を支援していたという証拠を記述するものです。
この書類には、第三者証明が必要となるのですが、死亡した本人から数えて三親等以内の人間ではダメ。かなり広範囲になるので、親族はまずNGと思ってください。
そうなると、近所のかたにサイン頂くしかありません。ところが、生前親しくお付き合いしていたとしても、いざ書類にサインするとなると抵抗を示す人も多いです。マンションの管理人とかは絶対ダメ。不愉快な思いをするので頼むだけ無駄です(経験者は語る)。

もし、サインして貰えなければ、次は証拠書類を提出する事になります。死亡した親の銀行口座に、毎月一定額の振込をしているというような証拠がベストです。手渡しとかだと証拠が残らないし、物品の仕送りの場合には、仕送りした伝票の控えなどを保存しておいたほうが良いと思います。
そういう証拠が無いと請求が困難になりますので、必ずエビデンスを残してください。

書類には、何故一人暮らしをしていたかの説明を求める項目がありますので、理由を書きます。
我が家の場合には、「20年近く当地に住んでおり、かかりつけの大きな病院が近く、交通の便も良いので介護の必要が発生するまで本人が一人暮らしを希望した」という理由にしておきました。「友達が多い」なんていう理由でも良いようです。

その他、年金受け取り用の書類として自分の住民票、親の住民票、親子関係を証明できる戸籍謄本が必要になります。自治体によっては、年金用だと言えば、これらの書類を無料で出してくれます。
また、マイナンバー登録をしていれば、住民票は不要になる場合があります。

その他、振り込んで貰う自分の口座の通帳、死亡した親の年金証書が必要です。

必要書類が揃ったら年金事務所に電話して予約。混んでいるとかなり待たされるようなので、事前予約をしておいたほうが良いと思います。手続きは順調にいけば10分程度で終わります。振込には数か月かかりますので、忘れた頃に入金される感じでしょうか。

 
| 後始末 | 13:18 | comments(0)
一人暮らしの老人の死後の後始末(1)【葬式まで】
昨年末、母が膵臓癌で亡くなりました。告知から3週間という、あっという間の出来事。
当然、何の準備も出来ていませんでした。そんな方々の参考になればと思い、備忘録を残しておきます。
何かの参考になれば幸いです。

まとめて見たいかたは、こちらから。

http://www.jumbow.main.jp/?cid=55400

【葬式まで】

●死亡診断書

ウチの場合は自宅で亡くなりましたので、速やかに訪問医に連絡して検視して貰い、死亡診断書を書いて貰います。
これが出ないと葬式が出来ません。
迂闊に救急車などを呼ぶと、自宅の場合、不審死扱いで警察の検視が入ったりしますので、最初に連絡するのは主治医、訪問医など医療関係者にしておいた方が良いです。

●葬儀屋に連絡

死亡診断書を書いて貰ったら葬儀屋に連絡。

ここで、生前に確認しておいたほうが良いのは、いわゆる「互助会」に加入していたかどうかです。
葬儀屋の互助会に加入していると様々な割引が適用されます。葬儀費用を抑えるためにも、互助会加入は有効なので、それはキチンと確認しておくことをお勧めします。

互助会に入っていて、証書があれば、その証書を発行した葬儀社に連絡します。24時間受付してくれます。無ければ近隣の葬儀社に連絡です。

すぐに営業のかたが来てくれますが、夜の場合には翌日改めて打ち合わせという事になるケースもあります。とりあえず、火葬場を押さえる必要がありますので、通夜と告別式の段取りだけを決めておきます。昨今は、六曜を気にするケースは少ないと思いますので、友引でも良いでしょう。我が家がそうでした。友引のほうが斎場が空いていて良いという事もあります。神道なのに六曜気にしないってどうなのよ?とか言われそうですけど、六曜ってのは迷信であって、神道や仏教とは基本的に違うものです。

火葬は一日でも早いほうがよいです。下手に時間が空くと、その分、余計な負担が増えてしまいます。金銭面だけでなく肉体的にもきついので、出来るだけ早い時間に火葬まで持っていくことをお勧めします。ウチは死亡の翌々日に通夜、その翌日が火葬という最短コースでした。

翌日、営業さんと式の段取り。最近は家族葬が多いと思います。我が家もそうしました。遺産がほとんどないような場合には出来るだけ出費は抑えたいですよね。そんな時に互助会が役立ちます。

まあ、後で考えてみるとかなり方便な感じがしないでもないのですが、互助会のチケットを使うことで、葬儀費用が大幅に割引となります。

例えば、30万円のチケット1口と、20万円のチケット1口を持っていたとします。このチケットは、互助会として適用できるほか、現金としても利用できます。互助会適用したほうが様々な割引になるので、複数のチケットを持っている場合、残ったチケットは現金化せずに相続することも可能です。

