出典:『<オトナの土ドラ>・隕石家族 #03【エースをねらえ!】』の番組情報(EPGから引用)
<オトナの土ドラ>・隕石家族 #03【エースをねらえ!】[字]
マザコンの和彦(天野ひろゆき)は、いまだ母・正子(松原智恵子)の言いなり。久美子(羽田美智子)や娘たちにも呆れられる中、53歳にして初の反抗期の顛末は?
番組内容
巨大隕石の地球到達まで、あと137日。マザコンの和彦(天野ひろゆき)は、いまだ母・正子(松原智恵子)のいいなりだ。子離れできていない正子は和彦の高血圧を心配して一緒に病院へ。検査結果で数値が高かった事から「食事は当分、私が管理します」と宣言。正子に嫌だと言えない和彦に対し、久美子(羽田美智子)と娘たちは「意気地がない」「だらしない」と容赦ない。
そんな現状を片瀬(中村俊介)に相談すると、「それも
番組内容2
奥さんが家を出た理由では?」と言われてしまい、かつて自分が片瀬に贈った「自分の気持ちに正直に」という言葉で励まし返される。そんな2人を隠れて見ている結月(北香那)と翔太(中尾暢樹)。「これは復讐。パパはきっと何か企んでるはず」と疑う結月だった。
帰宅した和彦は、夕食の席でも何かと世話を焼く正子に反抗するように小さな声で「クソババア」と呟き、さらに「お母さんが嫌いだ」と家族の前で言い放った。
番組内容3
翌朝、家を出て行く正子。心配になり家族総出で探すも見つからない。夕方になってようやく意外な場所で見つかった正子に対し和彦は…。53歳にして初の反抗期の顛末は?
一方、美咲(泉里香)は、中学時代の恩師であり現在同じ中学の教師仲間でもある森山(遼河はるひ)からお見合いを薦められる。森山自身は田舎に疎開するという。密かに森山を慕い、残りの4か月を一緒に過ごすつもりでいた美咲はショックを受け…。
出演者
羽田美智子
泉里香
北香那
中尾暢樹
ブラザートム
中村俊介
松原智恵子
天野ひろゆき
スタッフ
【企画・チーフプロデューサー】
市野直親(東海テレビ)
【原作・脚本】
小松江里子
【音楽】
富貴晴美
【主題歌】
PassCode「STARRY SKY」(ユニバーサル ミュージック)
【音楽制作】
藤田雅章(インスパイア・ホールディングス)
【プロデューサー】
松崎智宏(東海テレビ)
千葉行利(ケイファクトリー)
宮川晶(ケイファクトリー)
【演出】
千葉行利
スタッフ2
【制作】
東海テレビ
ケイファクトリー
ご案内
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【公式サイトURL】
https://www.tokai-tv.com/io/insekikazoku/
【公式ツイッター】
@tokaitv_dodra
【YouTube】
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- キャプテン
- 駄目
- 一同
- 高血圧
- トメ
- 自分
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『<オトナの土ドラ>・隕石家族 #03【エースをねらえ!】』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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♬~
(結月)[うちのパパは
紛れもなく マザコンだ]
♬~
[おばあちゃんが
子離れ できていないのにも
原因は あるけれど…]
♬~
(作動音)
(久美子)いってらっしゃい。
(和彦)ああ。
まただ!?
(和彦)どうした?
(久美子)お母さんよ。 毎回 毎回
よくも こう 手直しするもんだわ。
(和彦)まったくだな。
母さんも 何 考えてんだか。
あれだけ 家の中のことは ママに
任せろって 言ってんのにな。
ホントに 言ってるの?
ああ。 もちろんだよ。
≪(正子)和彦?
(和彦)うん?
(正子)はい これ。
ホント 大人になっても
世話が焼けるわね。
ゆうべ もみましたから。
(正子)あら そう。
顔色が よくないわね。
お薬 飲んだの?
(和彦)薬?
(正子)ほら。 高血圧の。
お母さん。 もう 飲んでも
あれが来るんですから。
そうですよ。
それに 数値も下がって
お医者さまも
もう 薬は いいって。
(正子)久美子さん。 今どきの
お医者さまの 言うことなんか
信用できますか。
もし あれが来る前に
和彦の身に 何かあったら
どうするんです?
