東大落ちredくんの英語の勉強方法 | 東大風雅(東大首席点)のブログ

東大落ちredくんの英語の勉強方法

red 英語

 目次 
・まえがき
・筆者プロフィール
・第1部 英語学習の基本姿勢
序章 英語学習の基本姿勢
第1章 単語を暗記するという単純作業の重要性
第2章 文法の学習について
コラム 〜語法は大切〜
第3章 英文解釈(構文)の学習について
第4章 長文の学習について
第5章 英作文の学習について
・第2部 英文の読み方(読む際に意識すべきこと) 
文章の構造を予測しながら読もう
一文一文の構造を予測しながら読もう
返り読みはするな
頭の中で訳すな
目的は問題を解くことである
読む際に強弱をつけよう
・第3部 東大英語と格闘する
序章  東大英語で求められている力
設問別対策
第1章 大意要約
第2章 文補充(パラグラフ整序)
第3章 自由英作文
第4章 和文英訳
第5章 リスニング(←リスニングの勉強法はここで!)
第6章 誤文指摘(整序)
第7章 英文和訳
第8章 長文総合問題
(東大で出題される問題形式の多くは他大学でも出題されますので、東大志望以外の方も一読するとよいと思います。)
・あとがき 
・まえがき
一介の大学生にすぎない私の記事を有料で買って頂き、本当にありがとうございます。あなたの英語学習に少しでも役に立てば幸いです。
私の英語の勉強法は、受験生時代に様々な方の指導を受けたり、参考書で勉強したりする中で培われたものであり、私を指導してくださった先生方、そして私が使った参考書の著者の皆様の力無くしてこの記事を書くことはできませんでした。多大なる感謝を表明し、私の記憶している限りで参考書の名前や講座の名前をここに列挙致します。
SEG(中学生時代,多読の授業を受けていました)
駿台予備学校の講座
高2(Sα)英語,高3東大英語,東大文系演習コース(LX)
高校の英語の先生方
英語の勉強法を教えてくださった東大生のKさん
使用した参考書
『英文読解の透視図』『システム英単語』『速読英熟語』『EverGreen』『Next Stage』『東京大学への英語(駿台文庫)』『東京大学の英語(河合出版)』『ドラゴンイングリッシュ』『東大英語総講義』『東大入試詳解 25カ年(駿台文庫)』『英文解釈の技術100』『東大英単語熟語 鉄壁』『ファイナル英文法(桐原出版)』『頻出英文法語法1000(桐原出版)』
筆者プロフィール:
都内の非進学校(東大への進学者数5人以下)から駿台予備学校御茶ノ水校の東大文系演習コースでの浪人を経て、東京大学文科二類に合格。IELTSでスコア7.0(TOEFL95相当)を所持(2019年3月に受験)。 東大模試での最高得点は95点(第二回東大オープン)、順位は全国17位。年長から小2までの2年半ほどのアメリカ滞在歴はあるものの、高2で初めて過去問を解いた際には40点も得点できず、高2同日では60点だったが、2019年の本試験では90点。現役時の東大模試では70点台後半から80点台後半ほどの得点だったが,一浪時は85点前後から95点ほど。英語のチューター(計画立案、進捗管理、模試分析)も勤めている。
第1部 英語学習の基本姿勢
英語学習を進めるにあたって重要なことは、段階的にやるということです。おそらく英語が伸びない人の多くは、段階を踏まずに勉強しています。
読み始める前に!あなたの英語学習は今どの段階なのか?をチェック。はいを選んだ方は次の質問に進んでください。
単語帳を完璧にしましたか?(最低でも9割以上)
→いいえの方は一章から読み始めてください。
文法を体系的に理解し、説明できるようになっていますか?(文法の問題集を〜周したからと言ってこれができるとは限りません)
→いいえの方は二章からどうぞ。
構文の勉強を終え、一文一文を読む作業においてつまずいたせいで失点してしまう頻度がかなり少ないですか?
→いいえの方は三章からどうぞ。
長文を読み慣れ、志望校の過去問を時間内に解き終えることができますか?
→いいえの方は4章からどうぞ。
第1章 単語を暗記するという単純作業の重要性
第一に、泥臭い暗記が重要です。単語帳を覚えるというのは、面倒な作業ですが、極めて重要です。たまに単語帳をやらずに、長文を読んでその単語を覚えるという方がいらっしゃいますが、単語帳に載っている単語は試験によく出る単語です。そして多くの単語帳は、東大に出るレベルの単語ならしっかりと網羅しています。(東大の過去問を解いたことがある方ならわかると思いますが、実は東大では難しい単語はあまり出題されません。)なので、まずは絶対に単語帳を覚えましょう。正直、3周ですべて覚えられるという人は少数派でしょう。隙間時間を活用し、何周もして完璧にしましょう。そして、逆説的かもしれませんが、単語帳を持ち歩くのをさっさとやめてしまいましょう。私の知り合いで英語がとてもできる方も言っていたのですが、模試の前に単語帳をめくっている人は、個人的にはちょっと理解できません。単語は受験勉強を始めてすぐに集中的に覚え、そしてそれ以降は定期的に反復する程度にとどめておくべきものであって、いつまでもだらだらとやるものではない、と考えているからです。あと、私としては、できる限り隙間時間を活用してやるべきことであり、座ってやる時間を取りすぎるのは良くない、と考えています。