我が家の場合、故人の遺志で「葬式代は全て互助会費から出してくれ」という事を確認していましたので、余ったチケットは現金化して葬儀費用に充てました。

ちなみに、我が家の場合、葬儀費用はおよそ150万円で、30万円のチケットを互助会適用して60万円の割引きとなりました。残る90万のうち、余ったチケットを現金化して50万円になりましたので、実質的な葬儀費用は40万円強でした。

なお、葬儀費用は、葬儀終了後10日以内に振り込み、みたいな所が多いので要注意です。ですから手持ちのお金と相談して葬式代を決めるべきと思います。故人の貯金とかは安易に使えない場合もありますので、そこは見栄や体面みたいなものは考えず、出来る範囲で考えたほうが良いかと思います。

そうそう、今回、遺体に対してエンバーミングという処置を施して貰いました。これは、遺体の血液を抜いて、代わりに防腐剤を入れる措置です。ドライアイスに比べて10万円程度高くなりますが、これをやると遺体をかなり綺麗な形で保存できます。ドライアイスだと、どうしても口や目が開いてしまったり、黒ずんだり、腐敗が始まったりしてしまいますが、この処置をすると綺麗なまま、かなり長時間維持が出来ます。特に夏場とか、火葬場がいっぱいで葬儀まで少し日にちが空くような場合にはお勧めしておきます。ただし血液を抜いてしまうので、宗教宗派によってはNGの所があるかもしれません。

●宗教関係への連絡

菩提寺などがあればそこに連絡して葬儀をお願いします。我が家の場合は神様でしたので、付き合いのある神社に連絡し、葬式が出来るかどうか都合を聞きました。予定が入れられないとか、菩提寺が分からないような場合には葬儀屋さんのほうで紹介してくれます。

安く抑えたいなら無宗教もお勧め。坊さんや神主に払う費用が要りません。でも、このあたりは故人の遺志を尊重すべきでしょう。

ちなみに、我が家でお願いした神社さんへの玉串料は20~30万円程度と思って頂ければOKです。戒名とかありませんので、仏式よりは安上がりですかね?尤も、最近では格安な仏式を紹介してくれる業者もあるようですので、こればっかりは何とも言えません。

神社仏閣に支払うお金も現金が必要です。あらかじめ、いつでもある程度自由に引き出せるお金をプールしておいたほうが良いと思います。

神式で2~30万円前後、仏式だと戒名によってはとんでもなく高額になったりすることもあるようです。


●親類縁者(葬儀に呼びたい人)への連絡

葬儀の段取りが決まったら、親類縁者への連絡です。
家族葬にするとしても、普段交流のあるかたとか、最低限の親戚には通知が必要と思います。ただ、葬儀に出たいと言われても困る場合もありますので、そういう人に対しては、葬儀が終わってからの連絡で良いかもしれません。その意味でも、葬儀、火葬は早めに済ませたほうがよいのです。

中途半端に香典を貰うと面倒な事になるので、我が家では香典は辞退する旨を関係各所に伝えました。半返しとか、余計な負担になりますしね。半返しのような下らないマナーを考えたのは何処のどいつだ?と思いますよ。
不祝儀は、近しい縁者でなければ、多くて5千円程度なので、お返しで足が出ちゃったりする可能性もあります。連名で5千円みたいなものが一番困ります。そういうのにはお返ししなくていいと思うのですが、そういう人達に限ってお返しが無いとか騒いだりしますのでね。金輪際縁を持ちたくないような方々には、そうやって礼儀知らずにしておいた方が良いこともあるかな?とか思ったりもしました。

葬式は思った以上にお金が掛るので、「金額に関わらず香典のお返しは不要」というのを正しいマナーにしたいところです。

なお、家族葬の場合でも、葬儀の案内状はきちんと印刷しておきましょう。会社への忌引連絡、会社からの弔慰金や相続などで必要なケースがあります。甥は大学を休むのに案内状をエビデンスにして休講届を出していました。そういう事にも使いますので、意外と重要です。また、ウチは都営霊園なのですが、母から霊園の権利を引き継ぐのに喪主である証拠として葬儀の案内状が必須でした。

あとは出来るだけ葬儀屋に任せます。特に事務手続きなどは全部任せた方が良いです。気分的にも違いますので。

火葬が終わって自宅に戻ってから、葬儀屋さんと支払い関係の最後の打ち合わせを行います。
お清めなどで払った追加の酒代などを精算して、最終的な支払金額の決定となります。

その後のアフターサービスも請け負って貰えたりもしますが、それなりに有償なので、頼むかどうかは本人次第。


 
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