ヘッケランlevel99   作:とし3

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11巻が30日に届かずクゥ、クズがぁあああ!する予感。


ホニョペニョコlevel99

 休暇…それはナザリックに住むもの達の一番の難題。

 「何か困っている事は?」と聞かれた場合、不敬でなければ「休暇」と答えるの者が大半だ。

 

 そんな、ナザリックの住人達に最近一番人気な娯楽は映画である。

 その中でも圧倒的な支持を得ているのは〝智謀の王アインズ様vs邪悪な吸血鬼ホニョペニョコ〟と言うバトル物である。映像を通して改めてナザリックの偉大な支配者の凄さが堪能し、アインズ様が至高の御方達の武器を取りし戦う所で大半の下僕が感涙する。

 

 アインズは最初はこの戦いの公開をシャルティアに配慮して停止させたのだが、戦術の研究にしたいと言う守護者の熱い熱意と、シャルティア本人からもナザリックの為であればと賛同を得た事により公開に踏み切った。…アインズ様の配慮で架空の怪人ホニョペニョコと仮名にされたのが恩赦か恥辱かはシャルティアのみが知る。

 

 「ヤハリスバラシイ…」

 「この戦いの組み立て方は芸術的ですらあるね」

 

 休暇を得た研究熱心な2人が映像を見て感動する、特にリザードマンの件で戦術の大切さを教えて頂いたコキュートスは熱心だ。

 

 「ぼ、僕たちは間近で見てたけど…やっぱり凄いねアインズ様」

 「はぁ…それに引き換えシャル…じゃなかったホニョペニョコは」

 

 前の戦いでは周囲の警戒もあり、観戦を楽しめなかった双子もアインズ様の勇姿にメロメロだ。

 

 「グエーッ」

 「アナタは自分のやらかしたことを自覚し反省しなさい」

 

 やらかした張本人のシャルティアは、直に反逆をした事実を目撃させられて吐血する。

 実際の所、藤田和日郎作品なら自身の存在理由を否定し、全身から擬似体液を噴き出し自壊してしまうレベルのやらかしだ…それを自覚するのはキツかっただろう。

 …アウラとマーレも少しだけ心配そうにシャルティアを見つめていた。

 

 万雷の喝采の中、上映が終わる。

 

 皆が感想を述べながら席を立ち去っていく中、シャルティアとアルベドだけが席に残った。

彼女らの本当の目的の戦いはホニョペニョコ戦ではない、アルベド秘蔵の2本目の上映が始まる…

 

 その戦いはナザリック地下大墳墓に入り込んだ害蟲をアインズ様が退治する戦いであった。

 

 「ちゃんと録画していたとは流石でありんすねぇ‥」

 「当り前よ、準備は何時も万全だわ!」

 

 動画はバトルそっちのけでアインズ様の御姿を四方八方から撮影した編集動画、

彼女らのボルテージは、ガウンを投げ捨てたアインズ様のセクシー画像で最高潮に達する。

上半身裸でズボン1枚と脚甲、首輪とそこから垂れ下がる鎖がセクシーさを際立たせてた。

 

 「クフーッ、アインズ様かっけー、あのお美しいお体は、まるで極上の白磁みたいだわ!!」

 「はぁ…流石はアインズ様、メチャ至高(シコ)ボディでありんす」

 

 「ペロロンチーノ様がおっしゃってたメチャシコってこんな時に使うんですね、アインズ様」

 

 閉め切ってある上映ルームに響くマーレの声。

 アルベドとシャルティアが錆びついた機械人形のようにギギギギと入口の方に顔を向けると、

 そこには呆れた顔のアウラと、双子からシャルティアが落ち込んでいると聞いて急いで駆け付けたアインズ様が、絶望のオーラⅤを垂れ流しながら二人を見つめていた。

 

 




マーレ「はぁ…アインズ様メチャシコです」
アインズ「お、落ち着くのだマーレよ、それはヤバイ」


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