シナリオ概要
海底遺跡に建設された海洋テーマパーク『R’LyEH』を訪れた探索者たちの周りに起きる不可解な現象。
些細な違和感から始まったそれはやがて世界の命運をかけた事態へと発展していく。
推奨人数:2〜5人
想定プレイ時間:3〜4時間(オンラインのテキストセッションの場合は9〜12時間)
キーパー向け情報
切り札は3週目に発見することになるイ・スの隠し部屋だ。そこにはイ・スの大いなる種族と精神交換をした若菜の父のタイムマシンと猟犬を封じるための呪文が残されている。探索者は切り札を手に、過去へのタイムスリップを行うことになる。 今回のシナリオは、複数の時間軸で発生する各イベントのタイミングが重要になる。特に最初の周回では、未来からタイムスリップをしてきた探索者たちが起こした行動の片鱗を見ることになる。これらの行動は最後の周回、未来からやってきた探索者たちがシナリオクリアを目指すための重要なヒントになっているため、キーパーは状況を描写し、これらの情報を探索者に伝えること。
またシナリオでは探索者たちが一緒にテーマーパークに遊びに行くところから始まることを想定している。このため探索者は仲の良い友人同士とする。年齢はなるべく近く、10代後半〜20代程が良いだろう。このシナリオに推奨技能の指定は特に無い。キーパーは、迫りくる危機に対して逃げるのではなく立ち向かう勇気を持った探索者を作成するよう、事前にプレイヤーにしっかりと伝え、シナリオに挑むスタンスの共有を図ること。
NPC
NPCの立ち絵画像について
・NPC立ち絵画像の著作権はもりそば@morimoritntn11様に帰属します。
・改変、二次配布、別シナリオでの使用はご遠慮ください。
・リプレイ動画、ネット配信などでご使用の際は著作権者を表記お願いします。
・営利目的の使用に関してはご相談ください。
シナリオチャート
導入パート
導入:開園待ちの列 #9:50
シナリオは午前9:50から始まる。テーマパークの開園時間は10:00からで探索者たちは開園を前に列に並び開園を待っている間、スマートフォンをいじっている探索者はSNSやニュースサイトで気になるニュースを発見する。キーパーは探索者に「海底テーマパーク、連日大賑わい」「大量の火薬、盗難被害」「タイムマシンが現実に」の3つの情報を公開する。
導入:開園 #10:00
探索パート:1周目
謎の集団 #11:30
老人と真球の石 #12:30
自由時間 #12:30〜14:45
ペンダント盗難事件 #14:45
謎のメール #15:00
この後、探索者は水族館の「☓」印の場所へ向かうかもしれない。しかしその場所はただの通路で、左右に壁があるだけで何もない。この数字は時刻17:05を表しており、「☓」はその時間(実際はその時間以降)にその場所に行くように、という指示を意味している。17:05以降に「☓」の場所へ向かった場合は、秋月若菜の父が残したイ・スの隠し部屋への入り口が出現している。しかし、実際に探索者がそこに至ることが出来るのは、3週目に入ってからだろう。
自由時間2 #16:15
若菜との出会い #16:15
消失 #16:30
運命の足音 #16:50
黄昏 #17:05
消え行く意識 #17:05
クトゥルフの帰還
詠唱が終了すると、エレベーターホールで最後の爆弾が炸裂する。
人々の悲鳴に混じり、大きな地鳴りが響く。外壁が割れ、海水が全てを押し流す。
そしてそれは目を覚ます。破滅と狂気を携えて───。
”大いなるクトゥルフの帰還”を目撃した探索者は1D10/1D100の正気度ポイントを失う。
このイベントで1周目は終了し、時間が巻き戻されて2周目へと移行する。
人々の悲鳴に混じり、大きな地鳴りが響く。外壁が割れ、海水が全てを押し流す。
そしてそれは目を覚ます。破滅と狂気を携えて───。
”大いなるクトゥルフの帰還”を目撃した探索者は1D10/1D100の正気度ポイントを失う。