ちなみに、私はシステム英単語を受験勉強の開始後すぐに始め、冬までには暗記し終えました。
まとめ:
単語は単語帳で暗記せよ。単語は短期集中で覚え、それ以降は定期的にチェックするにとどめよ。隙間時間を活用せよ。
オススメ単語帳:
有名どころであれば割とどれでもよい。私はシステム英単語を使っていて、2冊目として軽く鉄壁をやったが,正直システム英単語で十分だと思う。
やる時期:
東大受験生は高2の間にはやっておくべきです。早ければ早いほど良く、早めに頭に入れてあとは復習するだけという段階まで進みましょう。
第2章 文法の学習について
ここを疎かにしている人は本当に多いです。例えば、ネクステを3周して全部の答えを覚えたから文法の勉強は終わり!などと考えているそこのあなた!大変まずいです。単語と文法は英語学習の基本であり、これができていないとそれ以降の勉強も厳しくなります。文法は文法事項毎にしっかりと理解に努め、さらにそれを問題集などでアウトプットすることで定着させましょう。この時注意すべきなのは、文法事項を実際に使えるようになるには読んで理解するだけでなく、説明できるようにする必要があるという点です。そして問題集を解く際に間違えた場合、答えを確認するだけでなく、どの文法事項の理解度が足りなかったのかを分析するようにしてください。そのために、解く段階でその選択肢を選んだ理由を説明できるようにしましょう。
まとめ:
文法は全ての基本。徹底的に定着させよう。問題集を解いただけ、はNG。説明できるまでやろう。
オススメ参考書:
インプット→
高校の授業、スタディサプリの英文法の授業、Evergreen
アウトプット→
ネクステ、スクランブル、Vintageなどの網羅系。わからなかったところはロイヤル英文法なども活用して理解に努めるとなお良い。
やる時期:
こちらも早ければ早いほど良い。東大受験生なら高2のうちにやっておこう。
コラム 〜語法は大切〜
語法、勉強してますか?語法なんて、、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は語法問題はセンターでも私大でも頻出ですし、これをわかっていなければ英作文も書けません。語法は理屈抜きでしっかり覚えましょう。
第3章 英文解釈(構文)の学習について
最近では、英文解釈は軽視される傾向にあります。受験生の間だけではなく、指導者の間でもそのような傾向がありますが、これは大きな誤解です。最近流行りの4技能重視について色々と言いたいことはありますが、それは置いておいて、ここでは英文解釈の重要性とその学習について書きます。
まず、英文解釈とは、英文一文一文を丁寧に読み、和訳できるようになることを目的とした勉強です。最近では速読が重視される傾向にあり、長文をたくさん読めば速読できるようになる、と言われがちですが、これは誤りです。当たり前ですが、一文一文の意味が正確にわからなければ、誤読が発生する確率が高くなります。ですから、単語と文法を固めたらまずは英文解釈の勉強をしましょう。ここで重要なのは、参考書を解く際に必ず文の構造を解析し(SVOなどを振る)、それに基づいて和訳することです。ただし、初見では〜のような形がある、ということを知らなければ解けない問題もありますから、考えすぎず、構造がわからない時はすぐに答えを見て、そして可能であれば自分でその構造の例文を作り、説明できるようにしましょう。あるいは、同じ構文の練習問題がついている問題集なら、それを解くのも手です。ちなみに私が所属していた駿台予備学校の高2クラスでは英文解釈を徹底的に学習しました。
まとめ:
英文解釈は軽視されがちだがとても重要!一文一文を読む力を養おう。初見の際は考えすぎず答えを見て、形をそのまま覚えよう。アウトプットも忘れずに!
オススメ参考書:
初心者向け(=初めて構文の勉強をする人向け)→
入門英文解釈の技術70,英文読解 基本はここだ!など。とりあえず本屋で有名どころを見てみて、やりやすいかどうかで選んでみてください。
ある程度英語に自信がある人向け(=構文の勉強は一応したが、自分の志望校のレベルが高く、一文一文の読みで詰まってしまうせいで失点してしまっている人)→
ポレポレ、英文解釈の技術100、英文読解の透視図(←イチオシ)
