◆◆◆帝城
鮮血帝、ジルクニフは頭を抱えていた。別に病気というわけではない。だが顔色は非常に悪い。
兄弟を殺した時も、大勢の貴族を粛清した時も、王国との戦争の時でさえ決して揺らぐことのなかった心が、今、大きく揺らいでいた。
「クソっ! あの骸骨め! 死人なら死人らしくさっさと土に還れ! あのイキリ骨野郎がっ!!」
アインズがただの骨でも、イキリ野郎でもないことくらいジルクニフも理解している。そして彼は呪詛も魔法も使えない。つまりこの言葉は、単なる悪口でしかない。しかし、言葉に籠められた感情は本気であった。
「……なぜあそこまで奴は私を苦しめる? そもそも何がしたいのかわからん。人間に恨みでもあるのか? 昔、何者かに封印されていたとか? 廃塔の白虎のように……」
ジルクニフが胃を痛めているのも、朝起きた時に枕にびっしりと髪の毛が付いているのも、全ての元凶はアインズ・ウール・ゴウンだ。
アインズが帝国内で引き起こした解決策の見えない問題に日々、頭を悩まされているのだ。
1つ目の問題は、王国との戦争以来、騎士団を脱退することを望む者が後を絶たないことである。帝国の騎士団は国の治安維持と戦争のために使われるは当然だが、国内の貴族たちを抑え込むという役割も担っている。
粛清の際、皇帝への反逆の意思がある貴族の屋敷や領地へ騎士団を派兵し、容赦なくその武力で制圧してきた。中には貴族とはいえ同じ国民に刃を向けることに抵抗感を感じた騎士も少なくはない。しかし騎士団は帝国の軍隊であり、皇帝直轄の組織である。そのため皇帝からの命令には絶対服従の姿勢を見せこれまで従ってきた。
けれども、アインズ辺境侯という新たな貴族が王国との戦争に出てきたことで状況は一変した。今後はもしかするとあの十万の大軍をたった一つの魔法で蹂躙する恐るべき存在に、立ち向かう必要が出てくるかもしれない。その現実を認識した騎士団員たちの多くは恐怖に囚われ、パニックに陥っていた。
軍人といえど所詮は人間、その心は非常に脆く折れやすい。もともと、そんな存在と戦うことなど想定せず入団していた騎士たちは、戦意を失いその多くが脱退していった。
2つ目の問題は、騎士たちからの嘆願書である。騎士団には皇帝へ直接意見することを許している。これは戦いの最前線に立つものにしかわからないこともあるという現場主義的な名目であり、この世界ではかなり珍しいことではあった。けれど本当の狙いは文官と武官の衝突を避けることや、皇帝と軍の強い繋がりを騎士団たちに実感してもらうためのものだ。
ジルクニフは騎士団の武力を背景にこの国を掌握してきたので、もし仮に軍部の心が離れてクーデターでも起こされてしまえばひとたまりもない。そのための予防策とも言える。
だが、昨今のこの嘆願書に書かれている内容はあまりにも酷い、酷すぎる。
「辺境侯のことを皇帝陛下はどのようにお考えか教えて欲しい」
「辺境侯との武力衝突は絶対に避けて欲しい」
「辺境侯への対応策を皇帝陛下は何かお持ちなのか」
これは下級騎士だけに限らず、上層部からも似たようなことを何度も聞かれた。
「武力衝突を避けて欲しいだと……? そんなこと馬鹿じゃあるまいし、言われなくても理解しているのがわからんのか?!」
もはやあのような存在と正面から対立するなど愚か者を軽く通り越して、狂人としか呼びようがない。魔法1つで十万の大軍を蹂躙した相手に喧嘩を売るわけがない。
にも関わらず、このようなことを聞いてくるということはジルクニフへの信頼が失われたということを意味する。
これまでの自分の行動を振り返ってみても、多くの問題を武力で片付けてきたのは否めない。だから今度も辺境侯と何かあれば、また馬鹿の一つ覚えのように、騎士団の武力で何とかしようとするのではないか、と思われたということだ。
