登録日:2020/04/09 Thu 11:10:37
更新日:2020/04/15 Wed 04:45:49NEW!
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……通達する。我々は全人類に通達する
この惑星はこれより、古く新しい世界に生まれ変わる
人類の文明は正しくなかった
我々の成長は正解ではなかった
よって、私は決断した
これまでの人類史―――汎人類史に叛逆すると
人物
元『人理継続保障機関フィニス・カルデア』の精鋭である
Aチームのリーダーであり、カルデア初代所長にして時計塔の学部長マリスビリーの直弟子。
白い衣服を纏った金髪ロングの青年。
第一部ではAチームの一員として汎人類史を救うべく人理修復に赴こうとするも爆破事故に巻き込まれてコフィンごと凍結処理されて眠りに付く。
第二部において、己を死の淵から救ってくれた『異星の神』と協力、彼の伝達者「
秘匿者(クリプター)」の一人として不十分な世界と見なした汎人類史を抹消し、新たなる世界を作る為の「人理編纂」を目論み、カルデアと対立していく。
大西洋異聞帯「神代巨神海洋アトランティス/星間都市山脈オリュンポス」の二つの章を担当する。
概要
千年を超える名門一族ヴォーダイム家の生まれであり、時計塔の天体科の首席を務めた才能豊かな人物。
数多の天才達が凡人に堕ちる時計塔において尚も天才と呼ばれた希代の人物。
もしもマリスビリーに影響されてカルデアに行かなければ、時計塔に新たな派閥を作り上げる事すらも可能とされた“期待の星”。
経歴・出生からスタンダードな貴族魔術師と思われがちだが、本質は別物。
本来、異星の神はキリシュタリアのみを救う予定であった。そして、それは当然だった。
キリシュタリア以外の6人が彼に及ぶことはあり得ないのは明白であり、彼一人さえいれば充分なのは明らかだった。
だが彼は己一人では不足として仲間たちの蘇生を異星の神に要求。
異星の神も、そのやり取りを見ていた
オフェリアさえも困惑する中で、彼のみが他の6人が己を超える成果を出す可能性を捨てなかった。
瀕死の仲間を救うには世界を敵に回しに等しい苦難を味わうことになるという言葉にも対してもその決意は揺るぐことはなく。
「もちろん、それが人に出来ることであれば、必ず」
その一言ともに彼は疲弊と絶望で歪んだ顔を瞬時に取り払い、そして目的を成し遂げた。
彼の本質・有り様は『人の可能性』を重んじる、ある種の人類愛の持ち主。
選民思想・尊大・理想家・自信家・冷徹とされる性格であり、それを感じさせる言動を放つ一方で傲慢・冷血というわけでなくどこか人情派。
他者を見下すこともなく人それぞれの可能性を信じ、例え平凡とされる人物であろうともそれもまた資質とし価値のあるものと考えている。
自分・他者を問わず人の行える最大の成果を重視し、その為に必要ならば己の身を切ることすら迷わない。
クリプター達の救済もその理念に沿ったものであり、彼らが自分以上の成果を出して自分を負かしても構わないと本気で思っているらしい。
その性質から油断と慢心はなく妥協というものを嫌悪し、訓練さえも常に全力で行っていたという。
上記の思想はキリシュタリアの特異性にも繋がっているようで、クリプター内において、もう一人の天才であるデイビットが「人に不可能なことすら成し遂げる天才」ならばキリシュタリアは「人に可能なことならば確実に成し遂げる天才」と称される。
両者に優劣はないが、堅実で確実性が高いキリシュタリアの方がリーダーとしては適しているとか。
汎人類史との決別も不十分な選択をし続けてきた人類に対する不満が発端のようで「汎人類史は間違いではないが、正解でもない」というのが動機の一つ。
曰く余りにも無駄の多い世界。人類は間違いを重ねすぎた。どのような時代も文明も英雄も国家も「正解」を選べた事は一度もない、との事。
行き過ぎた過激な思想とも思えるが、彼の思惑を知る
ペペロンチーノは「キリシュタリアの考えも分からなくもない」と理解を示しており、少なくとも彼らが正当性を感じる何かがあるらしい。
そして、彼の考える、人が至るべき正しき人類史は「人が神を利用した世界」。
その思想が反映された世界こそがギリシャ異聞帯である。
そこは神代の法則が保たれ、神々が健在な世界。
弱者が廃された栄光の歴史。文明は汎人類史以上に発展、人々は幸福な笑顔で満ち満ちた理想卿。
大神ゼウスを主とし、他の異聞帯とは比較にならない圧倒的な大勢力を誇る強大な世界。
この異聞帯をこの星の正しき新たな世界とすることがキリシュタリアの目的である。
能力
時計塔においてもあらゆる分野で極めて優秀な成績を誇ったというその能力はAチームでも抜きんでており、純粋な魔術師としての能力は彼がトップ。
