森林: そのときに言われたのは、「モテよう」とか「好かれよう」とか「気に入られよう」とは思うな、ということでした。嫌われなければいい。あわよくば「この人なら別にいいか」と思ってもらえるところを目指せ、と。
二村: なるほど。
森林: 同じようなことを違う言い方でおっしゃってる方がいて、AV監督の溜池ゴローさんなのですが、曰く「モテは五段階分けできる」と。
溜池さんはモテには「嫌われていない」「好かれている」「モテている」「惚れられている」「愛されている」の五段階があるとおっしゃっています。そして、まず自分がどの段階にいるか考えろ、と。「嫌われていない」なのか。あるいはその下の「嫌われている」なのか。もしも「嫌われている」という段階にいるなら、一つ上の「嫌われていない」を目指さなければいけません。
嫌われないために必要なのは、「不潔にしない」「自慢話をしない」「きちんとあいさつをする」といった基本的なことです。それさえできれば、少なくとも嫌われません。
二村: すごく具体的なアドバイスだ。
森林: 「嫌われている」という段階にいるのに、いきなり「好かれている」や「愛されている」を目指すと失敗します。一段一段上がっていかなきゃならないのに、何段も飛ばそうとすると、自分を大きく見せようとしたり、カッコ良く見せようとしたりすることになってと、違和感や不自然な印象を与え、相手は居心地の悪さを感じて、結局は嫌われたままです。
結婚したいという目的があるにしても、「結婚するには愛されなければいけない」とか「セックスするには惚れられなければいけない」と考えるのではなく、まずは「嫌われない」を目指す。そうすれば誰でも一段階は上に行けます――という話をそのセミナーではしました。
二村: すばらしい! 現代ビジネスさんは森林君を回答者にした人生相談をスタートさせるべきですよ(笑)。
〈⇒第2回〉