マスターベーションは「ひとりエッチ」や「オナニー」、「自慰」などなどいろんな呼ばれ方をしますが、意味することは“自分自身でする性的行為”、つまり、性器やからだを自分で刺激して、気持ちよくなるということ。
基本的にひとりですることだから、なんとなく話題にしづらさを感じる人もいるかも。
でも性欲はなにも異常ではなく、健全で自然な生理的欲求ですから、むしろ、きちんとした情報を得られずに、不適切な方法で続けるマスターベーションのほうが危険な場合もあるんです。
自分のためにも、正しい情報を知っておくことはとっても大切なんですね。
登場人物
ヒカルくん
水戸市在住の県立高校の1年生、16歳。
サッカー部(補欠)。
好きな食べ物は納豆。ペニー
ヒカルくんのカラダの一部であり、無二の親友。
ヒカルくんにいつも痛い目にあわされて悲しい思いをしている。
「もっと大事にして欲しい」
その思いを伝えるべくペニーは一心発起し、コミュニケーション能力を身につけた。モヤパン
乙女たちの恋愛や性のモヤモヤから生まれた謎の妖精。悩める乙女を救うために存在するが、男の子のこともよく知っているから時々ヒカルくんにアドバイスをしにくる。
男の子のオナニーの3つのポイント
- 1.
- オナニーのしすぎはカラダに悪いなんてことはないから、自由にたくさんやってOK。
- 2.
- 強グリップ・床オナ・足ピンは膣内射精障害の原因に。
- 3.
- 清潔な手でしよう。
- 4.
- マナーをまもって、一人の空間でしよう。

ヒカルくんがマスターベーションを覚えたのは中学1年生のとき。友達に教えてもらったのだそうです。それ以来ハマってしまって、今では毎日しています。
部活の仲間とは、マスターベーションのやり方や回数についてもオープンに話す仲です。
ネットなどで水着の女の子を見るとムラムラ…、自分の意志に関係なくムクムクふくらむカラダの一部を、ついつい触りたくなっちゃう!そんな日々を過ごしています。
あー!またコマチちゃんのこと考えてたら、でっかくなってきちゃったよー。
この前も男友達とエロい話してたらでっかくなっちゃって、帰り道歩きづらくて困っちゃったんだよなあ〜。
それにしてもこいつ、時と場所を選ばないで突然でっかくなるなぁ…(ゴソゴソ…)。
い、イタいじゃないか!やめろォォォォ!

えっ!なんだお前!なんで話してんの?なんかキモッ!
何いってんだよ!キミの一部だぞ!ほら、“ねもと”がつながってるだろ。
ボクの名前は「ペニー」!よろしく!
う、うん…よろしく。
ヒカルくん、まだカラダがイタいよ…、イタタタ…。
君がオナニーするようになってからず〜っと耐えていたけど、ヒカルくんは僕を強くこすり過ぎだぞ!おかげで僕は、慢性全身やけど状態だよ。
もう少し扱いに注意してもらわないと困るよー!

それは悪かった!でもさ、気持ちよくてついついゴシゴシしちゃうんだよね。
こうやってベッドにうつ伏せになって、シーツにこすりつける。それ!ゴシゴシ…

ギャー!焼けるー!!!
ちょっと待ってヒカルくん!そんなやり方してると将来大変な目に合うわよ!
え!だ、だれ!?

わたしの名前は「モヤパン」。たくさんの人たちに正しい“性の知識”を伝授するために生まれた妖精なのよ。
妖精…って感じじゃないけど?
うるさいわね。妖精ったら妖精なのよ。
とにかく今日はあんたたちにマスターベーションについて教えるためにやってきたわ。
もしかして、オナニーのやりすぎを注意しにきたの???
そうじゃないわよ。ヒカルくん、マスターベーションをするのは悪いことじゃないわ。自分で自分の性欲をコントロールできるようにしたり、自分のカラダをよく知ることができる、とっても大切な行為だからたくさんやっていいのよ。
だけどね、不適切なやり方でやってしまうと、ペニーが刺激を感じづらくなったり、将来子どもが欲しいと思ったときにできづらくなったりっていうトラブルにつながってしまうから注意してね。
やっぱり!なんか最近刺激に対して鈍感になってきたような気がしてたんだ…。怖いよ、ヒカルくん。
ふーん。そんなの本当かな?学校でもそんなこと言われてないぞ。
たしかに学校ではマスターベーションについて教えてくれないわよね。「マスターベーション世界調査」によると、日本はマスターベーションについて学んだ人の割合がわずか12%で、ロシアとならんで世界最下位だったわ。
だけど、世の中には学校では習わないけれど、大事なこともあるのよ!
マスターベーションの知識も、学校では教えないけど大切なことの一つ。特に「やってはいけないマスターベーションの方法」については、ちゃーんと理解しておく必要があるわ。
確かにオレもオナニーのことは友達から聞いて知ったしなぁ。ところで、やってはいけないマスターベーションってどんなの?
思ったよりものわかりがいいわね。
まずひとつめに、ヒカルくんがさっきやっていたような、ベッドに強くこすりつけるやり方は超キケンよ。ほかにも机の角とか、床にこすりつける…いわゆる「床オナ」ってやつね。
床オナを続けて“強い刺激”に慣れちゃうと、実際のセックスの刺激では快感を感じられなくなってしまうわよ。
そっか。友達が「こすりつけると気持ちイイぜ!」って言ってたから真似してたけど、キケンだったんだなぁ。ペニー、ごめんな。
わかってくれてうれしいよ!
ヒカルくん、じゃあこすりつけるんじゃなく、自分で握ってやる場合どんなふうにしているか見せてみて。
ちょっとはずかしいけど…まずはこうして、ペニーを強く握って…!

