今からわしが描く「シン・ゴジラ」の批評は、「ネタバレ」充満だから、まだ観てない人、観ようと思っている人は、絶対読まない方がいい。
注意喚起しておく。「ネタバレ」だぞ。「ネタバレ」!
「シン・ゴジラ」はレビューでは大好評のようだ。
だがわしは期待が大きすぎたのか、失望してしまった。
そこでトッキーの評価を聴いてみたら、やっぱり高評価だった。
人は幼いころ観たゴジラのどこに魅力を覚えたか、自分が育っていくうちに、ゴジラに何を求めるようになったか、各人全然違ってしまう。
だから、どんな感想があってもいいのだ。
正しい感想なんかない。
わしの期待したゴジラの見せ方と、作品としてのゴジラへの期待が「シン・ゴジラ」では両方裏切られた。
第一に、官僚VSゴジラの構図が感情移入できない。
あの政治家や官僚のペラペラ早口は退屈すぎて、聞いていられない。
まるで緊急事態法が必要と言っているようで、政治的すぎる。
いくら緊急事態の法整備が現代の日本に出来てないからと言っても、危機を前にしてあれほど政治家や官僚が硬直した議論をするとは思えない。
第二に、アメリカ帰りの女性の実在感がなくて笑ってしまう。
ガッジーラなんて言わなくてもいい。
第三に、あんな姿の芋虫がゴジラになってはいけない。
あんな変態をもしハリウッドがやったらボロクソに文句言ったはずである。
本家・日本があんな反則をやって、日本人が許すのは疑問だ。
ゴジラは初めからゴジラの姿で出現しなければならない。
なぜなら、「神秘性」が失われるからだ。
第四に、あんな無敵の光線が出るようになってもいけない。
どんどんハイパーになっていったら、いずれ翼が生えて飛ぶこともアリになってしまう。
第五に、超絶な力を持つゴジラに対して、あんなに原始的な攻撃でぶっ倒して、しかもその隙に口から凝固剤注入なんて、そんな幼稚な作戦が成功するわけがない。
第六に、多国籍軍の核攻撃という緊迫感が全然伝わらない。
第七に、突っ立ったまま終わるというのが、まるで原発を暗示しているようでシラケる。
第八に、大人向けの映画になり過ぎていて、新たな子供のファンを増やせない。
第九に、ゴジラの心理的な怖さを感じない。
こう書くと、ボロクソな評価だが、まったく一個人の評価なので無視してくれ。
ゴジラを語ると、クソマニアがぎゃんぎゃん言って来るので、ウザい。
一人、一人、別々の感想があってよい。