上海市が新型コロナ治療に実践する「ビタミンC」点滴の実力

これまでに8人の患者が回復

パンデミックを表明

中国、武漢が発生源の新型コロナウイルスは、瞬く間に世界中に広がった。感染は世界124カ国に広まり、感染者数14万人、死者は5000人を超えた(3/13現在)。WHO(世界保健機関)はパンデミック(世界的大流行)という言葉の使用を避けてきたが、ついにパンデミックを表明した。

ヒトに感染するコロナウイルスでこれまで知られているのは7種類で、そのうち4種類は感染によってカゼの症状を引き起こす。残りの4種類は、「重症急性呼吸器症候群(SARS)」の原因であるSARSウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)の原因であるMERSウイルス、そして今回の新型コロナウイルスである。どれもヒトに感染するとカゼの症状を引き起こし、場合によっては重い肺炎、さらには死に至らしめることもある。WHOは、新型コロナウイルス感染症をCOVID-19と名づけた。

3月13日時点で、日本国内の感染者は714名 photo by gettyimages

新型コロナウイルスの死亡率は2%程度で、同じコロナウイルスに属するSARSの9%、MERSの10%に比べ、高いわけではない。ちなみにインフルエンザの致死率は1%ほどである。

 

それでも、新型コロナウイルスを怖がるのは、高齢者や慢性疾患があり、免疫力の低下している人が感染すると重い肺炎を起こし、死に至らしめる確率が高くなるからである。加えて、このウイルスについて未知の部分が多いことが私たちの不安をかきたてる。当然だが、未知のウイルスであるから、特効薬もなければ、ワクチンもない。