英語に極めて自信がある人向け(=東大模試などで高得点を取っており、英語学習を趣味としている人) 英文解体新書(←受験後に取り組む問題集としてもオススメ。受験レベルの英語と実用レベルの英語の橋渡しに。)
取り組む時期:
高3の夏休みに入る前に終わらせたい。できれば高2の春にやって、高3の4月までに終わらせておく。
第4章 長文の学習について
最後に、受験英語の中心である長文の学習について。今までの章で紹介したことをしっかりとやってきている人であれば、後は慣れるだけです。ですが、いくつか注意すべき点がありますから、そこを中心に書いていきます。まず、長文でつまずいてしまった場合、自分に1〜3章までのどの段階の力が不足しているのか?を分析してください。単語が原因なのか、知らない文法事項が出てきたのか、知らない構文が出てきたのか。そして、どこが原因なのかがわかったら、しっかりと前の段階に一度戻って、穴を埋めてください。これをしなければ長文の勉強をする意義がなくなってしまいます。このように、数をこなすだけでなく、同じ長文を丁寧に解くことも重要です。
また、基本的に長文に関しては問題集をやるよりも志望大学の過去問を解く方が良いです。ですが、長すぎて集中力が続かないな、と思った場合は、自分が読める語数より少しだけ多い語数の長文が多く載った問題集を購入して解いてみてください。また、記述式の問題が多い大学を受験される方は、できる限り記述式の問題集を解いた方が良いです。
オススメ参考書:
志望大学の過去問、あるいは志望大学より少し簡単な大学の過去問
やる時期:
高3の夏休み〜最後まで(開始は早ければ早いほど良いが1〜3章の学習を疎かにしてはならない。)
第5章 英作文の学習について 
英作文は「作文」とはいうものの、実際には表現や構成を暗記することが重要です。まず、文法や語法などの基礎が固まっていることを前提に、例文集を覚えます。さらに、英文の書き方を学びます。具体例としては、
譲歩と逆接を活用する
理由を挙げ、さらにその理由まで書いてみる(理由の理由)
具体例を挙げる
主張をするタイプの問題で、自身の立場と逆の立場をとるとどのような不都合が生じるかを書く
などが挙げられますが、このような手法を自分の中でそれに必要な表現とともに蓄積することが大切です。そのためには、自分が解いた問題の解答例に出てくる表現を覚えたり、解答例を暗記することが効果的です。特に解答例暗記は、構成と表現の暗記を同時に行えるので、とても役に立ちます。
まとめ:
英作文では表現を暗記せよ。英文の書き方を学べ。解答例暗記をするとなおよい。
オススメ参考書:
英文の書き方について項目別にまとめているものならなんでも良いですが、特にオススメなのは『東大英語総講義』の英作文の章です。おすすめ例文集→『ドラゴンイングリッシュ』←例文が少ないため、挫折しにくい
やる時期:
1~3章の勉強がしっかりとできていれば、いつ始めても良いですが、本格的に始めるのは高3の夏休みあるいは高3の9月からが良いです。
第6章 模試の復習について
模試は受けただけで終わりではない、とよく言われますが、具体的な復習の方法に関しては個人に任せているイメージがあります。そこで、この章では模試の復習方法について具体的に書きます。
0.模試を受ける意味
・自分の位置を知る
・自分の弱点を知る(ただし、あまりに勉強をしていない状況で受けても、自分の弱点が明瞭にならないので、あまり意味がない)
・自分の答案のクセなどを分析し、修正する。
1.模試が終わってすぐ→
まず、試験時間中に時間が足りず解き終わらなかった問題としばらく戦ってみましょう。その後、自己採点を行い(この際、採点基準を想像しながら採点すると良い)、間違えた問題については、答えを確認して終わるだけでなく、どうすれば解けたのか、まで考えます。具体的には、1〜3章のうちのどの能力の不足によるミスに当たるのかを分析し、抜けが多く見られる場合は復習も検討するなど、勉強の仕方についても見直す必要があります。(ただし、勉強の成果が出るためにはある程度時間が必要なので、すぐに勉強法を変える必要はない)さらに、自分がわからなかった表現や単語(特に、単語帳に載っており覚えたはずなのに忘れていた単語)をまとめるノートを作るとなおよいです。
2.答案が返ってきてから→
自己採点と照らし合わせながら、自己採点では点が入っていたが、実際には入っていない部分に特に注意しながら見ましょう。(主観的には入っていると思っていた要素が、客観的に見ると入っていないというのはあまり好ましい状況ではないため。)さらに、問題ごとの得点についても注意し、特に低い点数の部分(=苦手な部分)についてはどうすれば得点をあげられるかを考え、勉強時間を多く割り振るようにしましょう。
第2部 英文の読み方について
この部では、英文を読む際に意識すべきことについて書きます。いくつかありますので、順番に。
第1章 先を予測しながら読もう
 