このイベントで1周目は終了し、時間が巻き戻されて2周目へと移行する。
探索パート:2周目
帰還 #15:17
カフェテリア #15:20
逃走の果てに #15:20
爆弾解体 #15:40〜
※ ここで場合によっては、探索者が爆弾を探すグループと解体するグループに別れる可能性がある。次のイベントは全員が集まった状態で発生させる必要があるため、探索者が分散している場合は最初の爆弾を解体した後でなくともよい。その場合、爆弾を3つとも解体する前に、探索者が合流するタイミングをうまく作り出して、イベントを発生させること。
ティンダロスの猟犬 #16:xx
探索パート:3周目
帰還その2 #15:17
3週目の流れ
秋月若菜との再会
爆弾の解体
そして再び、猟犬は鋭角から現れる
これ以降、探索者が爆弾を解体する行為は全てティンダロスの猟犬が阻まれる。猟犬は爆弾に近づこうとする探索者の前に必ず現れて、接近を阻止する。またこの際、探索者が戦闘技能に振っている場合はティンダロスの猟犬と戦闘させても良い。その場合は適当に攻撃を受けたところで一旦黒い煙になって姿を消し(あまり長引かせず1~2ラウンド程度で逃走する)、直後に再び別の鋭角から黒い煙が立ち昇りはじめる。猟犬は決して死ぬことはない。猟犬が煙の状態であれば、探索者はその場から逃走することが可能である。その後、逃げる先々で猟犬は角から出現してくる。〈目星〉や〈聞き耳〉に成功すれば、いち早く察知して逃げることが可能である。
いずれにしても、探索者は爆弾に近づくことが出来ず、爆弾を解体しようとする試みは全て失敗に終わる。そして、猟犬との戦闘や逃走の度に時間が経過していき、やがて、運命の時間がやってくる。
ティンダロスの猟犬
黄昏の扉 #16:50〜17:05
探索者が水族館の「☓」印の場所に17:05より前にやってきた場合、そこには何もない通路の壁があるだけだ。そして17:05になると施設の崩壊が始まる。激しい振動に施設を支える支柱が折れる。強化ガラスが割れて、大量の水が流れ込む。大きく施設が傾く。その時、探索者の目の前の壁が崩れる。探索者たちは崩れた壁の先に深く奥へと続く洞窟のようなものが口を開けているのを目にする。この洞窟は若菜の父が残した隠し部屋へと繋がっている。
探索者たちがその奥へと進むと、しばらく進んだところで再び背後からあの声が聞こえてくる。
イ・スの隠し部屋
彼が言うには、今までの時間遡行はあくまで精神のみを短い時間だけを巻き戻すものに過ぎなかった。また重大な欠点もはらんでいた。それがあの『ティンダロスの猟犬』だ。あの痩せて飢えた不死の猟犬は時間の「角」に住まい、時間に干渉する者を監視し、発見したものを追い続け、時間の果てまで、次元を超えてやってくる。しかし、彼は長年の研究の末、ついにその猟犬を克服する術を発見した。それがこのタイムマシンであり……
『──娘を……若菜のことを、頼む』
タイムアップ #17:05
最後の周回:1周目/裏
帰還その3 #14:30
ペンダントの入手 #14:45
尚、撹乱を行わずDEX対抗ロールにも失敗した場合、探索者は過去の自分たちに捕まってしまう。この後、脱出するためにSTR対抗ロールを行ってもよい。それでも逃れることができず過去の自分たちに正体がバレてしまった場合、即座に視界が暗転しバッドエンドとなる。
メールの送信 #15:00
ジレルスの結界石 #15:30
不死の猟犬 #15:30
ソーイングセット #15:30
爆弾解体 #15:40〜16:30
最後のコード #16:30
青き深淵なる世界 #16:30
結末
黄昏を超えて
何かが違う
クリア報酬
・パラドクスを回避して、若菜を救った(トゥルーエンド達成):+1D6
・クリアはしたが、フラグを取り逃した:-1D4 さらにティンダロスの猟犬に追われることになる