ですけど…。
お母さんの 言うとおりですね。
ちゃんと いたします。
(正子)はい。 そうしてください。
(正子)あら。 また曲がってるわね。
さっき 直したのに。
(和彦)ホントだ。
ここ 曲がってる。
[これが ママが 純愛に走った
原因の 一つだ]
(結月)幾つになっても
おばあちゃんには
何も 言い返せないんだから。
(美咲)今に始まったことじゃ
ないでしょう。
あっ。 今日
体育朝礼の日だったんだ。
こっちも いまさら 体づくりしても
しょうがないんだけど。
(結月)ヤバい。 私も 今日
1限目から 取ってたんだ。
おお!? おはよう。
(翔太)おはよう。
(結月)昨日 遅番だったんだから
もっと 寝てたら いいのに。
(翔太)ああ。 いってらっしゃい。
(結月)いってらっしゃい。
(美咲)いってきます。
(翔太)おなか すいちゃった。
(結月)着替えてくる。
あっ。 帰り お店 寄るから。
(翔太)はーい。
おはようございます。
(正子)おはよう。
おはよう。
翔太君。 トースト 何枚?
(翔太)1枚。
(アナウンサー)地球に 接近している
巨大彗星は
残念ながら 軌道に 変化はなく
その距離 7億7, 324万kmにまで
近づいており
地球に 衝突するまで
あと 137日です。
[こんな 当たり前の
家族の 朝の風景も
あと 何日 持つのだろう?]
[だって もうすぐ
あれが落ちてきて
地球は 終わるのだから]
ホント
意気地がないんだから もう。
えっ!? やだ。
また 断水。
だよね。 もう。 全然
当てになんないんだから これ。
これだって お母さんの希望を
先にしたせいで
買えなかったんじゃない。
もう。
(正子)嫁の ジェットバスより
私のための リフォームをって。
(トメ)いいね。 あんたんとこは。
いつも 息子が 味方でさ。
(正子)昔からね
私の言うことは 何でも聞く
素直で いい子だったのよ。
(昭三)ちょっと。
3枚 めくっちゃ 駄目でしょ。
(正子)ああ。 ホント。
(トメ)もう うちなんかさ
中学んときだったから
もう 口は利かない。
目も合わせない。 小遣いは
財布から くすねてくって
そんなんだったけどね。
(昭三)反抗期だよ 反抗期。
男の子は 誰だって
一時は そうなるもんだ。
(正子)うちは
そうならなかったけどね。
(トメ)なった方が いいのよ。
はしか みたいなもんだから
年取れば 取るほど
ひどくなるって。
(正子)あら。 そうなの。
なかったから 私は 幸せな母親ね。
(職員)朝倉さん。
(武夫)うん?
(職員)今 電話があって
息子さん 倒れて
救急車で 運ばれたんですって。
(武夫)息子?
あれ? そんなの いたっけ?
(一同)いたわよ。 いたよ。
いたじゃないの。
(職員)行きましょう。
(武夫)ああ。 息子ね。
(昭三)息子さん
高血圧だって 言ってたな。
高血圧?
(昭三)ああ。
(トメ)高血圧は
いきなり くるからね。
☎
(風間)ひっきりなしだな。
まあ あと 4カ月
少しでも 心地よく
時間を つぶしたいんだろうな。
(久保田)ああ もう。
毎日 これじゃあ。
あっ。 俺 転職しようかな?
(和彦)何 言ってんだ?
一つのところにな
3年 辛抱できないやつはな
どこ 行っても 駄目なんだよ。
(久保田)3年?
(和彦)誰だよ。 この忙しいときに。
どうされましたでしょうか?