英文を読む際、この先はどのように展開するのか?ということをある程度考えながら読み進めましょう。例えば、This is one reason.だったり、one reason is..ときたら、おそらくその後は一つ目の理由に関する説明が続き、そこが終わった後に二つ目の理由に関する説明が続く、と予想できますよね。他にも、譲歩が来たら必ず逆接が来るはずですし、疑問文が来たらその答えが後にあるはずですね。このように、後に何が続くか?ということを予想しながら読み進め、時には少し先を読んで文章全体の構成を捉えることによって、今何について論じているのか、ということが明瞭になり、文章が読みやすくなります。
第2章 一文一文の構造を予測しながら読もう 
英文を読む際に、この文はどんな構造なんだろう?と考えながら読み進めましょう。例えば、文がWhetherで始まったら、あなたは何を考えますか?恐らく英語が得意な人の多くは、無意識の内に「Whetherは副詞節と名詞節のどちらかをとり、その判断方法は二つある。一つ目は、副詞節ならばor notが省略できないため、もしor notがなければ必ず名詞節である。二つ目は、その節が終わった後にSとなりうる名詞があれば、副詞節で、そのあとに動詞が続けば、名詞節である。」ということを意識的あるいは無意識的に考えるはずです。このように、どのような構文なのか?ということをいくつかの可能性を考えながら予想し、判断材料が揃った時点で確定させます。
第3章 返り読みはするな
 