騎士団は勘違いをしている。あのカッツェ平野での戦争で、もしかしたらアインズは王国側の戦力としてあの戦場に立っていたかもしれない。それをいち早く阻止したのは他でもない、このジルクニフであることを。
感謝や尊敬こそされど、馬鹿にされたり恨まれたりする理由は全くない。
しかし、騎士団はそうは考えてくれない。鮮血帝のことだから、また何かあれば騎士団の武力で解決しようとするのではないかと思っていることだろう。
ジルクニフは初めて己の鮮血帝という名を疎ましく思った。そして今まで確かに武力に頼りすぎていた自分を激しく責めた。
と同時にある一つの考えに思い至る。それはこれからの帝国のあり方を、変える必要があるということ。これまではいかにして国内の貴族を抑え込むかに労力を割いてきたが、これからはその内向きの力を外に向ける必要があると。
そもそも敵が国内にいるという発想が間違っているのである。これからは外へ外へとその力の矛先と意識を向けさせてやればいい。そうすれば、皇帝への怒りや不満も、アインズへの恐怖や不安も、戦争で勝って多くの富を手に入れるという欲望を餌としてぶら下げてやれば、人間はどこまでも愚かで従順な生き物になれることをジルクニフはよく知っている。
「そうだ、いっそのことアインズを英雄にしてしまえばよいではないか。アインズも騎士団も貴族もまとめて戦争に駆り立て、アインズの圧倒的な武力で敵地を制圧する。奴は人間の富などに興味はないだろうから、そこで得た戦利品は欲しい奴にばらまいてやればいい。そうすればアインズは恐怖の権化から、金の卵を産む英雄へと早変わりだ。問題はどうやってアインズを戦争に駆り立てるかだが……」
アインズへの報酬、こればっかりは本人に聞いてみないとわからない。彼の城にはあらゆる富と地位、権力があった。それらはジルクニフが今まで目にしてきたものを圧倒している。
そのため、彼のような存在が何を欲するかなど、皇帝とはいえただの人間であるジルクニフには想像出来ない。
「とはいえ、奴とて欲望を持つはず。でなければ、わざわざあの墳墓とは名ばかりのあの場所から出てくる訳がない……。だが、もしその欲望が、大勢の者の命とかだったらどうすればいいんだ……」
アインズが戦いの後、カッツェ平野の戦場で魂のようなものを集めたり、死体を欲していたという報告を、ジルクニフは受け取っている。もし戦う目的が魂や死体集めであれば、大陸を支配し終わった後、次は帝国が狙われる可能性は非常に高い。
「大陸全土が奴に屈することへ何の疑問も抱かないとはな……。未だかつて世界中の存在をこれほど頼りなく感じたことはあっただろうか」
けれどもよくよく考えてみれば、いくらアインズが強かろうとこの世界は広い。その矛先を向ける相手は、まだまだ数え切れないほどいる。そこには自分が知らない存在も含まれているはずだ。
噂でしか聞いたことがないが、竜王や八欲王の空中都市、海上都市などかなりの強さを秘めていると聞く。そういった存在にアインズをぶつけてやれば、もしかしたらアインズが消えるまではいかなくとも、弱体化くらいはするかもしれない。
「馬鹿と魔道具も使いようと言うではないか。使い方次第では奴も案外役に立つかもしれん。例えば、ナイフがあまりにも切れすぎるからといって、自分が傷つくことばかり考え恐れるのは愚か者のすること……だな」
前向きな考えが少し固まったおかげか、胃痛が多少和らいだ気もする。笑顔を取り戻すといつもの業務に戻る。まずは溜まっている書類からだ。
指を伸ばしたそのタイミングを待っていたかのように、控え目なノックが室内に響いた。
入って来たのは秘書官の一人だ。ジルクニフが選んだ秘書官はどの人物も優秀だが、その中でも彼はロウネに並ぶ男だ。