(正子)よかった。
無事なのね。
(和彦)うん。
母さん。 無事だから。
(正子)すぐ 病院 行って
もう一度
検査してもらってきてちょうだい。
☎
あっ。 あのね けさの
高血圧のことなら
先生が もう 大丈夫だって。
ちゃんと
検査してもらってきてくださいな。
もう だから
それ 大丈夫なんだって。
ちゃんと 検査 受けるんです。
(和彦)いやいや。 だから…。
(正子)和彦。 お母さんは…。
(和彦)痛てて…。
痛くない 痛くない。 はい はい。
何ですか? おっとっと。
いらっしゃいませ。
352円です。
(男性)はい。
500円 お預かりします。
(男性)すいません。 400字詰めの
原稿用紙って どこに あります?
あっ。 あちらの 文房具コーナーの
一番下にあります。
原稿用紙?
(芳子)変なもの 売れるね。
(通知音)
ちょっと ごめんね。
ねえ? どうしたらいいと思う?
(結月)何で 私に
相談すんのよ?
この前 鎌倉に行ったとき
もう一度 家を出て
一緒に 暮らそうって 言われたの。
(結月)だから 何で 娘の私に
そんなこと 話すの?
おかしいでしょ。
だって この秘密 知ってるの
結月だけだから。
(結月)家族と 純愛。
二つとも 欲しいんでしょ?
そんなことしたら
純愛だけに なっちゃうじゃない。
そうなのよ。
ママだって 分かってる。
けど パパも もう少し
何とか ならないのかしら?
結婚してから この方 全部
お母さんの 言いなりなんだから。
マンションで ずっと 家族 4人で
暮らしたかったのに
お父さんが 亡くなった後
訳 分かんないうちに 気付いたら
同居することに なってて。
あれだけ 嫌だって
言ったのに。
ママの言うことなんて
聞くふりだけで
いっつも いっつも
お母さんの味方して。
そんな パパの どこに
男として 夫としての魅力が
あると思う?
(結月)それは…。
分かんなくもないけど。
でしょ。 世の中の 妻が
一番 許せないのは
マザコン夫なんだから。
≪(ドアの開く音)
(香)おかえりなさい。 店長。
(翔太)おかえりなさい。
(店長)応募してきちゃった。
(翔太)えっ?
(店長)クラウドバーンズって 知ってる?
(翔太)はい。
(店長)あそこの社長が
残りの人生 どう 生きるか
これで 心打つ作文を 書けば…。
(店長)1億円 くれるらしいのよ。
(久美子・結月)1億!?
(店長)そう。 金持ちも 金の
使い方に 困っちゃったんだね。
そうだ。 原稿用紙に 手書きで
書かなくちゃいけない。
それの方が
気持ちが 伝わるんだって。
あっ。
《いらっしゃいませ》
だから みんな。
はっ。 こうしちゃいられない。
えっ?
原稿用紙 売り切れちゃう。
さあ 急いで。
(結月)いや。 私も?
いいから。 書いて 送れば
万が一ってこと あるでしょ。
ほら。 急いで。
ああ。 店長さん。
いい情報 教えてくれて
ありがとうございます。
急げ!
(店長)あっ…。
(店長)行っちゃったよ。
≪ああ!?
ごめん 翔太君。
ここ 立て替えておいてくれる?
(翔太)ああ はい。
急げ!
(結月)翔太 ごめん。
(店長)こう 思ったら 突き進む
タイプの お母さんなのね?
(翔太)ええ。
(店長)お父さん どういう人なの?
結月ちゃんとこ 居候してんだろ。
(翔太)ああ。 はい。
いい人ですよ。
(和彦)《そのこと
誰にも 言ってないだろうね?》
(翔太)《はい》
(和彦)《ネットで
知り合ったんだよ》
《隠すことはないと
思うんだけど》
《けれど
言わないでもらえないか?》
(翔太)《どうしてですか?》
《この年で ネットで
知り合ったなんて
恥ずかしいじゃないか》
(店長)いい人って
いい人なのかな?
(翔太)えっ?
(和彦)納期が 遅れたんだ。
直接 お店に
おわびしないで どうする?
あと 4カ月だとしても
小売店がある おかげで
われわれ メーカーは
成り立ってんだ。
そこんとこな
履き違えるんじゃないよ。
(久保田)はーい。
(和彦)「はーい」って。
おい。 言っとくがな これは
パワハラじゃないからな。
分かったな?
