感染症
新型コロナ「数日で感染100万人 死者5万人」WHOがマスクの効果検証
2020年04月02日 10時02分
世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスについて、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は1日、「死亡者数は1週間で倍増した。感染者数は数日以内に100万人に達する」と発表した。
さらに、流行が始まって以来、医療関係者以外はマスクを着用する必要はないとしてきたが、ここへきて「地域社会でも予防効果があるかどうか検証していく」と方針転換したようだ。
マスクの潜在的予防効果
日本を含むアジアと比べて、欧米では医療従事者や病気の人を看護する人以外はマスク着用の義務がないのはよく知られている。
WHOも当初から「マスクは、医療従事者や患者に優先させるべき」という考えを変えていないが、1日の会見では「コミュニティレベルでも、ウイルス拡散を予防する潜在的な効果があるかどうか、医学的根拠を集めて検証していく」と明らかにした。
さらに「新型コロナウイルスで命を落とす人の数は、数日以内で5万人にのぼるだろう」と述べて、アフリカや中南米などの貧しい国では、感染拡大によって社会的、経済的に深刻な影響を及ぼす可能性があると警鐘を鳴らした。
マスクを配布
こうしたなか、安倍晋三首相は1日に開かれた政府の対策本部で、全国の約5000万世帯を対象に、郵便局の全住所配布のシステムを利用して、1住所あたり2枚の布マスクを配布する考えを明らかにしている。