登録日:2014/04/04 (金) 01:13:00
更新日:2020/04/12 Sun 11:39:40
所要時間:約 5 分で読めます
「コジマ・イズ・ゴッド!コジマ・イズ・ゴッド!!コジマ・イズ・ゴッド!!!」
概要
メタルギア2にて、マクドネル(教官)・ミラーの名前で初登場。
次世代ハイテク特殊部隊「FOXHOUND」の鬼教官。サングラスと金髪オールバックがトレードマーク。
本名は項目名の通りカズヒラ・ミラーだが、隊員からは敬意をこめてマスター・ミラーと呼ばれる。
ソリッド・スネークも教え子の一人であり、
ザンジバーランドと
シャドーモセス事件では彼の無線アドバイザーも務めた。
元々日系三世の設定だったが、後に変更され日本人の母とアメリカ人の父を持つ日系二世となっている。
当初は国籍を持っていなかったが、後にアメリカ国籍を取得。
既婚ではあるが妻と別居し、一人娘のキャサリーと2人暮らしをしていた。
若い頃は
ビッグボスと共に傭兵として世界を回り、MSF「国境無き軍隊」の副司令官も務めていた。
現在と比べると軽い性格で、頻繁にボケを飛ばしたりボスとダンボールの中でイチャついたりしていた。
スネーク親子の両方を無線でサポートした稀有な人物。
各作品での活躍(時系列順)
平和と和平のブルース
CVは
杉田智和
1947年生まれ。日本人の母と、米軍将校の父の間に生まれる。
日本の陸上自衛隊に所属していたが後に渡米、紆余曲折あり帰国と渡米を繰り返し、傭兵として各地を転戦する。
自衛隊での実務経験だけで実戦経験はないにも関わらず指揮官としてゲリラの一部隊を率いていたが、ビッグボスと敵対し敗北。味方を囮にして逃げようとしたところを地雷で負傷して捕らえられる。
その後、診療所に担ぎ込まれたところでボスの勧誘を受け、仲間になる条件として数々の勝負を仕掛けるが全戦全敗。
銃の分解組み立てや釣り勝負等は普通に完敗。大食い勝負は「サバイバルビュアー」という反則技を使われ惨敗。
その後意気投合、共に国境無き軍隊を設立する。
この頃からすでに金髪オールバックとグラサンという出で立ちだった。
27歳。
ビッグボスと共に国境無き軍隊を運営していたが、コスタリカにて
ガルベス教授と
パスの依頼を受け、報酬の洋上プラントにマザーベースを築く。
もっぱら無線でスネークをサポートし、アドバイスをくれる。
MSFの拡大に情熱を燃やしており、終盤に完成した
メタルギアZEKEへ核弾頭を搭載した。
マザーベース副司令官として全体の運営もこなす有能な人物。全ての能力が高く、どの班に所属させても一線級の成果を挙げてくれるが、女癖が悪くMSFの女性スタッフを食い散らかしている。
それが原因でトラブルになり、罰としてボスからサウナ掃除一年を命じられるなど二枚目半なキャラクター。
ブリーフィングでは日本の知識(パラメディックとは違って普通に正確)を度々教えてくれる。
話題は操作方法に始まり日本の平和憲法や専守防衛の正当性、ペプシNEXの宣伝まで様々。「裸になって何が悪い!」などアレなセリフも飛び出した。
特殊ミッションでは
彼とデートできるが、基本的に何をやっても好感度が上がる。台詞も全体的にホモくさい。
パリジェンヌに憧れがあるらしく、フランス人のセシールには何かと絡んでいく。
共に冒頭の「コジマ・イズ・ゴッド!」を叫び合った仲だが、セシールは彼のことは何とも思っていないようだ。
相変わらずグラサンは必需品で、風呂に入る時も外さない。
なお、劇中曲「恋の抑止力」は彼が作詞作曲したという設定。だがしかし音痴。
「なーな!なーな!なーな!なーな!なー(ry」
全ミッションをSランクでクリアすると、彼と
謎の人物との通信を盗聴したテープが手に入るが…
