山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信

日本の状況

東京の感染者はもっと多いかも

慶應大学が新型コロナウイルスと関係ない手術目的で入院した患者さんのPCR検査を実施したところ、約6%(67人中4人)が陽性であった。より多くの検査が必要であるが、市中での感染はより蔓延している可能性がある。
http://www.hosp.keio.ac.jp/oshirase/important/detail/40171/4

東京の感染者数は減少しているのか?

日本の中で最も感染者の爆発的増加が心配されるのは首都東京です。図1は東京都が発表している日ごとの感染者数です。これを見ると4月7日の緊急事態宣言発令以降、ピークは過ぎたのではないか、やや減少傾向にあるのでは、と考えてしまいます。
しかし、図2の検査件数を見ると愕然とします。検査件数も同じように減っているのです。つまり感染者数が横ばいや減少しているように見えるのは、単に検査をしていないからだけなのです。
注目すべきは検査件数に対する陽性者の割合(陽性率)。東京は検査数が日ごとに大きくぶれているので、一週間ごとの陽性率を計算してみました。2月は3%、3月になって4%、7%と増加し、3月末には18%に急増、4月は19%を維持しています。検査件数には、同じ人に複数検査した件数も含まれているという事ですので、実際の陽性率はさらに高いと考えられます。これは危険領域です。非常に多くの陽性者を見逃している可能性が高いと推定されます。アメリカは日本よりはるかに多くの検査を行っていますが陽性率は20%程度で、専門家は、まだまだ陽性率が高すぎるので検査数を3倍は増やす必要があると訴えています。それが社会活動再開の最低条件だと主張しています。十分に検査をしているドイツは陽性率7%、韓国は3%です。20%以上の陽性率が続く東京は、非常に危険な状態と考えます。感染者数のみで一喜一憂するのではなく、真の姿をとらえる必要があります。
(検査数、陽性率に関するNew York Times誌の記事)
https://www.nytimes.com/interactive/2020/04/17/us/coronavirus-testing-states.html?smid=em-share
(東京都のデーター)
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
図1 東京都の陽性者数
図2 東京都の検査件数

厚生労働省の報告

4月18日までに111325件のPCR検査が行われています。4月17 日より、約5000件、増えています。現場の方の献身的なご努力に敬意を表しますが、検査を必要な時に必要なだけ安全に行わなければ、医療従事者の感染を減らすことが出来ません。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10912.html

都道府県別の検査数、感染者数

開発者がどなたかはわからないのですが、非常に有用なためリンクさせて頂きました
https://covid-2019.live/

都道府県別の感染病棟の利用率

福野泰介さんが開発。東京、愛知、大阪では、すでに感染病床が不足しているようです
https://www.stopcovid19.jp/あ
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