武漢市、感染死亡者を50%増に修正、過少報告認める

今月3日、武漢の国際空港の構内を消毒する作業員/Wang He/Getty Images AsiaPac/Getty Images

今月3日、武漢の国際空港の構内を消毒する作業員/Wang He/Getty Images AsiaPac/Getty Images

(CNN) 新型コロナウイルスの感染が世界で最初に確認された中国・湖北省武漢市は17日、公式な死者数を上方修正し、これまで公表していた2579人より1290人多いと発表した。約50%増となる。確認された感染者数も325人上乗せした。

修正の理由について、自宅での死亡例や医療現場が混乱する中で犠牲者数の報告より治療に注力した影響、さまざまな政府機関や民間部門からの数値の集計作業の遅れに言及した。

その上で「歴史への説明責任」や、住民や犠牲者への配慮を踏まえて実施したとも主張。率直かつ透明性を持った情報の公開やデータの正確さを保証するのも目的とした。

今回の修正を受け同市での累計感染者数は5万333人、死者は3869人となった。

中国の国家衛生健康委員会によると、今月17日時点での全国での死者数は3342人で、武漢市による修正発表前の数字となっている。

中国政府が発表する国内の感染者数や死者数、感染源、初動対応をめぐってはこれまでも透明性を欠くと国際社会の疑念を招いており、今回の過少報告の発覚が不信感を一層募らせる可能性もある。

中国は既に今年1、2両月、3度にわたって感染者数などの集計方法を変更した。また、米AP通信は今週、中国指導部は新型コロナ感染の封じ込めに重要だった最初の6日間に危機の広がりについて国民に伝えなかった疑いがあると報道。

この報道は国家衛生健康委員会との間で交わされた秘密の電話会議に絡む漏えいした文書を引用していた。感染の悲惨さを示す内部的な証拠も既にあったともしていた。

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