過去作にも出演済みだが、生前の彼が声とムービー付きで見られるのはこの作品が初。
28歳。
国連IAEAのマザーベース査察に備え、ZEKEと核弾頭を海中に秘匿。戦力の大半と何割かの人員を地上に移す。
しかしそれが仇となり、謎の部隊XOFによって強襲を受けMSFは壊滅、多くの人員の命が失われてしまう。
ストーリーがストーリーだけに、PWで見せたコミカルな面は鳴りを潜める。(ただし『デジャヴ・ミッション』は除く)
マザーベース壊滅から9年後。
ビッグボスや
オセロット等と共に再び部隊を結成。死んでいった仲間達の復讐を誓う。
GZの事件で右腕と左足、更に両目の視力を失っている。この事件で左腕を失ったスネークは高性能義手を用いるが、彼は「幻肢痛(ファントムペイン)」を忘れないためにあえて義肢を用いず杖を使う。マザーベースを襲った首謀者であるサイファー、そして襲撃を手引した裏切り者への報復心はもはや妄執の域となっている。
本作の彼は報復心
とケミカルバーガーのキメ過ぎで相当に変わってしまっており、仲間達への猜疑心すら芽生えてしまうほど。
ラストシーンで、なぜ彼がソリッド・スネークたちを育成する事になるのか、その一端が語られる。
服装も前作から大きく変わり、帽子をかぶっている。
完全に復讐の鬼と成り果てたかというと意外とそうでもなく、
ボスの誕生日を笑顔で祝ったり、少年兵達に危害を加えないように指示している(メタ的な事情を言えばCEROが上がるから)。
また、DDを保護した際も異様にはしゃいでいる。
ボスとオセロットに内緒でハンバーガーショップを経営しており、コードトーカーをモニターにして新商品開発に日々勤しんでいる。
マザーベース内では相変わらずモテており、女性隊員の間ではオセロット派とミラー派に分かれているらしい。ちなみにボスは「みんなのボス」なので派閥は存在しない。
初登場作品。
FOXHOUNDの教官として、ビッグボスの息子であるソリッド・スネークをサポートする。
彼がいなければ、多くのプレイヤーは硫酸のトラップを突破できなかっただろう。
かつての戦友ビッグボスとは敵対、殺害を手助け(実際は生きてるが)する形になってしまったが、彼のリアクションは特にない。
まあこの時点では若い頃の設定なんぞなかったんだから当たり前だが。
『TPP』のビッグボスが事を知った際にと決意した為である。上述したようにそのシーンは『TPP』の最終盤で見ることが出来る。
再びスネークの作戦サポート要員として登場。CVは
銀河万丈
現在は退役し、アラスカ・スカウトの教官を務めている。そのためサバイバル技術やアラスカの動植物、環境に詳しい。
任務遂行(ゲームプレイ)の心構え等について詳しくレクチャーしてくれる。「いつ長いデモが始まるかわからん」
実は作中でのミラーは
リキッド・スネークの変装であった事が判明する。
ちなみにこの変装、オクトパスのように徹底的に擬態したわけでもなく、髪をくくりサングラスを着用しただけ。声もリキッドのまま。
もっとも、この時スネークはリキッドと面識がなく声も知らずマスターとも疎遠であったし、かつ杉田氏と銀河万丈氏の声質も物真似が出来るくらい似ているので、信じてしまうのも致し方ないかもしれない。
さらに言うと英語版のCVもリキッド役のカム・クラーク氏が演じている。
潜入中のスネークはナノマシンによる体内通信を行っているという設定なので、外見は彼には見えないはずだがなぜか変装はしている。
(メタ的なことを言えばプレイヤーを欺くためではある。実際変装中はスネークではなくプレイヤーに対しての忠告も何度か行う)
中盤、ハインドD戦でミラーに通信すると応答しないのはこのため。
本物のミラーは作戦の三日前、自宅でトレーニング中のところにリキッド達の襲撃を受けて殺害されていた。