(久保田)はい。
≪いつも
お世話に なっております。
つまらないものですが
青柳の ういろう。
お口に合うか どうか
分かりませんけど。
(和彦)母さん。
どうしたの!?
(正子)今から 病院に
行こうと思ってね。
(和彦)病院!?
(風間)聞いたぞ。
高血圧なんだってな。 お母さんに
心配かけちゃ 駄目じゃないか。
ここはいいから すぐに 行けよ。
(和彦)だから 大丈夫なのよ。
(久保田)だからっすか。
かっかしちゃって。 体に悪いっすよ。
(和彦)お前にはな
普通に 腹立ってんだよ。
(正子)早く。 病院。 お母さんが
行かないと 行かないんだから。
(和彦)忙しいのよ。 母さん。
ちょっと。 力 強いね。 案外。
(結月)どうすんの この原稿用紙。
こんな 買っちゃって。
もう 締め切ったなんてね。
(結月)ホントさ
ママ せっかちなんだからさ。
でもさ きっと 何かの役に…。
(結月)ママ?
うん?
翔太の夕食 いらないから。
うん?
しばらく 店長さんとこ
泊まるんだって。
何かね また バイトの人が
辞めて 早番が続くみたい。
あら。 翔太君 頑張ってるわね。
人生って やっぱり
生きる目標が 必要なのよ。
結月は? 先のこと 考えてる?
先?
2人の将来。 あと 4カ月だけど
真剣に 考えてるのかなって。
私は 考えてなくも ないけど
翔太が どう 思ってるかな?
でも いいかげんじゃ ないから。
こうやって 一つ屋根の下で
暮らしてるんだし
きっと ちゃんと
考えてくれてるかなって。
はーい。
うまっ!
(正子)やはり 数値は
高かったんですよ。
ほら。 ここ ここ。
ほら。 ここ 見てごらんなさい。
血圧が 130を 超してます。
(結月)ホントだ。
けど 医者からは
あと 4カ月だし
この程度なら 大丈夫だと。
(正子)和彦。
(和彦)はい。
(正子)あなたには あと 4カ月
最後の一日まで
長生きしてもらわなくては
いけません。
(和彦)お母さんの お気持ちは
大変 ありがたいんですが。
ですがね。
(正子)あら。
ずいぶん 塩分が多いわね。
これも これも これも。 あれも。
控えめには してるんですけど。
(正子)大ざっぱにね。
花の生け方と おんなじ。
分かりました。
和彦の食事は これからは
当分 私が管理します。
(和彦・久美子)えっ?
(正子)いいですね?
でも そこまで なさらなくても。
(正子)和彦の命に
関わることです。
(美咲)オーバーだよ。
(正子)母親とは
子供の健康を 第一に
考えるものです。
あなたも 子供を持てば
分かります。
(美咲)あと 4カ月じゃ 無理。
(正子)そうだったわね。 失礼。
(正子)じゃあ いいですね?
えっ。
私は パパが いいなら。
お母さんに お任せします。
(美咲)私も 関係ないし。
(和彦)えっ…。
(結月)私も 別に。
(和彦)えっ…。
ですが あのう。
そこまではね お母さん。
(正子)そうそう。
メタボも 要注意ね。
塩分だけではなく
カロリーにも 気を付けないと。
(和彦)ですが お母さん。
そこまでは なさらなくても…。
(正子)和彦。
(和彦)はい。
(正子)あなたは この家の大黒柱。
命の果てる 最後の最後まで
家族のために 元気で
いなくては いけません。
分かりますね?
(和彦)は… はい。
(正子)和彦!
[それからの
パパの食事はというと…]
(正子)駄目。 このままで。
(和彦)ヤッホー! ヤッホー!
(一同)おいしそう!
(和彦)ヒュー! イェ~イ!
(和彦)イェイ…。 イェイ…。
(一同)いただきます。
おいしい! めっちゃ うまい!
(和彦)イェイ…。
(和彦)おいしい。
おすしよ。
(和彦)何カ月ぶりだ?
(結月)まだ 食べられるなんて。
(美咲)言っても 卵と サーモンと
かっぱ巻きだけどね。
えっ?