英語と日本語では語順が異なりますよね。日本語では形容詞は基本的に前にありますが、英語では関係詞によって後ろに形容詞節がつく場合もあります。しかし、英語を読む際に日本語の語順に直していると時間がかかってしまいますので、そのまま読みましょう。最初はできないかもしれませんが、慣れてくるとできるようになりますので、頑張って慣らしましょう。
第4章 頭の中で訳すな
 
矛盾するようですが、最初は頭の中で訳しても良いです。しかし、慣れてきたら訳さなくても意味が取れる箇所は出来る限りそのまま意味を取りましょう。(どうしてもできないところは和訳しても良いです。)つまり、毎回和訳しなくても読めるようにすることによって、読むスピードを上げる必要性があるのです。(ただし、訳せと言われたら訳せる、という状況にしておく必要はあります。)
第5章 目的は問題を解くこと。文章全体を読むことではない
文章を読むことが問題を解くための基本なのは間違い無いですし、文章全体をしっかりと理解できればそれに越した事はないです。ですが、文章を読んでいる時にわからない部分はやはり出てきます。その時、それが問題を解くのにあまり必要がない部分であれば、飛ばして良いです。また、後まで読み進めることで前の部分の意味がわかるということもあります。ですから、設問の種類にもよりますが,文章全体の意味を無理に理解しようとせずに、問題を解くことを優先してください。もしそれが原因で後の部分が分からなくなってしまった場合、もう一度戻ればよいだけです。
第6章 読む際に強弱をつけよう
あなたは日本語の文章を読む時、すべての文を同じように読みますか?恐らく多くの人は読まないはずです。それと同様に、英語においても読む際には強弱をつけるべきです。具体例であれば割とスピードアップして読み、筆者の主張など重要な部分に関してはゆっくりと読む。これを意識してみましょう。
第3部 東大英語と格闘する
序章 東大英語で求められる力 
まず、東大志望の方は全員、英語の入試問題の出題意図と、東京大学が発表しているアドミッションポリシーをご覧になり、過去問とも一度本気で戦ってみてください。「敵を知り己を知れば百戦あやうからず」、と言いますが、そのためにこの作業は極めて重要です。
さて、実際に東大の英語で求められている力について。まず、東大の英語で重視されていることとして、読む速さ、書く速さがあります。東大の英語ではとにかく時間が足りない。高2生の大半は解き終えることすらできないでしょう。この能力は一朝一夕で培えるものではありませんから、上に挙げたことを意識しながら英文を読む中で少しずつスピードを上げるしかありません。次に、日本語での表現力が重視されています。1Aの要約や4Bの和訳など、答案作成能力が必要とされる問題が多いので、英語力だけでは高得点を取ることはできません。最後に、幅広い英語力が求められています。東大ではリスニングが全体の1/4ほどの比重を占めており、英作文も1/5〜1/4程度の比重を占めています。リーディングだけでなく、ライティング、リスニングの力も必要になってきます。
設問別対策 
(東京大学の過去問とその解答などを適宜参照しながら読んでみてください。)
第1章 大意要約
1Aは大意要約です。この設問で、東大は①日本語の表現力②構成や論理を意識して英語を読む力を求めています。①についてですが、要約問題では、和訳をつなぎ合わせても答案ができないことに注意が必要です。訳しただけでは文字数が足りない(東大の要約は文字数がきつい)、あるいは意味が不明瞭になってしまう、ということが多いです。つまり、そのまま訳すのではなく、必要に応じて和訳を言い換える必要があります。②についてですが、要約は一見すると答えが受験生の数だけ存在するもののように思えますが、実際はほとんど一意に定まります。論理を追っていくことによって答えが定まるのです。(ディスコースマーカーに着目する。そして、周りとの関係に応じて答えに含めるか含めないかを決める→答えにある要素が入るかどうかはその要素自身が決めるのではなく、他の要素によって決まる。→受験生が恣意的に決めるものではないことに注意)当たり前かもしれませんが、字数に応じて優先度を考えながら要素を入れましょう。要素は大体4〜5個あると考えられますから、草稿欄を利用して要素を箇条書きで書き出したあと、それを答案にしましょう。
要約に(基本的に)含めない要素をここで列挙しておきます。反復、具体例、比喩、譲歩。ですが、文章によっては具体例を抽象化してまとめる必要があるものもありますので、臨機応変に。また、要約問題では、要旨をまとめよ、と指示される場合と、要約せよ、と指示される場合があります。前者の場合、基本的には筆者が言いたいことを書けばよいのですが、後者の場合、論理をできる限り忠実に反映する必要があることに注意してください。(筆者の言いたいことをまとめただけでは点数は来ない)
cf.英文の読み方 1,6(構造的な読み方について書きました)
第2章 文補充(パラグラフ整序)
1Bはパラグラフ整序,あるいは文補充です。この設問も1Aと似たような力を求めています。ただし、記号なので表現力は必要ありません。文章の構成,論理に着目して読む力が重要です。
答えを決める際の有力なヒント
ディスコースマーカー
近い内容の選択肢は近くに置かれる
固有名詞の説明(固有名詞は最初に出てきた時に最も詳しく説明され、2回目に出てくる時にはその説明は省かれ、簡潔になる)
冠詞の有無や変化(前の部分で定義したものに関してはtheがついたりする
時制の変化(時制で選択肢をグループ分けしてみよう)
選択肢を見る前に自分の中で答えを類推しておこう。すぐに選択肢を見てしまうとかえって苦しくなる
第3章 自由英作 
2Aは自由英作です。英作文の勉強法を参照していただければ大体はわかると思いますが、10分前後しか時間をかけられないので、日ごろから例文などを徹底的に暗記し、自分が表現したい内容を書くための英語がなるべく早く出てくるようにしておきましょう。また、内容を決める際は、自分が書ける内容を選びましょう。内容がいくら良くても、結局文法で減点されてしまうことになります。注意点としては、まず、論理の飛躍がないかどうかに注意してください。論理の飛躍があると大きく減点される可能性が非常に高いですし、自分では筋が通っていると考えた部分であっても第三者から見ると飛躍している場合があります。ですので、書き上げた答案はできる限り添削してもらいましょう。また、ミスのチェックも絶対に必要です。その際には、ある程度項目別にミスがないかをチェックすることが重要です。ミスしやすい部分としては、スペル、主語と動詞の一致(特に三単現のsや単数複数など)が挙げられますから、特にそこに注意して自分の答案を分析しましょう。
 
