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【私のルールブック】(235) 私の仕事の大半は準備…準備が終われば後は身を任せるのみ

準備することの大切さを、より痛感する今日この頃。元々、性格的に準備することは苦ではないのです。というか、好きと言っていいぐらい。競艇も、レースを観るよりも予想している時のほうが楽しかったりして。いや、それはちょっと違うか。まぁ、要するに仕事における準備ですよね。例えば、『バイキング』(フジテレビ系)ならば、前日には凡そ翌日扱う話題は決まっています。当然、出来得る限りニュースを観て、新聞に目を通して、情報番組も観れるものは観て、情報収集に努めるわけです。因みに、情報収集の際はインターネットも活用します。SNS嫌いの私ですが、今のご時世、これはもう致し方ありません。そして当日の朝、楽屋に入り、完成した構成本に目を通しながら、「ここではこの出演者に話を振ろう」「こっちではこの方に話して頂こう」と、出演者のキャラクターやネタに対する得手不得手を踏まえつつ、尚且つ偏った論調に終始しないようバランスを取りながら、よりスタジオトークが活性化されるようにペンを入れていく。構成本の仕上がり具合によっては、この部分はカットして、こことあそこを入れ替えて等々、やることは山積み。とのことから、私の構成本は走り書きで真っ黒に埋まっていたりするんですよね。ただ、そこは生放送ですから、思い通りには行かないわけです。正直、そんなことだらけ。「この話題は軽めに済ませよう」と思っていたら、予想外に出演者がヒートアップして、大幅に押してしまったり。

両論併記になるように事前アンケートを取って頂いているのですが、蓋を開けてみたら出演者の意見が真逆に変わっていたり。予想以上にヤバい話題に進んでしまい、榎並アナウンサーがひとり青褪めたり(笑)。目論見通りに行った例など皆無と言っていいと思います。しかし、それこそが生放送の面白味であり、醍醐味と捉えるならば、それらをも想定した準備が必要となるわけですが…。確かに、そう思った時期も一瞬ありました。ガッチガチに固めてね。ただ、今は止めています。準備はきちんとやるけれど、不測の事態にどのように対応できるかのほうが重要ですし、やっていて面白いですから。準備に拘り過ぎると余白が無くなってしまうといいますか、遊びが失われてしまう。バイキングは報道ではありませんし、あれだけの芸人さんやタレントさん、ミュージシャンの方まで出演して下さっているわけですから、好きなように話して頂いて、それで収拾がつかなくなったら私が叱られればいいだけの話。予定調和になってしまっては、それこそ生放送感は失われてしまいますからね。ただ、だからこそこれまでとは違った、これまで以上の準備が必要になった気がします。余白を持たせつつも、何かがあった時に軌道修正をするには、相応の準備なくして成り立ちませんから。そう考えると、私の仕事の大部分は準備をすることなのかなと。準備を終えてしまえば、後は身を任せるだけというか、感覚の作業になりますからね。なので、今夜もひとりシコシコと、準備に努めるわけです。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2020年2月13日号掲載
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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

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