(正子)和彦は 駄目。
おしょうゆ抜きです。
(和彦)えっ!?
(一同)いただきます。
(和彦)えっ? えっ?
(正子)いただきます。
(和彦)えっ…。
えっ…。
(正子)うん。
(風間)おい。 今日 角の牛丼屋が
限定 100食で
牛丼ランチ やってるらしいぞ。
(一同)えっ!? 牛丼!?
(和彦)俺も 行こうかな?
(久保田)課長は 駄目っす。
(一同)ああ!?
終わっちゃう!?
(結月)嫌なら 嫌だって
言えば いいじゃん。
(和彦)でも 健康を
気にしてくれてだしな。
(美咲)ほっとけば
いいじゃない。
中学でも 生徒の自主性を
尊重して
教師は 余計なこと
言わないように してんだから。
そうそう。 パパは もう
れっきとした大人。
自分で 全部
決められるんだから。
好きにすれば
いいんじゃない?
(和彦)おい。 ずいぶん
人ごとじゃないか 今の言い方。
嫁は 家族の中の他人。
(和彦)えっ?
お母さんから
そう 言われましたから。
(結月)こんなことじゃ 最後の日を
家族 一緒に迎えるのは 無理だよ。
(和彦)えっ!?
(結月)いや。 私が 言いたいのは
もっと おばあちゃんに
言い返したら どうかっていうこと。
(美咲)そうよ。 だらしない。
娘たちの 言うとおり。
(和彦)そんなこと 言われてもな。
えっ?
お母さんに 怒られますよ。
(結月)その顔…。
(結月)おばあちゃんに そっくり。
ホント。
(美咲)似てる。 ヤバッ。
(結月)翔太。
(結月)翔太。
(翔太)うん?
(結月)大変なんだよ 今 うち。
(翔太)どうかしたの?
(結月)このまんまだと
ママ また 出てっちゃうかも。
(翔太)ああ…。
そのことなんだけどさ。
(結月)うん?
(和彦)妻や 娘たちが
みんな 似てるっていうんです。
母親の目に。
一番 そこだけは
似たくなかったんですが。
あの目で 言われると
子供のころから
何にも 言い返せなくなるんです。
情けない話ですが。
(片瀬)まあ そう 落ち込まずに。
(片瀬)うん?
食べないんですか?
ああ。 塩分と 脂分が。
(片瀬)ああ。
制限してるんでしたね。
(和彦)はい。
キャプテンは どうぞ。
(片瀬)じゃあ すいません。
私も 分かってるんです。
(和彦)こんな私を
家族が どう 思ってるか?
でも 反抗できなくて。
周りの同級生は
母親のことを あの ばばあとか
言ってましたけど
私は そんなこと
考えも できなくて。
(和彦)私は ずっと
母親の言うことを 聞いて
育ってきました。
母の期待に 応えることが
一番だと。
奥さんが 家を出た理由…。
それも 原因なんじゃ
ないですか?
ですよね。
でも 私には どうすることも。
この前 相手の女性に
告げたんです。
家族を捨てて
自分の元に 来てほしいって。
(和彦)えっ?
(片瀬)パノラマさんの
おかげです。
僕に
言ってくれたじゃないですか。
自分の気持ちに
正直に 生きた方が いいって。
だから 僕は 正直に 気持ちを
伝えることに したんです。
次は あなたの番です。
いや。 でも 僕は
キャプテンのようには。
(片瀬)人生 エースを ねらえです。
(和彦)エースを ねらえ?
とにかく 強気で
攻めていこうってことです。
頑張ってください。
応援してます。
♬~
(翔太)お父さんからは
言わないでほしいって
言われてたんだけど。
(結月)いつから 知ってた?
(翔太)この前 同窓会が
ここだったんだよ。
そのとき 偶然 見掛けて。
それで もしやって。
まあ お父さんが
言ってたように
ネットで 偶然
知り合っただけだと 思うよ。
(結月)偶然なわけ ないじゃない。
元 テニス部の キャプテン。
ママの彼氏だよ。 あの手この手で
捜し出したに 決まってるじゃん。
(結月)はっ!?
(翔太)うん?