「陛下ーー」
長くなりそうな挨拶を、ジルクニフは手を振ってや止めさせる。
「ーーいらんいらん、挨拶など時間の無駄だ。いかなる用件か話せ」
「はい、陛下。実はかの商人の方と連絡がつきました。陛下にお見せしたい非常に良い品があるそうです」
「そうか」
かの商人とは神官のことだ。
この部屋は間諜対策を施してあるが、あのアインズの魔法を見た後では紙細工のように心もとなさがある。実際、ときおり誰かに見張られている感じがしていた。
何人かには調べさせたが、誰も監視者を発見できず、ジルクニフの被害妄想なのではないかと言われる始末だった。確かに言われてみれば神経がピリピリしていたため、そんな感じがするように錯覚している可能性はあると思えた。しかし、視線を感じるような違和感いつまでも拭えない。
以前ならフールーダに間諜対策を依頼するところだが、今の彼はアインズの弟子だ。そんな彼を使うことは出来ない。だからこそすでに帝城に入り込まれているという前提で動くほかない。
そういったわけで対応策の1つとして、重要な案件に関しては指示代名詞を使うことにしていた。
神官との接触をここまで隠す必要性があるのか? と考えたりもしたのだが、神官勢力は辺境侯の正体、アンデッドであることを知り反対派閥を形成しつつある。つまり連中がアインズに対して何を考えているのかは自明だ。
もし公式の場で自分と神官どもが会った際、アインズを罵り彼の怒りを買うような発言を連中がした場合、アインズがそれを盗み聞きしていたらどう思うか? 自分なら容赦なく粛清を行うだろう。そしてもしアインズが行動に移っても、それを止める力が自分にはない。
結果は見えているが、神官は国内の医療活動を担っている重要な存在であり、国にとって必要な者たちだ。勝手に消えてもらっては困る。
ならばいっそ神官どもは無視して会わないというのは、あまりにも危険な行為である。そんなことをしていつの間にか暴走でもされては、目も当てられない。下手すれば、因縁を付けられる可能性も高い。
結局、一番良い方法は神官とは会わなかった振りをしつつ、アインズに気付かれないようにこっそり会って彼らの意見を聞いて宥めるしかない。それ以外に、皇帝として今のジルクニフにはやりようがないのだ。
とにかく今は、アインズと親しい関係を一応は築けている以上、これを悪化させたくはない。加えて、何か帝国国内に矛先を向ける理由を彼に与えたくないし、それをしてしまえば膝を屈する前に帝国が滅びかねない。
アインズが戦場に連れてきたアンデッド軍団は、話では1体で小国を滅ぼせるほどのモンスターだという。そんなものが何百体も国内で暴れた場合の被害規模は想像もつかない。次元が違いすぎて、真面目に考えるのが馬鹿らしく思えてくる。
「かの商人はどこを滞在場所としているのか?」
「はい。3の1の最も小さいところに滞在するようです」
3の1は風の神殿を指す。最も小さいという暗号はないがおそらくは帝国で最も小さな神殿ーー西の神殿だろう。
「では数日内に見に行くとするか」
「それがよろしいかと思います。では準備を整えておきます」
「そうだな、よろしく頼む。それで闘技場の方はどうするか。今度観戦しに行く予定があったと思うが、それはそのままにしておけるか?」
秘書官の瞳に真意を見抜こうとする鋭利な輝きが宿った。
(そうだ。その通りだ。お前の疑問は当然だ。その先を見抜け)
神殿で会うのは避けたいというのがジルクニフの考えであった。神殿勢力と会っていることを隠したいのに、神殿に直接行ってしまうことはあまりにも馬鹿げている。
だから闘技場で会うのはどうかとジルクニフは暗に提案しているのだ。
「畏まりました。闘技場の件、承りました。ですが、確かその日は市場で開催されるオークションに参加されるご予定では?」
