――シャルティア・ブラッドフォールンに再び反旗の恐れあり――
その一報を聞きつけたアインズは、事実関係を確かめるためアルベドを護衛に付け、
急ぎシャルティア・ブラッドフォールンの元へと駆けつけた。
反応のないシャルティアに怒るアルベドを押え、アインズはシャルティアの状況を観察する。
するとシャルティアは奇妙な笑顔を浮かべ、ポツリポツリを言葉を話し始めた。
「オーバーロード11巻がついに発売!これは実に、実にめでたい事でありんす。
まさか、表紙の帯にアニメ2期決定が書かれてるとは、実に嬉しいサプライズでありんした。
発行部数も累計300万部を超え、ゲーム化企画も進行中だと後書きに書かれるていんす‥」
目の焦点のあってないシャルティアが呟いている謎の内容を聞いていたアインズとアルベドは、今のシャルティアがどんな状態なのかを理解する。
‥オーバーロード11巻の発売までは、まだ5日もあるのだ、つまりこの状態は。
「「また洗脳されている…」」
万全な対策をしていたはずのシャルティアが、再び洗脳されている状況に対し警戒度を上げる。
未知なる敵の情報を得るために、アルベドは11巻の内容をシャルティアに問いかけた。
「では聞くけどシャルティア、11巻の第三章のサブタイトルは一体なに?具体的なあらすじを言ってみなさい!それが本物ならね!」
アルベドの問いかけに対し、勝ち組ヒロインが決定したかのようにドヤ顔を決めるシャルティアが、やれやれ仕方ないでありんすね‥と言った感じで返答をする。
「‥そこで三章の事をピンポイントで聞いてしまうアルベドに同情を隠せなせん。
まあ、11巻のどこを見てもシャルティア・ブラッドフォールンがweb版のように再びメインのヒロインとして大活躍する巻でありんすし、どこのページを指定しても大して変わりせんが。
そうそう、11巻の三章でありんしたね?三章のサブタイトルは『血の狂乱』、クアゴアを虐殺して『血の狂乱』が発動してしまう所を、アインズ様の熱い抱擁によりペロロンチーノ様が定められた血の狂乱を抑え込むと言う11巻屈指の名シーンがありんす。」
詰まることなく11巻の内容を具体的に話すシャルティアにアルベドは驚愕する。アインズの方に視線を移して様子を伺うが、アインズは一切動揺する事無く無言でシャルティアを見つめてた。
「そうそう、三章には11巻の表紙で出ていたフロスト・ドラゴンが出るんでありんすよ。
今ではすっかりコメディ要因に陥ったチビすけが戦うんでありんすが‥」
(今ではすっかりコメディ要因はアナタの事でしょ!)とアルベドが内心思っていた所。
シャルティアに対し、無言を貫いていたアインズが不意に口を開いて語り掛けた。
「…アウラの攻撃がフロスト・ドラゴンに命中、傷口から噴き出す白濁したフロスト・ドラゴンの体液が褐色のアウラの肌に大量に…」
‥アインズまでも変な事を言い出す、この予想外の脅威に対面したアルベドが取った行動は。
「11巻4章…そうね11巻の最後の話でアインズ様はお世継ぎを作る事を決意なされて、
超位魔法《ウィッシュ・アポン・ア・スター/星に願いを》を使い股間に立派なチン○を…」
あえてこの変な流れに乗り、願望を垂れ流した。
謎の洗脳攻撃は9月30日までナザリック全体に拡大し、各地で謎の嘘バレが語られた。
なお、どこまでが本当に洗脳され、どこまでが欲望を垂れ流してたのかは不明である。
後日、例のあの人の残した遺産から、傾城傾国を真似して作られたマジックアイテムである、
るし☆ふぁー「ネタバレをする奴に明日ない!これは誅殺である!!」
今回の話は後で削除すると思います。