第4章 和文英訳
2Bはここ最近では和文英訳となっています。和文英訳では、決まった表現を暗記しておきそれを適用することが大事になります。また、シンプルに書くと言う意識も大切です。(直訳しすぎて文法的におかしい答案になってしまうことがないようにしてください) また、東大においてもある程度難しい日本語の英訳が求められることも多いので、和文和訳の力(=ある日本語を別の日本語に言い換える力)も大切です。時間を5分強しかかけられないため、とにかく表現を蓄積しておくことが大事です。 
第5章 リスニング
https://lexy-a.hatenablog.com/entry/2020/02/27/164005 こちらのブログを参照してください。(私が書いた記事です)
また、私の友人であるAsumy君(英強です)のキャスのリンクがこちらです。東大英語リスニングで20点以上を安定させる方法について話してくれています。こちらも参照。
 https://twitcasting.tv/ymsn91418633/show/
https://twitter.com/i/events/1239375881031708672
↑スライドです。
第6章 誤文指摘(整序)
4Aは整序or誤文指摘です。この問題では、①意味を考えながら読むこと②文法や語法を正確に押さえていること が重要になってきます。
まず、①についてですが、4Aではパラグラフ毎に、文法的あるいは文脈的な誤りを含んだ文があり、その文を特定する必要があります。そのためには、一文一文を構造的に読むと同時に、意味が分からなくなった時点でその文に誤りがあり、そのせいで読めなくなっているのではないか?と疑う姿勢が必要です。つまり、意味を考えながら読むことによって誤りがある部分に気付くことができきるのです。誤文指摘では意味は重要ではないと考えられがちですが、実は意味も重要なのです。整序においても、意味から形を推測することができますので、①は重要です。
次に②についてですが、やはり意味よりも形で間違っていることが判断できるのがベストです。ですから、文法や語法の知識はしっかりと蓄えておきましょう。
第7章 英文和訳
4Bは英文和訳です。英文和訳で求められる力は二つあります。まず、「一文一文を正確に訳す力」です。これは英文解釈の練習などを通して鍛えられるもので、とりあえずは直訳でもいいので構造をしっかりと把握できるようにすることが大切です。次に、「日本語での表現力」です。直訳か意訳か、は受験英語における永遠のテーマだと思いますが、私の意見としては基本直訳(ただし単語帳で覚えた意味を当てはめても意味が通じない場合、類推して言い換える)、意訳するときは採点者に自分が構造を理解しているということを伝えられるような訳し方をする、ということが重要だと考えています。(例えば、受け身だからと言ってSとOを逆にして訳すのはあまり好ましくありません。また、入試で求められていることは和訳であって翻訳ではないので、上手い訳にする必要もありません。構造がわかっていることが示せていて、かつ、不自然な日本語でなければ十分なのです。)
第8章 長文総合問題
5について。5は長文の総合問題です。小説やエッセイが出題されます。この大問は、英語を普通に勉強しているだけではなかなか養えない力が必要です。まず、英単語帳には載っていない日常で使うような単語を知っている必要性があります。これに関しては、後述する方法によりそのような単語を蓄積していくしかありません。さらに、指示語の対象や登場人物同士の関係に注意する必要がありますが、これは普段の読書+それが英語になったときにいかに速く読めるかで決まります。つまり、基本的には慣れが必要です。慣れるための手段をいくつかあげておきます。
洋書を読む→難しすぎるものはやめたほうがいいです。最初は薄いものから。オススメは小学生のころ皆さんが日本語で読んだようなもの(例えば『デルトラクエスト』、『ダレン・シャン』『ガフールの勇者たち』など)です。自分の好きな本の英訳もオススメです。
神戸大学や明治大学理工学部の過去問を解く。これらの大学の過去問では小説が出題されていますので、どんどん練習に使いましょう。(この中で、日常に関する語彙を蓄積しましょう)
大まかに必要な力を言うと、1番は文章全体の構造を理解するなど、木を見る力。2番は英作文の力。3番はリスニングの力。4番は一文一文を正確に読む文法や語法の力などの枝を見る力。5番は多岐にわたるジャンルの長文を素早く読む力。が必要です。
・あとがき
私が今までの英語学習で意識するようにしている事をできる限り言語化した結果できたのが当記事になります。予備校などで教わる内容を含め、できる限り詳細に書いたので、是非参考にしてください。ただし、勉強法には王道はありません。あくまでこれは参考にするに留め、試行錯誤の中で、自分に最適な勉強法を探しながら受験勉強を続けてください。英語は、国際社会においてますます重要性を増しています。さらに、英語を学習することで、多くの媒体から情報を得られるようになり、視野を広げられます。この記事は少しでもそのための助けになれば、と思い執筆しました。皆様の英語学習に少しでも役立てていただければ幸いです。


