先月、岐阜市でホームレスの男性が暴行を受け死亡した殺人事件。警察が逮捕したのは19歳の少年5人でした。被害男性と一緒にいた女性が、事件当時の生々しい様子を語りました。

「おもちゃ扱いみたいな感じで…渡辺さんをいたぶった。私たちを」（渡辺さんと一緒にいた女性）

　先月25日未明、岐阜市寺田で起きた殺人事件。

　亡くなったのは、ホームレスの渡辺哲哉さん（当時81歳）。民家近くの路上で、血を流してぐったり倒れていたといいます。

　警察は、渡辺さんを暴行した末、死亡させたとして岐阜県内に住む会社員1人と無職の2人を殺人の疑いで、大学生の2人を傷害致死の疑いで逮捕しました。

　5人全員が、19歳です。

「毎日午前1時から3時ごろが間違いない時間帯なんですよ。1時から3時ごろの人気（ひとけ）がなくなった時間に来てた」（渡辺さんと一緒にいた女性）

　渡辺さんは、20年ほど前から橋の近くで住んでいました。

　事件当日、少年5人は渡辺さんを襲う目的で集まり、約900mに渡って執拗に石を投げつけるなどしたとみられています。

「勝手に来て、ホームレスを馬鹿にして、おもちゃ扱いみたいな感じで…渡辺さんをいたぶった。私たちを」（渡辺さんと一緒にいた女性）

　渡辺さんは先月、事件の日以外にも4回、石を投げつけられ警察に相談していました。
　
　捜査関係者によりますと、過去の投石には、逮捕された少年らを含めて10人ほどが関与しているということです。

「渡辺さんが石投げられながら口論しながら、私がすぐに電話で110番にかけることになっていた」（渡辺さんと一緒にいた女性）

　渡辺さんは女性に自転車で逃げるよう指示。女性は公衆電話のある場所に行こうとしましたが…

「（堤防の）上からバーッと下りてきて、犯人が、私の顔にライトを当ててきたので、もう前が見えなくて…後ろ・前・上から石投げるという感じになった」（渡辺さんと一緒にいた女性）

　傷害致死の疑いで逮捕された2人は現役の大学生で、朝日大学は、硬式野球部員として公表。ほかにも元部員２人が、殺人の疑いで逮捕されています。

　大学は硬式野球部を無期限の活動中止としました。

　殺人の疑いで逮捕された3人のうち一部は、殺意はなかったと話しているということです。

（4月27日　15:40～放送　メ～テレ『アップ！』より）