キャプテンの身が 危ない。
(翔太)えっ?
復讐だよ。 パパは きっと
何か たくらんでるはず。
(翔太)そんな。 復讐だなんて。
(結月)どうしよう…。
(片瀬)先端っていうか…。
(和彦)先端って ここですか?
(片瀬)そっから くいくいって
押して。
(和彦)これを こう いく?
(片瀬)はい。
(和彦)やっぱりね 外側の方が
ぱって 出るんですよ。
《人生 エースを ねらえです》
(和彦)エースを ねらえだ。
よし。
(和彦)エースを ねらえだ。
よし。
ただいま。
(正子)おかえりなさい。
お夕飯 まだでしょ?
すぐ 用意しますからね。
(和彦)お母さん。
(正子)何です?
どうしたの?
いいえ。
遅くなりまして すみません。
(正子)うん。
(和彦)ああー。 駄目だ。
言えない。
≪(警報)
(結月)パパ! 大変。
あと5秒で 落ちてくるよ。
(和彦)何が?
(結月)隕石!
(和彦)隕石!?
(和彦)隕石が 来る…。
電車 電車は…。
どっから 落ちてくるんだ?
おい! 隕石は!?
夢か。
《頑張ってください。
応援してます》
♬~
(正子)はい どうぞ。
今日は 動悸や しびれは
なかった? 手足の むくみは?
(美咲)なかったって。
(正子)うん。
用心しないとね。 何にしろ。
(美咲)「なかなか 自覚症状が
出ないのが 高血圧だから」でしょ。
さあ いただきましょう。
(一同)いただきます。
(正子)どうかしたの?
和彦?
(和彦)くそばばあ。
えっ? 今 何て?
(美咲)「くそばばあ」
えっ?
(和彦)中学は 地元の公立に
行きたかったのに。
なのに 受験させられて
私立に 入れられた。
「和彦。 中学は受験して
私立に 行くのよね?」
部活は アメフト部に
入りたかったのに
危ないからと 反対されて。
「部活は 文化系にするわよね?
吹奏楽部は どう?」
将来は 電車の運転手に あれほど
なりたいって 言ってたのに。
「お父さんと同じ 電機メーカーに
就職するわよね?」
和彦。 何を…。
(和彦)せめて 結婚だけはと
母さんの持ってきた 見合いを
断って 久美子に決めたのに
ずっと そのことで
嫌みを 言われ続け
揚げ句に 高血圧だ 検査だ 薬だ。
大丈夫だと 言っているのに。
(正子)和彦。
何を言ってるの?
お母さんは
あなたのためを思って…。
僕は…。
母さんが 嫌いだ!
♬~
(正子)あの子が
あんなこと 言うなんて。
(正子)あなたのせいですよ。
あなたと 結婚したから
和彦は…。
(正子)もう 寝ます。
えっ…。
ああ!?
(翔太)大丈夫ですか?
(結月)くそばばあか。
言ったね。 パパも。
(美咲)よくも まあ
一つ一つ 覚えてたもんだ。
でも これも 役に立ったわね。
(結月)ねえ?
うん?
(結月)パパって 何歳だっけ?
うん? 53よ。
(美咲)遅過ぎる 反抗期だ。
(結月)ますます
大変なことに なっちった。
お父さん。 自分に もう
耐え切れなくなっちゃったんだよ。
知ってる? 超新星爆発って
(結月)超新星爆発?
(翔太)太陽より 重い星は
自分の重力に 耐え切れなくなり
最後に 大爆発を起こすんだ。
人間の 積もり積もった 思いも
重力の それと 同じ。
人間を 内部から 崩壊させる。
爆発した後は どうなんの?
ブラックホールに なるんだ。
(結月)聞いたことある。
暗黒の空間だよね。
(翔太)うん。
今の地球の科学じゃ
まだまだ 解明されてない
不思議な現象だね。
[パパの 超新星爆発に
ママの 純愛と家族]
[そして パパと
元 キャプテンの 密会]
[まさに わが家は
ブラックホールだ]
パパ?