ギャー!苦しい!苦しい!
ヒカルくん、ストーップ!
ハイ、これがやってはいけないやり方の2つ目、強グリップ!
そんなに強く握ってやったら、さっきの床オナと同じように、将来セックスで快感を得られなくなってしまうわ!
えええ!強くにぎったほうが気持ちいいのに。
ヒカルくん、頼むからやさしく扱っておくれよ!
危険なやり方の3つ目は、足をピーンと伸ばしてするマスターベーションで「足ピン」と呼ばれるやり方よ。
この「足ピン」を続けていると、セックスのときにきちんと射精できなくなってしまう危険性があるわ。

セックスのときに女性の膣内できちんと射精できなくなることを「膣内射精障害」というのだけれど、「床オナ・強グリップ・足ピン」の3つは、この膣内射精障害の原因になるキケンなやり方ワン・ツー・スリーなの。
わかった?
うん。床オナ・強グリップ・足ピンが膣内射精障害の原因ワン・ツー・スリーなんだね。ちょっとメモっておくよ。(カキカキ…)
ヒカルくん、それ宿題のノートだよ。
それとちょっと気になったんだけど、ヒカルくん、マスターベーションするときは清潔な手でペニーを触るようにしてる?
手は…ペニーを触ったあとは洗うようにしてるけど…。部活終わりで汚い手のままで触っちゃってるかも。でもどうせあとでお風呂入るんだし、大丈夫でしょ?
ひかるくん、ペニーはこう見えてデリケートなのよ。汚い手で触ると、細菌が入って病気になってしまうかもしれないわよ。
ううう…そんなのいやだ〜(泣)
ヒカルくん、オナニーのときはキレイな手でやさしく握るって約束して!
なんだか気をつけることばっかりでめんどくさいな…。
めんどくさくて悪かったわね。
でも今日言ったことを守れば、マスターベーションは自由にいくらでも楽しんでいいものなのよ。
でも、学校でも教えてくれないってことは、やっぱりあんまりよくないことなんじゃないの?「やりすぎると死ぬ」なんていう話もきいたことがあるよ。
やりすぎて死ぬ、なんてことはないから安心しなさい。
学校で教えないのはいろいろワケがあるんでしょうけど、自分の身体を深く知ったり、性欲をコントロールできるようにするためにもマスターベーションは決して悪いことではないのよ。
そうなんだ!今までなんだか後ろめたくてコソコソやっていたけど、これからは自信をもって堂々とオナニーするぞ!
あ、最後にマスターベーションのマナーを伝えておくわ!
マスターベーションはどこでもしていいわけじゃないのは分かるわよね?
ちゃんと自分の部屋とか、一人になれる場所でするのがマナーよ。たとえ家族であっても、人前でするのはマナー違反だからね!
それと、あなたのマスターベーションの話を聞きたくない人もいるかもしれないから。マスターベーションについて誰かに話すときは「この話、していい?」とか「苦手じゃない?」と聞いてから話すことがおすすめよ。
わかった!周りの人に迷惑をかけないように、マナーを守ってオナニーするぞ!
僕にも迷惑かけないように、やさしく刺激してね!
男の子のオナニーの3つのポイント
- 1.
- オナニーのしすぎはカラダに悪いなんてことはないから、自由にたくさんやってOK。
- 2.
- 強グリップ・床オナ・足ピンは膣内射精障害の原因に。
- 3.
- 清潔な手でしよう。
- 4.
- マナーをまもって、一人の空間でしよう。

ひとことアドバイス!
10代の男性の1割以上が床オナ常習犯と言われているわ。(「オナニー国勢調査/TENGAヘルスケア」より)
友達がやってそうだったら注意してあげてね。それと、もしも日常生活に支障が出るほど夢中になったり、コントロールできないという感覚があるのであれば、心療内科や思春期外来などの医療機関を受診してね!
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