緊急事態宣言から14日で1週間 オフィス街ひっそり 商店街も閑散
新型コロナウイルスの感染拡大による政府の緊急事態宣言から14日で1週間となる。この間、休業や外出の自粛要請を受け、オフィス街や、商店街、歓楽街からは人影が消えた。「売り上げが7割減った」「先行きが全く見えない」。長引くコロナ禍で不安の声が後を絶たない。
オフィス街
オフィスや商業施設が集まる東京・大手町。4月を迎え、本来なら新入社員など多くの人が行き来する時期だが、出歩く人は少なく、ひっそりしていた。
「ずっと来ていたお客さんも今日からテレワークだと聞いた。明日も駄目だと思う。一番いい季節なのに、今までの中で最悪」
長年、大手町でひきたてコーヒーの販売を続ける屋台販売車「もとよし珈琲」の松崎元義さん(56)はそうこぼした。通常1日150人ほどの利用客も、この日は昼過ぎの段階で30人程度まで減ったという。
同じくオフィス街の丸の内でバスを待っていた公務員の男性(57)は「テレワークになっているが今日は週に1度、出勤しないといけない日。現場は動いていて、しようがない」。災害関係の仕事に携わっているといい、「このタイミングで豪雨や地震があると必然的に人の接触が増える。支援に当たる人間を減らすわけにはいかない」と話した。
商店街
下町の商店街としてにぎわう砂町銀座商店街(江東区)も、多くの店舗が休業し、閑散としていた。
「こんなに人がいないのは初めて。先行きが全く見えず、1人暮らしなのでどうしたらいいのか…」。50年以上前からこの商店街に通う主婦(83)は、不安そうにつぶやいた。
休業要請をめぐって揺れた理髪店では、一時的に客が増えたが、10日発表の休業要請の業種から外れると逆に客足が遠のいた。理髪店「VOLTAGE」の店主、並木和人さん(44)は、「緊急事態宣言が出されたときは客が増えたが一時的なものだった。1000円カットなので、客単価が低く、お客さんに来てもらわないと成り立たない」と肩を落とした。
一方で、鮮魚店や青果店、総菜店など、住民の生活を支える小売店は営業を続け、地元住民が買い物をしていた。
鮮魚店「魚勝」には、多くの買い物客の姿が。従業員の日高信之さん(47)によると、感染対策のため、閉店時間を繰り上げたり、レジを並ぶときなどに間隔を空けるよう客に呼びかけている。
日高さんは「以前よりも売り上げは減っているが、魚の仕入れも今のところ支障はない。飲食店中心の仲買業者は休業しているところもあり、うちはまだ良い方」と話す。
歓楽街
日本随一の歓楽街、新宿・歌舞伎町は多くの店が休業要請で休んでおり、大打撃を受けている。店を構える店主らは「ゴーストタウンのようだ」とため息を漏らす。
繁華街からの注文が多い生花店の男性店長(46)は、予約注文が全てキャンセルになったといい、「緊急事態宣言が出てから自粛ムードになっている」とこぼした。
歌舞伎町で35年ほど焼肉店を営む男性(56)も「先週と比べても全然少ない。3月は売り上げが35%減だったが、4月はこのままだと7割減になる」と嘆いた。