言ってやったよ。
これで すっきりだ。
もう ママも 何の気兼ねも
しなくていいんだからな。
言いたいことはな
言えば いいんだよ。 うん。
(美咲)そうだ。 スーパーで 消しゴム
5個 買っといてほしいんだけど。
5個? 何に使うの?
(美咲)生徒が忘れてきちゃってさ
一応 持っとかないといけない…。
そうなんだ。
(結月)食べてないじゃん。
(翔太)うん? 食べる。
≪(ノック)
≪入りますね。
これ もう あなたに あげるわ。
えっ?
あのう。 ちょっと。 ちょっと。
待ってください。
何も 急に 出てくなんて。
(正子)もう タクシーは
呼んであります。 じゃあ。
ねえ? お母さん。 やだ。
ちょっと。
ねえ? みんな 止めて。
お母さんが デイケアホームに
荷物 持ってくって。
(結月)えっ? 入居するってこと?
(美咲)家 出てくの?
うん。
(結月)ちょっと パパ。 早く。
止めて。 ねえ。
(美咲)何か 気持ち 分かるわ。
(運転手)お客さん。 ガソリンが
高くてね。 大丈夫ですか?
(正子)はい。 出してください。
(結月)あっ。
(結月)行っちゃったよ。
あっ。 いいの?
うん。 じゃあ 仕事 行ってくる。
お母さん 血圧のことは
口実だけ。
ホントは 隕石が落ちてくる
そのときまで
息子の世話を
焼きたかったんじゃないかしら。
昔を 思い出して
少し さみしかったのかも。
お母さん もう二度と
戻ってこないつもりかもしれない。
(和彦)ああ すいません。
門倉ですけど 母が こちらに?
(職員)ああ 門倉 正子さんですね。
(和彦)ええ。
(職員)今日は まだ
来られてませんよ。
そんなはず ないんだけどな。
あのう。 来てるはずなんですけど。
(和彦)すいません。
うちの おばあちゃん…。
うちのっつうか 着物 着た
おばあちゃんなんですけど
見てません?
(男性)見てないです。
(和彦)見てないっすか。
(和彦)おお!?
♬~
(結月)どこ 行ったんだろ?
他に 行くとこなんか
あったかしら?
(結月)あっ。 パパ。
どう?
(和彦)いない。
えっ?
(和彦)どこだ?
≪(美咲)ママ!
美咲。
(美咲)今日は 有休 取った。
パパの会社にも電話しといたから。
(和彦)ああ。
(結月)お姉ちゃん。
(美咲)さすがの私も
おばあちゃんが
行方知れずなのに
知らん顔 できないしね。
じゃあ もう一度 みんなで
捜してくれるか?
ええ。
(結月)うん。
(美咲)うん。
≪(翔太)結月!
(結月)あっ。 翔太。
(翔太)駅前 見たけど
全然 いなかったです。
≪(救急車の サイレン)
まさか?
(和彦)何だ?
息子が 生きがいだったのに
生きる目標を 失って
お母さん…。
みんなも 捜そう。
美咲。 トメさん 知らない?
おばあちゃんの友達。
分かんない?
駄目。
まだ 家にも戻ってない。
(結月)おばあちゃん
どこ 行ったんだろ?
(美咲)もう
日も暮れるっていうのに。
警察に 捜索願 出した方が。
パパ。
(和彦)そうだな。
(美咲)無理 無理。 これだよ。
(美咲)警察なんか
当てになんないよ。
(女性)やっぱ 世の中
おかしくなってるよね。
見て。 この おばあちゃん。
(男性)何 これ? すげえ。
着物 着て バット 振ってる
ばあさんなんて 初めて 見たよ。
(結月)ちょっと。
ちょっと 見して。
あっ! おばあちゃんだ。
お母さん!