そんな話をジルクニフは聞いていない。つまりはブラフ。つまりは闘技場ではなく、市場の方がいいのではないか、という提案だろう。
市場、特にオークション会場では多くの珍しい高額商品が売買される。当然、神殿に関する物や魔法省の魔道具などもあるため、多数の神官や政府関係者が出入りをする。そのため確かにそちらの方が、取引のふりをして自然に会って話をしやすい。けれど、闘技場でも出場者の傷を癒すために多数の神官が出入りしていると聞く。それに紛れ込む形で来てもらえるのではないかと考えたのだ。
「オークションは後に回そう。それよりも今言った計画を進めてくれ」
さて、微妙に会話に不自然な点があったことに対して、スパイがいたらどう考えるだろうか。3の1という数字だけでどこまで調べることが出来るのか。
アインズがいかに悪魔の智謀を持つ存在でも情報が集まらなければ手を打てるはずがない。そしてアインズの叡智を配下の者全てが持っているはずがない。
アインズの絶対的な力が頭を掠め、心のどこかで「アインズの配下はそれだけの精鋭揃い」と呟いている。あの玉座の間には圧倒的な強さを持つ者たちが並んでいたが、スパイたちも同格の存在かもしれない。
(もしそうならどうしようもないな…。神官の命だけで済むなら先に渡してしまおうか)
ジルクニフの胃は再びシクシクと痛み始めていた。
◆
二週間後、ジルクニフを乗せた馬車は闘技場へ向かう。
表向きは闘技場での観戦のためだが、実際は帝国内の神官たちとの協議だ。
警護のための近衛は目立つことを避けて連れずに、四騎士全員──”雷光”、”重爆”、”激風”、”不動”が4人乗りの馬車に同乗している。
1人分定員オーバーだが、帝都内を移動するだけなので荷物なども特になく、それくらいであれば馬車は走れる。ただ、あまり派手に目立つことは避け、いつもの皇帝専用の大型馬車を使わなかったため、車内がやや狭苦しくはあるが。
ふと、向かいの席に座る重爆をじっと見つめる。その顔には昔モンスターとの戦いで受けた呪いが、今なお色濃く残っている。顔の半分を前髪で隠しているためそこまで目立つことはないが、たまに慣れた手つきで拭う重爆のタオルからは膿がねっとりと糸を引く。
最近の重爆は、騎士としての仕事にかなり真剣の様子。これは別に以前の彼女が不真面目だったというわけではない。ジルクニフからアインズへの口添えを期待しているのだろう。
彼女は「呪いが解けるのであれば、陛下にだって剣を向ける」と、雇い入れる際に言い放った人物。
強大な魔法使いであり、フールーダが弟子になるほどの力と知恵を持つアインズならば、何か解決方法を知っていてもおかしくはない。しかし帝国四騎士だからといって、アインズが願いを聞き届けてくれそうな”何か”を差し出すことは、不可能に思われる。
アインズの直轄部隊であるアンデッドの力は、どれも彼女より上だという。だからこそとでも言うべきか、アインズよりも一応は上の立場にいるジルクニフがお願いすれば、頼みを引き受けてくれるかもしれない。
少なくとも、1人で頼みに行くよりは可能性が高いことは確実だろう。
また仮に帝国の重要情報、特にアインズに対して隠している情報を抱えて寝返ったとしても、願いを聞き届けてもらえるか怪しいところだ。
そんな国家の裏切り者ともいえる存在を受けいれるメリット、裏切り者を匿うことのリスク、スパイや偽情報の可能性を確かめる手間などを考慮すると即座に歓迎されるとは考えにくい。
それにジルクニフも情報が最悪漏れてしまった時の対策を、考えていない訳ではない。それで上手く誤魔化せてしまえば、完全に行き場を失ってしまう。
そこまで考えたジルクニフは、自国最強のはずである四騎士でさえ不要とするアインズとの絶望的なまでの戦力差に胃を痛める。