仲間同士の会談によると人間にも関わらず神霊であるカイニスを打ち負かしたという異常な戦闘力を持つ。
一方で戦闘訓練においてはオフェリアの方が自分以上に優れた戦力と賞賛しており、その異常な力には何らかのタネがあることが仄めかされていた。
そしてアトランティスにおいて、その力の源が神代魔術を更に遡る理想魔術によるものだと判明した。
宇宙に魔力が満ちていた頃の神代よりも更に古代に存在していた魔術。
占星術のオリジナル。
星の並びを操ることで惑星直列を起こす惑星轟。
自身のみならず、大地と天空、天上の全てを魔術回路とする。
現代では起動不可能の魔術理論にすぎなかったが、神代の魔力が満ちたギリシャ異聞帯に来たことにより発動可能になったアニムスフィアに伝わる魔術式である。
天上、即ち宇宙運営の法則であり、このギリシャ異聞帯自体が彼の魔術回路。
人類最大規模と言える魔術回路である、これを起動させれば凄まじい規模の魔術を行使することが可能になる。
作中では巨大な隕石を無数に放ち、爆撃じみた攻撃を展開した。
その威力は機神アルテミスの、十二の命を持つヘラクレスを二発で消しとばした矢にも匹敵する魔力数値であり、高位を含むカルデアに味方するサーヴァント達を瞬く間に戦闘不能に追い込んだ。
現状、サーヴァントと渡り合える人間は僅かながら存在するものの半ば人外に近い存在と化している者も多い中で
生粋の人間ながら複数のサーヴァントを圧倒するその戦闘力は脅威の一言。
真っ当な人間に限ればといっても過言ではない。
実際、その力を間近で観測したダヴィンチは「ギリシャ異聞帯の王ゼウスさえも凌ぐ人間の頂点」とさえ称し、この力こそが異星の神がキリシュタリア以外のクリプターを不要とした理由であると推察されている。
本編での活躍
二部プロローグで異星の神による濾過異分子現象に困惑するカルデアにクリプターとして宣戦布告。
その後はクリプター内の会議で異星の神の降臨の準備に取り掛かり、各異聞帯の空想樹の発育状態の確認やカルデアの残党の対応などに着手しており、クリプターとしての役割に意欲的な姿を見せている。
……が実は裏で暗躍しており、異星の神の遣いである使徒にも極秘で活動していた。
実際の所、キリシュタリアは異星の神に人類を託すつもりはなかったのである。
異星の神は正しく空想の存在、その真意は使徒すらも知らずに接触も出来ない。
そんな得体のしれない不確かなものに人類を委ねる気はない、と目的の為に異星の神すら利用しているにすぎなかった。
その一方で5章の時点では異星の神の降臨にまで僅か数日まで漕ぎつけており、協力的な対応をしているがその真意は不明。
5章神代巨神海洋アトランティスで遂に本格的に動き出し、野望の邪魔になりうる主人公達を排除すべき敵として理想魔術で圧倒。
追撃を放ち、カルデア残党を仕留めに掛かるも立ちはだかるカルデアの者との交戦を避ける為に撤退。
本拠地「星間都市山脈オリュンポス」に帰還し、大望の準備へ取り掛かった。
余談
- 現状、第二部における重要人物であると言える彼だが登場当初は金髪・エリート魔術師といった歴代キャラクターとの共通点、メンバーのまとめ役でありながら5面ボスという情報から所謂噛ませ枠という風評も見受けられた。
その後、物語が進むに連れてその力量やクリプター達への振舞いから油断・慢心が少ない真っ当な強敵エリート枠という予想も増えていき、
いざ闘ってみるとサーヴァントすら圧倒する化けものじみた強さを発揮、プレイヤーの度肝を抜く圧倒的な力を見せつけた。
噛ませやエリート枠かと思ったら化け物枠だったとされ、プレイヤーの評価を一転された。- 一方であくまで5章と物語半ばの立場での変わらないので、次に続くボスであるベリルや物語初期から黒幕と怪しまれているマリスビリーといった者達から出し抜かれるのでは?という予想も多く、良くも悪くもその結末に注目されているキャラクターである。
- なおキャラクターデザイン担当のこやま氏はリーダーなので噛ませっぽくないように風格ある姿にするのに苦労したという。
- 上記のバトルの際に圧倒的な力を振るう彼だが、何故かマシュに対してはターゲット集中など攻撃を誘うような行為をしなければ積極的に攻撃はしない、という奇妙の行動をとってくる。
物語における事情をバトルに反映し、伏線とするのは今作では度々見受けられるのでマシュorカルデアに対して何か思う所がある或いは利用する気ではないか、と予想するプレイヤーもいる。
実際に作中ではカルデア排除を願う仲間の声を黙殺するなど奇妙な行動を取っている。
- 奈須きのこによると、もしも主人公と同じ立場で人理修復に挑んだ場合は彼ならば順当にソレを成し遂げることが可能との事。但し、彼はあくまでクリプターである為にその時点で第2部では半分程度が限界であるという意味深な回答が為されている。
追記・修正お願いします。