(和彦)ああ。
(翔太)あっちに
バッティングセンター ありましたよね。
そこに いるかも。
(翔太)ありがとうございます。
すいません。 お騒がせして。
ありがとうございます。
(昭三)もう 帰ろうよ。
(正子)まだまだ。
一本 かっとばすまでは。
(翔太)ああ。 いました いました。
(結月)いた。
(翔太)中 中。
パパ。
(翔太)お父さん。
(正子)えい。
(正子)あっ。 やった やった。
(トメ)ああ。 どうも。
(結月)おばあちゃん。
お母さん。
(和彦)ごめんなさい。
(トメ)あーあ。
大変だった。
朝から ボウリング
ダーツ 卓球って。
(昭三)それから ここのブースを
占領して
100球以上も 打ち続けてさ。
着物 着て ばあさんが
バット 振り回してんだ。
みんな 面白がって
写メ 撮りまくってさ。
パパに 見つけてほしかったのよ。
おばあちゃん。
(正子)ほら。
はなを ちーんと かんで。
(和彦)ちーん。
もう ホント いつまでも
子供なんだから。 もう。
もう 泣かないの。
≪お母さん。 失礼します。
お茶 お持ちしました。
はい。
「大好きな お母さんへ」
でも くそばばあだなんて。
お母さん。 うれしそうですよ。
えっ?
ああ!? ああ!? ああ!?
つる!? つる!? つる!?
つる!?
[こうして パパの 53歳の
反抗期は あっけなく終わった]
(女性)太り過ぎて 死んでやる。
あれが来る前に。
(一同)いただきます。
(正子)和彦。
[おばあちゃんは それでも
まだ 何かと
パパの心配をするが…]
[パパは もう 平気のようだ]
「これからは 自分らしく
生きようと 決めたらしい」
「自分に正直に」
「それが 何を
意味するかは 分からない」
「でも 今 このときの
家族の記録を
このボイスメモに
吹き込んでおく」
「いつか 宇宙に届いて
誰かに 聞いてもらうために」
(森山)隣の学区の
中学の先生でね いい人よ。
(森山)一度 会ってみたら?
(美咲)でも 私は 森山先生と
一緒に 最後まで 中学で
教師を
するつもりで いますから。
あと 4カ月。 ずっと 先生と
一緒に いられたら。
(森山)私ね
疎開することにしたの。
(美咲)えっ? 疎開?
(森山)田舎に帰って 土でも耕して
あと 4カ月 暮らそうって。
(美咲)どうしてですか?
私が中学生のころから ずっと
教師は 生きがいだ。 どんなことが
あっても 勤め続けると。
だから 私は 教員免許を取って
中学の先生に なったんです。
(森山)ごめんなさい。
もう 決めたの。
(美咲)そんな。
(森山)私は 一人で
そのときを 迎える。
でも 門倉さんは
そばに いてくれる 誰かと
一緒に 生きることを
考えてみて。 お願い。
(結月)ママ。 ちょっといい?
何?
やっぱり 伝えておかないとと
思って。
えっ? どうしたの?
(結月)これ 見てほしいの。
うん?
えっ!?
♬~
(美咲)許さない。
(田中)どうされたんですか?
(正子)あっ。 いえ。 あのう。
うちが 分からなくて。
(田中)あっ。 ここですけど。
(正子)ああ。
(田中)ああー。 こっちです。
こっち こっち こっち。
どうして?
どうして 2人が 会ってるの?
だから 何度も 言ってるように
私は パパが キャプテンに
近づいたんだと思う。
だから どうして?
(結月)だから それは…。
キャプテンの おかげです。
そんなこと ありません。
勇気を出した パノラマさんが
偉かったんですよ。
(和彦)いいえ。 キャプテンが
背中を 押してくれなかったら
できませんでした。
学生時代 マザコンだと
バレるのが 恥ずかしいから
あまり 友達を
つくらなかったんです。
つくったとしても
うわべの関係で。
今回のように 悩みを
相談することなんて
ありませんでしたから。
(片瀬)僕だって 同じです。
だから パノラマさんだけに
秘密を 打ち明けたんです。 でも。
どうかしたんですか?
駄目でした。
(和彦)えっ…。
(片瀬)家族の元に
残ることに したようです。
僕より 家族を選んだんです。
あと 4カ月。 どう 過ごしたら
いいんでしょうね?
キャプテン。
私が 一緒にいます。
(片瀬)えっ?
私が ずっと
そばに います。
♬~
(結月)えっ!?
あっ。 あっ。 何? 翔太!?
(悲鳴)
♬~
何!? 隕石!?
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