享年58歳。彼の死はPWの年表にも記載されている。
人物像
スネークのパートナーという事やPWでのコミカルなテープ会話から
強者に縋って自分のアイデンティティを主張する面
が伺える。
事実、幼少期は自身のコンプレックスを「俺は勝利者の国の子だ」と言い父に庇護される形で誤魔化し、MSFを巨大な組織に発展させた件にしても(ミラー自身の立ち回り方も見事ではあったが)結局はスネークを欲しがったサイファー(ゼロ少佐)にいいように使われているに過ぎなかった(ただしゼロ自身はミラーのことは嫌いではないようだが)。
ただし、「長年アメリカに寄生していた」TPPにおいて「俺はかつてサイファーに寄生していた」との言が見られ、自覚していた様子。
また両津よろしく儲け話に目がなく、どんな相手とでもコネクションを築こうとするという、良く言えばバイタリティ豊か。悪く言えば節操が無い。
営業トークが得意で、実戦経験もなしにゲリラの指導教官の地位をゲットしたりと相当に口達者なようだ。
PWラストで戦争ビジネスのビジョンを語った際は、スネークに先にやるべき事があると認識の甘さを指摘されている。(ただしあくまでその戦いが厳しいものになると言っているだけで、スネーク自身も比較的乗り気だったが)
また、グルメで歌が好き(ただしド下手)で脱ぎ上戸な面があったり、女性を口説こうとしたりパスに下ネタをふるなどやや公私混同が多すぎるきらいもある。実際、女性関係をスネークにたしなめられ、挙句に鉄拳制裁を受けたこともある。
上記の通り一見すると立場を悪用している軽い性格の腰巾着的存在のように見える面が強いものの、パス曰く「一見、軽いようで心の内を悟らせない油断できない男」と認識されているように心の奥底には熱い心と信念を持つ漢であり、スネークと対立してガチで殴り合いをしたり、前述の傭兵時代の戦いがスネークに戦場での敵味方の認識を改めさせる経緯になる等、スネークにとっては彼も立派な戦士であり戦友と呼ぶべき存在と思われているようだ(ただしPWでの極秘盗聴テープの件のようにある程度手綱を握られている所もあるが)。
ミラーの思想、行動の元には、戦争や国の思惑に左右され、ミラーが20代の頃に亡くなった両親の存在がある。戦後間もない頃、横須賀でアメリカ兵の「相手」をし続けた母親は、ミラーがアメリカから帰国した頃に病が悪化し、ミラーのことを忘れてしまっていた(おそらく梅毒によるもので、進駐軍相手に売春を行っていたことが示唆されている)。ミラーが自衛隊に入隊して2年後、死亡した。
ミラーの父親は、ベトナム戦争でミラーとは別の息子を亡くしてしまっていた。それに離婚も重なったことで、ミラーが来た時には講師の仕事を辞めてしまっており、覇気を失っていた。当時はベトナム戦争の最中であり、国外では戦争が行われていながら国内は反戦、平和が声高に叫ばれていた。ミラーが再びアメリカに渡った頃には既に死亡していた。拳銃自殺によるものであった。ミラーの両親は「戦争」によって命を奪われたのだ。
このことによって、ミラーには「戦争」や「政治」による人生への介入に対しての強い忌避感が生まれた(以下の台詞にその心情がよく表れている)。
俺は戦争で生まれたんだ。だが、戦争で死にたくない。国家の事情で死ぬのも、貧しく生きるのも嫌だ。戸籍や生まれで、運命づけられるのも嫌だ。
ボス、あんたといると、そうはならない気がするんだ。
その他
ピースウォーカーの宣伝の一環として、彼(正確には
中の人)がパーソナリティを務めるラジオ「カズラジ」が配信された。
テイルズオブシリーズのアルヴィン(CV杉田)のコスチュームにミラーのサングラスがある。
追記修正はカズとデートしてからお願いします