(どうしてこうなったというのだ……)
たった1人の武力に国家が揺るがされることはない、ということはない。
王国でいえばガゼフという男の力はそれを可能とする男だし、帝国首席魔法使いフールーダはそれ以上の存在であった。
国家を動かすには謀略や軍隊だけでなく、たった1人の圧倒的な個の力がものを言うときもある。戦略的価値のある存在とでも言うべきだろうか。
つまりアインズの元には本人を除いても、数百の戦略的な力を保有しているということだ。
(……国家として許されることなのか? そんな力を国内の一貴族が持つなんてことは。……これから一生あの力に怯えながら、皇帝としての務めを果たさねばならんのか? そんなもの悪夢以外のなんだというのだ……)
決して口にすることはない……口にしてしまえば、それがそのまま現実になってしまうような気がするからだ。それでも、カッツェ平野の戦いの報告を聞いてから、皇帝の座を捨てることも幾度となく考えた。
「──それで陛下、闘技場内で”竜胆のイリュージョニスト”と会って、それから移動ということでよろしいのですね」
ジルクニフは視線だけを、それを尋ねてきた男に向ける。
帝国四騎士の1人”雷光”のバジウッドだ。
ジルクニフは静かに頷く。
今回の警備には国内でも有名なサーカス集団を雇った。なぜ警備なのにサーカス集団なのか? それはこの者たちのある能力にある。
『竜の胆(肝)を冷すほどの驚異の幻術系の魔法で観客を魅了する』
そのような謳い文句で、今や帝都でも大人気のこの集団。
昔は冒険者として活動していたらしく、一般的に戦闘には不向きとされる幻術系の魔法を使いこなして、ミスリル級にまで達した実力者たちが集う。
他にも火や水といった魔法を得意とする魔法詠唱者も所属しており、ド派手な演出が観客から大好評なのだ。
ジルクニフも1度見た事があるが、どうしてもフールーダの魔法と比べると見劣りしてしまうため、迫力が物足りなく感じた。しかし、魔法に馴染みのない庶民であれば、あの突然吹き出す炎や宙を舞う水というのは、なんとも幻想的で魅力的だろう。
「イリュージョニストたちを雇い、幻術魔法で影武者を作らせ囮にするなんて、よく思いつきましたね」
「幻術による囮は昔からよくある。それより重要なのは最近、調べていてわかったことなのだが、どうやらアインズは幻術を見破る力が乏しいようなのだ」
ジルクニフの得意げな顔に対して、騎士たちは驚いた顔を見せた。
それもそのはず、あの強大な魔法使いに弱点があったというのだから驚くのも無理はない。とはいっても、確証はないのだが。
さらに付け足すと、幻術は直接ダメージを与えるような魔法ではないため、弱点とは言いづらいところがある。
「心配するな。奴も無敵ではないはず。対処方法は探せば何か必ずあるはずだ。この私の国、帝国で奴の好き勝手にはさせん」
不敵な笑みを浮かべると、例え虚勢でも本気でなんとかなるような気がしてくるのだから不思議だ。
部下たちも顔を緩めて、安堵の色を浮かべる。
だが正直な話、アンデッドを殺す伝説の武器や特殊なパワーの持ち主でも見つけないと、あれの対処は不可能だと感じている。
だからこそ、その可能性を必死に探しているのだが、調査は思うように進まない。なにせアインズに見つからないように行う必要がある。
(神官たちはなぜ対抗しようと考えるのだ? アンデッドとはいえ、カッツェ平野の話を聞いたら戦う気など失せるはずだ。それでも政府に相談もなく勝手に立ち向かおうと画策するのはなぜだ? 連中の判断力は腐っているのか、それとも何か秘策でもあるのだろうか……。もし何か秘策があるのなら、ぜひとも聞かせてもらいたいものだな)
ジルクニフが願うその姿は、神への儚い祈りのようでもあった。