東大リスニング

東大リスニングの勉強法についてよく聞かれるので簡単に答えます。模試や去年の結果でも0-2ミスなので、受かってもないのに語るな、とか的外れな批判は控えていただけると幸いです。
 
まず、読めないものは聴けません。リスニングの問題を解くためには少なくともあのリスニングの速度以上の速さで文章が読めなければいけません。そこをクリアするのが1番大切です。あとはやり方と慣れで点数は伸びます。
(リスニングを苦手とする人の多くはおそらくクリアしてません。)
次に、選択肢の先読みについて。5分では足りません。最低8分、できれば10分取ってください。それが取れないとしたら他の設問にかける時間を削ってください。(そのためにもリーディングの訓練は重要です。)
 
最後に、解き方について。まず問題を読んで主題を掴みます。例えば今年なら子育てについての話で、二項対立があって、などを把握します。次に、問題や選択肢を実際に読んで、何を重点的に聞くべきなのかを把握します。そして問題に関係があると思われるところは、特に集中して聴くことが重要です。選択肢のキーワードに丸をつけておくのも有効ですし、選択肢を読むだけでほとんど答えが決まってしまう問題もありますので、できる限り選択肢はしっかりと読むと良いです。
 
数値を聞かれた時 頭の中で英語と数字の変換が間に合わないという人は、とりあえずそのまま英語を書いといて、後で戻しましょう。選択肢に数字がある場合は、英語に直しておきましょう。
 
メモを取るか何もせず聴くか?
 
向き不向きがあります。TOEFLなどのリスニングを視野に入れているならメモを取って聴く練習もした方がいいです。ですが、東大リスニング程度の長さならメモなしでも十分に戦えますので、お好きな方を。
 
ここで述べたことをやってもらえれば20点は超えると思います。

Asumy

ライブ履歴 - Asumy (@ymsn91418633) - ツイキャス
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